沖縄ボギーマンの話 | ぶっ飛び沖縄‼︎

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突然沖縄に引っ越してきました。
楽しいこと、不思議なこと大好きです。


沖縄は

同じ苗字の人が

いっぱいいる。


皆んな

金城さん、比嘉さん。

圧倒的に多い苗字かもしれない。


玻名城、花城も、はなしろ

真栄城、前城も、まえしろ

上原、宇栄原も、うえはら

新垣さんも、あらかき、しんがき


介護職の玉城さんも

たまき、たましろ、と読み方があって

南城市の玉城の読みは、たまぐすく。

あら、ウチの施設なんて

職員、入居者さん合わせて

金城さんだけで、13人

比嘉さんで、8人

翁長さんで、5人いるわよ!

と、笑っていた。


だからこそ

差をつけようとしたのか

子どもたちには

キラキラネームが多い。

読めないわ💧



またまた

面白いのを見つけた。

ちんすこう&スコーンの

マリアージュ。

マフィンは美味しい🤤


とかなんとか

ぼーっとしながら

比嘉和子さんと

待ち合わせしたのが南風原イオン。

で、なぜか

和子さんの兄2人も一緒に

やって来た。


お兄ちゃんの名前は

比嘉長元 ( ひが ちょうげん )さん。

「 町の車の修理屋さん 」で

同居する盲目の弟さんと妹さんの

面倒を見ながら暮らしている。

盲目の弟さんを連れて

妹と友だちのヤマトの私に

ご馳走するつもりで来たらしい。


ドーナツ🍩を

奥さんと妹、近所へ配る

お土産用にと30個と別に

私の分まで買ってくれた。


で、ピザ🍕とコーラ🥤を

ご馳走になりながら

話をしていた。


お兄ちゃんのことを

ボギーと呼ぶ和子さんに

聞いてみたんだよ。

なんで、ボギーなの?

って。



長元さんは

石垣島生まれ。

年の離れた弟や妹は

那覇市生まれ。


だから、ということでは

ないのだろうけれど

若い頃は気性が激しくて

サバと呼ばれていた。


なんでサバ?と思うじゃない?

石垣島では、サメをサバ🦈と

呼ぶらしい…

まぁ、方言なんだけど。


サメというと

アメリカの映画 「 ジョーズ 」

をイメージすると思う。


この映画の主役は

ホオジロザメなんだけど

いついかなる時でも

人を襲うわけじゃないらしい。


今では絶滅危惧種になっているんだけど

守ろう、と動く人はいないだろう。

それくらい悪者になってしまったけれど

ずっーっと泳いでいないと

サメは溺れて死んでしまうんだよ。


集団化したシャチに食べられたり

映画では悪者扱いされたり。

それこそ踏んだり蹴ったりで

都合のいいように

扱われているんだよね。


確かに

人が襲われたという

ニュースはあるけれど

サメは味蕾を持っているから

脂の少ない人間は

あまり美味しく無いモノらしい。

たぶん、違う理由で

襲われてしまうのかもね。



長元さんは

子どもの頃から手先が器用で

中学を卒業すると家計を助けるために

車の修理屋をやっていたんだけど

人手不足の米軍基地に呼ばれて

車の不具合を直したばかりか

軍用車の部品まで手作りして

直してしまった。


当時の沖縄には

アメ車の部品なんか無いし

取り寄せるにしても時間と手間がかかる。

頼まれて、車を見るだけで

どうすればいいのか分かった長元さんは

寸分違わない部品を作り

米兵たちを驚かせる。


いつしか、ジョーと呼ばれて

一緒に食事をしたり

ホームパーティに呼ばれたり

米兵たちから頼りにされる。


このことが

米兵たちから上官へ伝わり

詳しい話を聞いたことで

ジョーはボギーマンだ!と

賞賛されたことがキッカケで

ニックネームが、ボギーになった。


ボギーとは

19世紀末のイギリスのゴルフクラブで

C.Aウェルマンが、優れたスコアを出す

ゴルファーに対して

レギュラーボギーマンと呼んだことから。


この言葉は

当時流行っていた

ボギーマンがやって来る

という歌をもじったもの。



このサメ兄ちゃんは

絶好調に稼ぎまくっていた頃に

ゴルフにハマった。


ところがだ。

センスかない、というか

短気が災いしたのか

あまりに上手くいかないから

頭にきて途中放棄して帰ってしまう。

ゴルフボールとオンナゴコロは

気まぐれだからね。


短気だから

ジッと我慢すれば

チャンスという波がくるのに

頭に血が昇るから

いつも、1打オーバーする。


ゴルフのボギーとは

各ホールの基定打数である

パーに対して1つ多い打数で

ホールアウトすること。


パー3のショートホールであれば4打

パー4のミドルホールであれば5打

パー5のロングホールなら6打の

スコアでホールアウトすれば

ボギーとなる。


で、

米軍基地の中では賞賛されたボギーが

ゴルフでは、ありがたくない

ボギーになってしまった。


ズル休みまでして熱中した

ゴルフ熱が冷めてから

盲目の弟と妹の鍼灸師になるために

頑張って仕事をするようになる。

で、末の妹の和子さんも

内地へ行って結婚したけれど

子どもを連れて出戻って来た。


1人増えても2人増えても同じだと

サメ兄ちゃんは稼ぎに稼いだ。

子どもの出来ない事を苦にした嫁さんへ

俺は、お前が好きで結婚したんだから

死ぬまで一緒にいたい、と

世間なんか

まったく気にしなかった。


鍼灸院を開業した時も

住まいの近くに見つけた

居抜きの店を借りてやろうとした。


ところが、いくら兄弟とはいえ

いつまでも世話になるワケにはいかない

と言う弟妹たちへ

そんなのいいから一緒に住もう

と、土地を買ってアパートを建てて

自分たちの住まいと鍼灸院を入れ

嫁さんが賃貸業を始めた。


それがうまく回って

アパートの住人には無料で

鍼を打って上げているウチに

クチコミが広がって

客が来るようになった。



世界各地にもサメは

神として祀られたし

古代琉球では

サメは神格化された。


日本の神話にも

「 いなばの白うさぎ 」に

サメは出て来るからね。


ちなみに

フカヒレのフカとはサメのこと。

古事記などにはフカ、とかワニ

と、出て来るけれどサメのこと。

素直にサメヒレ🦈にすればいいのに。


本部町の美ら海水族館には

ジンベエザメが

ゆうゆうと泳ぐ姿が見られる。

あゝ見えて

サメは繊細な生き物。


ホオジロザメなんて

繊細過ぎて、輸送の途中で

死んでしまったりする。


シュモクザメは

ハンマーヘッドシャークと呼ばれるけれど

同じ名前の店が沖縄市にある。

バーベキュー肉のランチなのよ。

テイクアウトして

泡瀬の海岸で食べてほしい。


人間もそうだけど

顔だけで

判断してはいけないね。

つくづく思うわ。


ちなみに

ボギー兄ちゃんは

まんまるフグ🐡

かわいい、かもしれない。