人生はトリプルクラウン | ぶっ飛び沖縄‼︎

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突然沖縄に引っ越してきました。
楽しいこと、不思議なこと大好きです。


地球に生まれてきた。
今、地球上で生きている。
「 自分で作った人生 」
という体験をしている。

いいか?
信じられないかもしれないが
それだけでいいんだ。

特別な事を
成し遂げなくてはならない
などと、考えなくていいんだ。
偉くならなくてもいい。

オレたちが
今こうしているだけで
それこそが
奇跡なんだからな。

不彌也さんが
力強く言い切った時
そこにいた自衛官たちは
一斉に嗚咽を漏らした。

ある優秀な自衛官が
演習中に仲間を庇って
亡くなった。

まさかのことに
仲間たちは身動き出来ずに
凍りついたまま。

首から下が
ワイヤーに絡まって飛んだ時
微笑みを浮かべた死に顔だけが
仲間たちの目の前にあった。



自衛官として

兄弟で務める人がいた。


なんでも

両親が交通事故で亡くなって

引き取り手のいなかった兄弟は

施設に入った。


親はいなくても子は育つ

を、地で行く小学生3年と1年の

幼い兄弟たちは

スクスクと成長していく。


で、子どもの出来ない中年夫婦が

養親となって引き取り

中学校に上がる兄が

弟に聞いた。


大きくなったら

何になりたい?

すると、幸せになりたいと

まだ小学生の弟は答えた。


で、兄は勉強と体育に頑張り

学年トップの秀才であり

陸上部の代表選手として

いろいろな大会に出て

名前を知られるようになる。


それは、

高校生になっても同じで

兄は防衛大に進み

家庭教師のバイト、勉強、部活

すべてをやり切って

幹部候補生として入隊。


兄の後を追うように

自衛官になった弟は、入隊後に

その大変さに気付いた。


兄弟の違うところは

兄は長野県の松本市にある

レンジャー部隊に配属される。

日本のグリーンベレーと呼ばれ

アメリカ陸軍の特殊部隊のような

困難な任務をこなすんだけど

それだけ身体機能が抜群だったらしい。


弟は普通の自衛官だから

まさか兄弟だとは誰も思わない。

ヘタレだった弟は2年で退官し

普通のサラリーマンになっていた。


たまに近況報告の手紙をやり取りし

何年も会わなかった弟さんは

兄が亡くなった後に

いろいろな事を知るようになる。



兄は養親を看取り墓を建てていた。

弟の名義のマンションは新築で

手付かずのままあった。

マンションの権利書は弟さん宛てに

兄の預金通帳と印鑑は

弟さんのお嫁さんになる女性宛てに

分厚い茶封筒の書留で届いたのは

亡くなる3日前。


通帳に挟まっていたメモには

結婚おめでとう

弟を頼みます、と書いてある。


まるで

こうなる、と

分かってでもいたように。


弟さんは

思い出したんだよ。

背が高くイケメンの兄が

昔から年中同じ服を着て

同じスニーカーを履いていた。


弟さんには、服や靴を買い与え

毎月のようにケーキを食べさせてくれて

誕生日にはステーキを食べさせ

オモチャを買ってくれた兄を。


兄が一度でも

ケーキやステーキを食べたのを

見たことは無く

自衛隊に入ったためか

着ているのは迷彩服の制服しか

見たことが無い。


兄の遺品整理をしてくれていた彼女から

驚くべき事実を知らされる。

兄が高校生の頃から

毎月毎月貯金していたこと。

残っていた通帳の山には

兄の思いがこもっていたのだと。


お前は言ったな?

自分は自分のことだけで

精一杯で、兄の気持ちなんか

これっぽっちも考えたことが無いと。


それが良かったんだ。

兄の生き甲斐は

お前を幸せにすることだった。

弟のお前が、余計なことは考えず

お気楽に暮らしていることこそが

兄にとっての満足だったんだよ。


その夜は

同僚たちが兄を偲んでのお別れ会。

連絡をもらって駆け付けた弟さんは

どれだけ兄から大事にされて来たのかを

滂沱の涙とともに記憶に収めた。


不彌也さんの言葉に

ずいぶんと泣かされた夜。

兄さんも弟さんの背後にいたらしく

ニコニコしていたらしい。



高校生だった不彌也さんに

強力なアプローチをしてきた

某大学教授がいたらしい。


子どもの頃から神童と呼ばれ

長じてからは

天才と呼ばれていたのを

手中の珠にしたかった。


東京大学の法学部を首席で卒業

司法試験と国家公務員試験を

首席で合格することを

トリプルクラウンというんだけど。


どんなに勧められても

首を縦に振らない不彌也さんに

教授は言ったんだな。


なぜ君は

自分の天才的な頭脳を

有効利用しないのか?って。


すると

そんな事はやりたい人間がやればいい。

やりたくないことをやるほど

人生は長くない、と

不彌也さんは答えたらしい。


私が思うには 

不彌也さんのトリプルクラウンって

大好きな酒を飲む

人を助ける

執事の士恩さんと

フェンシングの真剣勝負をする

かなぁ。


でも、やっぱそう思う。

フェンシングだけは

主従関係ぶっ飛んでいて

マジで対戦していたから。

しかも、マスク無しだもの。

見てる方が怖かった。

目つきが尋常じゃないのよ💧


不彌也さんの喉元に

士恩さんの剣の切先が来て

ちょっと1ミリ狂ったら?

という事があって

見ていた真人 ( まひと ) さんが

あの二人はサディストだな

と、なぜか嬉しそうに呟いていた。


対戦を見ながら

優雅にワイン飲んでたけれど🍷

飲んでる場合じゃない!

私は、冬なのに

冷や汗かいていた💦


でも

不彌也さんの欲しかったのは

対等に付き合ってくれる人。

幼い頃から、大事にされて

回りから天才と呼ばれて

特別扱いされてきた不彌也さんの

小さな望みだったに違いない。



私たちの頭上には

肉眼には見えない

王冠がある。


世界で

ひとつだけの

かけがえの無い自分。

自分という傑作は

自分以外作れなかったんだよ。


どんなに貴重で

どんなに素晴らしく

ユニークな個性なのか?

大絶賛に値する自分。


どんな事があろうと

この王冠だけは

絶対脱いじゃダメ。

宇宙は見ているんだよ。

あなただけの王冠を👑


頑張っているアナタを

決して見捨てないんだよ。

自分を自分で見捨てない限り

宇宙はチカラを

貸してくれるんだ。


だから

今、ツラくても

あきらめないでね。

絶対に。