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 女のいない男たちという単行本の中の、「独立器官」という小説を読んだ。前にも、さらりと読んでいたことがあったのだが、あまりぴんとこなかった。それでも、昨日、ジムのランニングマシーンで走っている時に、オーディブルの聴き放題で聴いていたら、とても印象に残る箇所があったので、家に戻ってから、読んでみた。ちなみに印象に残った箇所というのは、アウシュビッツに連れられていった医師の話だ。

 

 登場人物の渡会という医師は、拒食症になって、死んでしまう(いわば自殺)のだが、その方法がなかなかいいと思った。成功するかはわからないが、少し自分もためしてみようと思った。

 とりあえず、昼飯は食べないぐらい。

 ニック・ホーンビィの『ハイ・フィデリティ』という小説の中の一節に、こういうことが書いてある。

 

 ブルース・スプリングスティーンの歌の世界では、とどまって腐っていくか、逃げ出して燃えつきるしかない。彼はソングライターなのだから、それでもいいだろう。選択肢は単純なほうが、歌は書きやすい。けれど誰も、逃げ出したうえで腐っていく可能性のことは歌にしてくれない。中途半端な心がまえのまま逃げだしてしまい、郊外から都会へ出ていったのはいいが、結局街のなかでもふぬけた郊外式の生活しかできない人間だっている。それがまさに僕の姿だ。そして、ほかの多くの人々の姿だ。(森田義信 訳 新潮文庫から)

 

 まあ、それでも、『Born to Run』は、いい曲だ。