スタディライフサポートmana、戸田朝海です。
皆さん、「遠近法」って言葉を、知っていますか?
美術の用語ですね。
遠くのものを小さく、近くのものを大きく描くことで、絵に、遠近感を持たせる技術です。
こうすると、平面の紙に描かれていても、絵に奥行きを感じます。
そして、実際、遠くにあるものは、近くにあるものより、小さく見えますよね。
例えば、この写真を、見て下さい。

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奥に見えるのは、東京スカイツリーです。
ご存じ、日本で一番高い塔ですね。
その手前に、道路標識が、写っていますよね。
この写真、東京スカイツリーと、道路標識、どちらが大きく見えますか?
道路標識の方が、ちょっと、大きく見えませんか?
これが、遠近感なんですね。
実際の大きさで言えば、明らかに、東京スカイツリーの方が、大きいに決まってます。
でも、写真で見ると、道路標識の方が、大きく見える。
なぜかというと、東京スカイツリーの方が、遠くにあるからです。
遠くにあるものは、東京スカイツリーでも、道路標識より、小さく見えてしまうのです。
これは、実は、日食や月食が起こるのと、同じ理屈でもありますね。
さて。
この「遠近法」。
実は、私たちの心の中でも、同じことが、起こっているようなのです。
例えば、想像してみて下さい。
試験前になりました。試験は5日後です。
あなたは、5日分の学習計画を立てて、毎日、計画的に、勉強するつもりでいました。
しかし、いざ勉強を始めようとしたら、買ったばかりのゲームが、気になりだしました。
気になったら、ど~~~してもやりたくなって、我慢できなくなりました。
「ま~いっか。あと5日もあるし」
こんなふうに、考えてしまったことは、ありませんか?
これが、 「心の遠近法」 です。
こういうときって、「5日もあるから、1日くらい、さぼっても大丈夫」という考え方を、してしまいがちですよね。でもよく考えたら、5日分の計画を立てたのですから、1日さぼれば、その日の分が進まないので、あと5日あっても、大丈夫ではないはずです。
でも、人間って、当日までの日にちが、長ければ長いほど、「まだ大丈夫」という気に、なりやすいですよね。
何故か? それは…
遠くにあるものは、小さく見える
からです。
「5日後」にある試験と、「今」手元にあるゲーム。
この二つを、頭の中で比べると、「近くにあるゲーム」の方が、5日後という「遠くにある試験」よりも、価値が大きく見えてしまうんです。
だから、つい誘惑に負けてしまうんですね。
また、何かを、後でやろうと思ったときに、
「3時間もあれば、全部終わるだろうから、前日にまとめてやればいいや」
と思っていたら、実際には、3時間どころか、徹夜しても終わらなかった…
こんな経験は、ありませんか?
先延ばしの、もう一つの失敗例ですね。
これも、一種の「心の遠近法」だと思います。
やるべきことを「遠く」に置いたことで、実際よりも、量が少なく見えてしまう。そのために、作業にかかる時間の見積もりを、誤ってしまった(低く見積もってしまった)のだと、考えられます。
学生さんは、これから期末試験に、夏休みの宿題と、「後回し」にしたくなるものが、目白押しですね。
つい、先延ばしにしたくなること、目の前の誘惑に負けそうになること、いっぱいあると思います。
でもそんなときは、
「遠くにあるものは、小さく見える」
この法則を、思い出してみて下さいね。
頭の中に、入れておくだけでも、ちょっと意識が変わると思いますよ。