今回は、YouTube動画の視聴者様から頂いたご質問より、
47歳の会社員で経理未経験だけど、公認会計士に
挑戦しようかというお悩みに対し、
柴山の個人的な見解をお話ししています。
じっさい、令和6年の会計士の合格調べを見てみても、
20歳~25歳の約半分のちょうど1万人、合格者に至っては
900人以上と全体の6割を超えています。
会計士業界の若返り、という意味では
20代前半の方の合格者が6割以上という現象は
とてもありがたいことではありますね。
いっぽうで、
上場企業のような高度かつ広範囲なビジネスを
展開している大企業を相手に監査をする場合、
ある程度の社会経験やビジネス経験があると、
それはそれでとても役に立ちます。
そこで、私としては、もう少し30代以上の
中堅社会人の会計士合格者が増えてほしいなあ、
という感想も一方で持っています。
もちろん、合格までのめやすとなる学習時間は
感覚的に3000時間以上が多く、
4000~5000時間程度まで学習して
合格される方も多いと思います。
単純に計算すれば、
一日3時間平均、年間1000時間程度の学習時間として、
4~5年で多くの方にチャンスがあるのではないか、
と想像しています。
税理士試験にしても、おそらく一日2~3時間ていど
コンスタントに学習して、年に1科目ずつ順調に取ったとして、
おおむね4~5年程度と考えるならば、
働きながら税理士5科目合格と大きく違うというわけではなさそうです。
もちろん、(条件付きで科目合格があるとはいえ)
会計士の場合は短答で4科目、論文で5科目を
一気に受ける方が多いので、複数科目間のバランスを考えながら
勉強する、という要素が加わる分だけ、ちょっと違った意味での
要領が必要となるかもしれませんね。
いずれにせよ、私は30代以上でも会計士に挑戦することには
賛成の立場です。
40代後半、もっといえば50代でも、
会計士の資格を持っていることで、従来のビジネス経験と合わせ、
経営コンサルティングの仕事を取りやすいので、
そういった意味で会計士の資格は有効と思います。
ランチェスター経営の竹田陽一先生によると、
社長の話し相手となる経営コンサルタントは、
できれば55歳以上の方が安心して相談されやすい、
という側面があるような見方もできますし、
元気ならば70代でも普通に中小企業社長の
経営コンサルティングはできると思います。
じっさい、私が開業直後の1999年頃に受注した
年商数十億~年商100億規模の会社のコンサルは、
やはり私が公認会計士の資格を持っており、
数兆円規模の上場企業グループの監査経験が
あったことが、非常にブランドとして役に立ちました。
数十億円規模の経営コンサルのニーズは意外にあります。
その際に、会計士資格はとても有利だなあ、と思ったことがあります。
動画の中でふと思ったのですが、
「30代~50代向けの社会人会計士合格プラン3年本科生、4年本科生」
みたいなカリキュラムができると、これはこれでニーズあるかもな~、
と感じました。