2012年12月4日の日経15面です。
2012年の株式市場もあと1カ月足らずで終わりますね。
長引く景気低迷で、超大手上場企業の株価がさえないなど、
なかなか明るい話題を探すのに苦労する昨今、
知名度は低いが株価が好調で推移している銘柄も確かに存在します。
そんな高値銘柄の特徴について日経新聞が調べました。
レーダーチャートが表示されています。
六角形のレーダーチャートで、頂点から右回りにむかって
6つの指標がぐるりと並んでおり、それらは次のようなものです。
1.成長力(5年間の平均増収率)
2.成長力(5年間の平均経常増益率)
3.経営効率(予想ROE)
4.国際性(海外売上高比率)
5.先行投資(売上高研究開発費比率)
6.企業統治(社外取締役比率)
リサーチ対象の企業は、
2012年以降11月末までに上場来高値の9割以上をつけた
高値銘柄52社で、5年間のデータが取れる3月期決算会社だそうです。
このような高い株価を記録した企業の特徴として目を引くのが、
5年間の平均経常増益率全体平均1.4%なのにたいして、
なんと13.8%という10倍の増益をコンスタントに実現していた
という数値結果が出ています。
経常利益は、かんたんにいうと
売上高-売上原価-販売費・管理費=営業利益から、
さらに営業外収益(受取利息や配当や雑収入など)を足し、
営業外費用(支払利息や有価証券の評価損や雑損失など)を引いて
求めた利益です。
金利を引いた後の利益を表示するものとして、
経営者の総合力(営業活動と財務活動をあわせた総合的な業績管理能力)
を判断する指標とされています。
会社の経常利益が5年間、14%近くも伸び続けているというのは、
中国で毎年8%以上GDPをじょうしょうさせつづけるのにも勝ると
いえる快挙なのですね。
経常利益の成長性が高い企業は、将来性の評価でプラスの
印象を持たれやすいということがわかりました。
もう一つ、株式投資面の効率を示すROEが13.0%と
非常に高いのが魅力的です。
ROEはリターン・オン・エクイティとも呼ばれ、
自己資本(おおむね純資産)に対する最終利益の比率です。
会社に預けてある持分=純資産の額に対して、配当の財源ともなる最終損益が
じゅうぶんに増え続けなければ、投資家としても資金を預ける意味が
ないのですよ。
そこで、ROEを大きくすることで投資に対するリターン率が高まり、
株主の印象も非常によくなることは明白です。
株価という「投資家目線の利害」を表すキーとなる指標は、
経常増益率とROEなのだ、ということが今回確認できただけでも、
非常に意義のある新聞記事だったと思います。
柴山政行