まあ、はじめの2~3年は、税務のお客さんもほとんどないだろうな、という前提で考えていましたので、開業当初はかなりお気楽な雰囲気の毎日でした。
そして開業から半月ほど経ったある土曜日の朝、一本の電話がなったのです。
「はい、柴山会計事務所です」
「あのう、税金の相談に乗っていただきたいんですが…土曜日でも大丈夫でしょうか?」
きた、と思いました。
「ええ、もちろんです。それで、どんなご用件ですか」
「私は、1年前から美容室を経営している者です。先日、区役所から、
『住民税の申告』をして欲しいので、都合の良い日時を決めて来てくれな
いか、といわれまして…」
「なるほど、税務申告のご相談ですね。それでは一度、お宅のお店に伺
って、具体的にお話を伺いましょう!」
これが、第1号のお客様との出会いでした。
「なかなか、さいさきのいいスタートだぞ」
私が抱いた、当時の心境です。