ここで、のれんとはどのようなものか、かんたんにチェックして
おきましょう。
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【のれん】
買収先の「時価ベースの純資産」と、
その買収にかかった「投資額」の差額のこと。
純資産は、その企業が所有している「資産」と「負債」の差額であり、
株主の持分をあらわす。
株主の時価ベースにおける持分を上回る金額で買収する、ということは
バランスシートに表れないプレミアム的な価値を認めているのだから、
差額はその企業の見えない付加価値といえる。これを、会計上は
「のれん」と呼んで、無形固定資産として扱う。
かつては「営業権」と呼んでいた。連結決算上は「連結調整勘定」と
呼ばれていたものである。
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(取引例)
A社は、B社の株式100%を10億円で取得し、完全子会社とした。
B社のバランスシート上、資産(時価)が20億円、負債(時価)が14億円
であった。
本何件における買収にかかるB社の取得原価(投資額)は、10億円で
あるので、これと時価純資産との差額を「のれん」として、
連結決算上は計上することにした。
(個別決算上の仕訳)
A社
(借方)子会社株式10億円(貸方)現金預金10億円
(連結決算上の相殺およびのれん計上仕訳)
A社
(借方)純資産(B社)6億円(貸方)子会社株式6億円
(借方)のれん*******4億円(貸方)子会社株式4億円
支配獲得時におけるB社の純資産は、以前の株主の持分なので、
買収にあたって消去します。
純資産項目は、もともとが貸方(バランスシートの右側)の項目
なので、借方(左)に書くと、消滅するのですね。
以上をまとめると、連結ベースのB社結合によるバランスシートの
状態は、次のような感じになります。
******バランスシート(B社結合)
--------------------
資産(時価)20億円|負債(時価)14億円
のれん*******4億円|----------
*********|現金支出額△10億円
B社の財産を単純に買い取るならば、6億円の支出で済むところを、
10億円支払ったというのですから、差額の4億円はプレミアム部分ですよね。
これが「のれん」といわれるやつです。
日本の現行における会計基準ではこののれんを20年以内で償却(費用化)
します。
いっぽう、IFRSでは、のれんは償却しないという立場をとっています。
その代わり、毎期の決算で、減損(固定資産の価値を臨時に下げる会計処理)
の対象にするべきかどうかの検討で、評価の見直しの機会を持たせています。
→ 武田薬品の場合 は…