【アップルの躍進とジョブズの経営者リスク(日経11*7*2*7)】
米アップルの4月から6月における四半期決算は、純利益が前年同期比
で2.2倍となり、過去最高を更新したそうです。
この機会に、アップルのサイトを訪問して、同社のIRを見てみるのも
一興ではないでしょうか。
最新の四半期決算は、下記のURLで閲覧できます。
⇒ http://investor.apple.com/
「Q3 FY11 Form 10-Q
On July 20, 2011 Apple filed with the SEC its Form 10-Q
for the quarterly period ended June 25, 2011. 」
という文章がありますので、そのすぐ下のリンク
「View the 10-Q」というところをクリックすると、
アップルのQUARTERLY REPORTをPDFで閲覧できます。
2ページ目をご覧いただくと、そこに四半期の業績が前年同月比で
出ていますよ。(百万ドル単位)
では、業績の一部を見てみましょう。
2011.4-6月期(円換算は、仮に1ドル80円としておきます)
NetSales(純売上高)
285億7100万ドル<2兆2856億円>
Operating incom(営業利益)
93億7900万ドル<7503億円>
Net incom(当期純利益)
73億800万ドル<5846億円>
2010.4-6月期(為替レートの変動があるので円換算省略)
NetSales(純売上高)
157億ドル
Operating incom(営業利益)
42億3400万ドル
Net incom(当期純利益)
32億5300万ドル
ドルベースで見ると、前年同期比の売上高の成長率は
(28,571-15,700)/15,700=81.98%
という驚異的な数字をたたき出しています!
営業利益の成長率は
(9,379-4,234)/4,234=121.52%
当期純利益を見ても
(7,308-3,253)/3,253=124.65%!
…バケモノですか、あなた方の会社は。
いまどきの世界的不況とも言える状況下で、
なぜこのようなクレイジーとも言える業績を出せるのか、
よく知られている原因として、次の2つがあげられます。
1.高機能携帯電話(スマートフォン)および多機能端末
(アイパッド)の市場拡大と圧倒的な先行者利益の享受
2.豊富なソフトを配信するApple Storeによる顧客囲い込み
経済学・経営学・マーケティング理論と、いずれの研究分野から
見ても、非常に興味深い論文が書けそうな題材ですよね~。
もちろん、アップルのように圧倒的な強みを持っている企業でさえ、
市場の厳しい競争に身をさらしているわけですから、いつまでも
その地位が安泰か、というと必ずしもそうとは言い切れません。
日経朝刊7月21日の7面を見ると、アップルを取り巻くIT業界の
相関図が非常にわかりやすくまとめられています。
その中でちょっと興味深かったのが、クラウドサービスへの展開と、
近年存在感を増しつつあるSNS(ソーシャル・ネットワーキング・
サービス )との対応についての記事です。
日本ではミクシィが有名ですが、世界的には7億人以上のユーザー数を
誇るフェイスブックが圧倒的です。
SNSは個人的な交流にとどまらず、今やビジネス、大統領選挙、
はたまた政治活動にまで大規模に組織的影響を与えるネットワークと
なっています。この勢いは当分のあいだ衰えないでしょう。
となれば、アップルが対処すべき新しい課題はこの辺りにあるのかも
しれません。
また、経営者として知名度・カリスマ性ともに圧倒的な存在感を持つ
スティーブ・ジョブズCEOの健康問題も、アップルにとっては
大きな経営リスクと言えるでしょう。
このような「替えの利かない」経営者が離脱する場合に経営に大きな
打撃を与えかねないという経営者リスクへも早期に対応する必要が
あります。
こうしてみると、今は飛ぶ鳥を落とす勢いのアップルといえども、
うかうかしていると5年後、いや3年後はどうなっているかわからない
ですから、世の中の変化のスピードは本当に早くなってきているものだ
と実感させられます。
関連サイト http://bokikaikei.net