下手なカメラマンにぱっとしないカメラ、申し訳ありません。
下記の写真、これこそが当時の先生のお顔、ダンディで素敵な先生でした。
レッスンが終わり廊下へ出ると、女子生徒さんたちが先生お目当てで
立っていました。それはいつも。
ネクタイやポケットのハンカチも、いつも気遣っていらっしゃいました。
ただ、レッスンを見ていただく身には、先生が素敵とかなんとか・・・そういう
感覚より、毎週のレッスンに必死・・・「先生、素敵?」みたいな感覚でしたね。
私の在学当時ピアノ奏法の本を出版なさいました。
英語では「On Piano Playing」
後年、日本の出版は「シャンドール ピアノ教本~身体・音・表現」春秋社
監訳・岡田暁生
岡田暁生氏は多くの優れた著書があります。
シャンドール先生のお言葉がすっと心に入る名訳だと思います。
テクニック的な問題で困っていると、すぐに「ぼくの本を読んだか?」
「あそこにすべて書いてある、なぜ読まない?」と言われるのが苦手で、
あれから何年も経ってみると・・・それも懐かしい思い出です。
少しでも疑問や知らないことに触れると、すぐに小さな手帳をお出しになり、
メモをする、これが習慣のご様子で、手帳はびっしり隙間なく書き込んでありました。
頭が非常に良く、生きることにどこまでも前向き。
理知的で、感情に走らずご自分の立ち位置を考える(ただ、怒りはすぐに沸くご様子)
弟子同士で「先生って落ち込むことあるんだろうか?」と話したものでした。
先生は80歳を超えられてから、バルトークピアノ全曲を再度録音なさり、
そのCDは今も私の愛聴盤です。
リズム感、ダイナミズムがたいへん素晴らしいと思います。
一方で、ベートヴェンやショパンには、先生の個性的な解釈が散見され、
生意気にも議論もしたものでした。
最後に先生のバルトーク「チーク地方の3つの民謡」を掲載しました。
ハンガリー第二の川、ティサ川周辺に住む漁師たちが
民族フルートで奏でていたメロディが使われています。


シャンドール先生のバルトーク「チーク地方の3つの民謡」