以前、
自己啓発の本を
たくさん読んでいた時期があります。
自己啓発のセミナーに
定期的に参加していた時期があります。
5年くらい前のことです。
僕は
いろんな本に出会い、
いろんなセミナーに参加し、
そして、
思ったことがありました。
「わけがわからない・・」
当時、
僕は本を読めば読むほど、
セミナーに行けばいくほど、
頭と心の中に「モヤモヤ」が
たまっていったのです。
なぜなら、
みんな「矛盾すること」を言ってたからです。
ある人は、本の中で
「夢を実現させるには自分の直感が大切です」
と言っていました。
でも、ある人はセミナーで
「夢を実現させるには、分析をして考える必要があります」
と言っていました。
僕は思いました。
「えっ、結局、直感が大事なの?
それとも分析して考えるのが大事なの?
どっちだよ。。」
また、ある人は
セミナーで
「今を生きることが大事」と言っていたのに、
別の本には
「未来をイメージしなさい」と書いてありました。
「これも矛盾してるじゃん。
どっちが正しいんだよ!!
わけわからん・・」
どっちが正しいのか、
答えを知りたくて
さらに本を読んでいきました。
そしたら、他にも
たくさんの矛盾を発見したのです。
・「結果にこだわる」 ⇔ 「プロセスを大事にする」
・「努力する」 ⇔ 「楽しむ」
・「認める」 ⇔ 「批判する」
・「スキルを使う」 ⇔ 「あり方を大事にする」
・「聴く」 ⇔ 「伝える」
あげたらキリがないです。。。
たくさんの混乱と
たくさんのイライラが同時に襲ってきたのです。
でも、ある時、
ようやく気付きました。
そっか、結局
「これが正しい!」っていう
「答え」なんて無いんだ。
うまくいく方法は
人それぞれ違うんだ。
だから、
「直感に頼る」でも「分析して考える」でも、
『どっちでもいい』んだ!
そう、気付きました。
ところが、
この考えは少し間違っていました。
その後、
僕はこんな言葉に出会ったのです。
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理想を持った
現実主義者にならないといけない。
理想もない現実主義者なんて
いくらでもいるんだよ。
宮崎 駿
「プロフェッショナル仕事の流儀」より
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宮崎駿さんは
理想も現実も『どっちも大事』にしている。
『どっちでもいい』のではない。
『どっちも大事』なのだ。
そう、気付かされました。
今まで矛盾だと思っていたこと。
それらは
一見、矛盾するように見えますが、
実はどれも深くつながっていました。
・「直感に頼る」 ために 「分析して考える」
・「今を全力で生きる」 ために 「未来をイメージする」
・「結果にこだわる」 から 「プロセスを大事にする」
・「努力する」 から 「楽しくなる」
・「認めてる」 から 「批判する」
・「スキルを使う」 ために 「あり方を大事にする」
・「聴く」 から 「伝わる」
右足 左足 右足 左足 右足・・・
僕たちが二足歩行で前に進むのと同じように
この2つを交互に、
上手に使って前に進んでいくんだと思います。
「片足だけ」に頼っている人は
前に進めません。
バランスが悪いからです。
そうではなく、
上手にバランスを取りながら
「両方の足」を使う。
そうやって前に進んでいく。
「答えを探しに」本を読むのではなく
「バランス感覚を養うために」本を読む。
今はそんな本の読み方が
しっくりきています。
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There are no whole truths; all truths are half- truths.
It is trying to treat them as whole truths that plays the devil.
Alfred North Whitehead
完璧な真実などない。
すべての真実は「真実の半分」なのだ。
それを完璧な真実として扱おうとするから
ひどく恐ろしいことになるのだ。
アルフレッド・ノース・ホワイトヘッド
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もう片足も
使ってみませんか?