教育に関連するニュースをお届けしています。
今日お届けするのは、障害者差別解消法に関する記事です。
障害を理由にした差別を禁じる「障害者差別解消法」が施行された今春、障害を持つ男子学生が、国立大学に進学した。大学の支援を受け、医療工学の研究を志して学んでいるが、受験時に別の大学から入学に難色を示される経験をした。大学の判断はなぜ分かれたのか。
引用元:障害者の大学受験、見えぬ壁(2016.7.3)
この男子学生が進んだ東北地方の国立大学は、障害のある学生の支援室を設置し、入試前に試験時間の延長などの配慮を本人と話し合ったのに加えて、入学後も専任教員が定期的に面談し、学内の段差の舗装や学食での配膳の補助の支援を続けてくれているそうです。障害者差別解消法の趣旨にも沿った素晴らしい支援ですね。
ところが、受験時に問い合わせた別の公立大学では、はっきりと「就学及び卒業は難しい」「本人及び共に学ぶ学生への配慮でもあります」と通知文まで送ったといいます。また、さらに別の国立大でも断られたといい、大学によって対応が大きく分かれる現状が透けて見えます。
障害者差別解消法は4月に施行されたばかりですから、これから徐々に浸透していくことになります。もちろん、障害者だからと言って過剰に配慮をした結果、意欲や能力に欠ける生徒を合格させるような状態になるのは論外ですが、障害だけが理由で通えないような生徒たちには、学ぶ機会と環境が等しく与えられてほしいものです。
そして、このあたりはまだまだ過渡期だけに、全ての大学に同じような密な対応を期待するのは無理があります。受験校選びを早めにスタートさせて、生徒自身が理解ある大学を見つけるようにしておくことの重要性は覚えておきたいですね。また、生徒独力の情報収集には限界もありますから、どうか保護者の方からも必要な情報提供や支援をしていってあげてくださいませ。
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