この記事は前の続きとなります。
前の記事をまだご覧になってない方は、こちらからご覧ください。
「1年間欠かさず提出できた人は、11人に1人でした」
塾の保護者会で、宿題をちゃんとやってきたのが25人中5人とは恐ろしいですね。
個人的には、「そんなにたくさんの生徒がやってこない状況では、そもそも宿題として出す意味が無いだろう」と、指導者目線で感想を持ってしまいますが(笑)、そういった家庭学習のできない生徒がとても多い現実に問題があることには変わりありません。
通信教育についても、添削をちゃんと出す生徒は本当に少ないですよね。これは昔から有名な話ですが、11人に1人という具体的な数字を聞くと、背筋が寒くなります。
もちろん、逆に全員が出すと添削が追いつかなくなってしまったり、添削にかかるコストが増大したりするため、あまり出されてもそれはそれで会社側が困ってしまうという裏側もありますが(笑)、さすがに11人に1人では、会社側からしても「もっと参加してほしい」と思うレベルでしょう。(そこを補う意味で、リアルの教室展開の話も進んでいますよね)
まさにおっしゃるとおり、こうした事実が「放っておいてもやらない」ことを示していると思います。
もちろん、放っておくとやるようになる生徒もいるにはいるのですが、学校や塾など別のところで誰かが関わっているだけの場合もあり、本当の意味で放っておいてうまくいく生徒は極めて少数派です。
また、放っておいてうまくいく生徒をよく見ると、大きくなってから放っておける状態になっただけで、幼少期には他よりもしっかりと目や手をかけてもらっていた生徒はとても多いです。
そういうご家庭は、幼少期から含めた「関わった総量」で見ればかなり多いわけで、その頃から放っておいたら、もっとひどい状況になっていたことでしょう。今まで関わってきたから「そろそろ放っておこう」となるだけで、結局のところ、ほとんどの場合で「放っておけば悪くなる」のが現実だと思います。
そういう意味でも、もしも今まで放ってきた自覚のあるご家庭の場合は、「もうこれ以上、放っておいてはいけない」と考えるべき場合もあることを、可能性として心に留め置いてほしいと願います。
また、学校や塾に任せるにしても、「任せて良い部分」と「ちゃんと家庭で見るべき部分」は必ずあります。どれだけ良質な教育機関に任せても、全てを100%任せられることはまず無いですし、もしそこまで任せたければ、そもそもの前段階の「良質で子供にぴったりの教育機関を選び抜く」ための努力や関わりが欠かせません。
そういったあたりを抜きにして、中学生になってからいきなり子供の「自覚」を期待しても、「さすがにそれは無理でしょう」と言う話ですよね。これは私立中学受験をさせるような場合でも全く同じで、親や先生が受験に特化した勉強だけさせておいて、中学に入った途端に「もう自立するだろう」などと思うのは、さすがに大人の勝手が過ぎます。
自主性は勝手に生まれるものだと思われがちですが、それには「単なるわがまま」「非現実的な発想」などの粗悪な自主性も含まれるわけで、多くの親御さんが求めることになる「健全な自主性」を期待するならば、勉強や他の力と同じように自主性を「育てる」という感覚がとても大切になってくると思います。
内容が参考になっているとのお言葉もありがとうございます。無料とは言え、得られた内容を生かせるかどうかは、上の塾や通信教育などの話と同じですよね。そういう意味で、お母様が有意義な読み方、使い方をしてくださっているからこそだと思います。
お子さんに合った方法を模索しておいでのご様子にしても、素晴らしいですね。ちょうど特別講座のほうで触れた内容に当てはまるご指摘も多く、形や方法論にこだわらず、生徒に合わせたご家庭なりのやり方で工夫していくことが大切だとしみじみ思います。
ちなみに、指導者目線で見てみると、出した宿題をやらせきるのも、塾や先生の指導力です。(通信教育は除きます)
そのため、我々の感覚からすると、たかだかプリント2枚裏表程度をやらせられなかったのはむしろ恥ずべきことで、それを保護者会で親御さんに報告できてしまう神経が、正直信じられません。
私だったら、そんな報告は「意味の無い宿題の出し方をしてしまい申し訳ございません」か「指示した課題を、ちゃんとやらせきる指導力が無くて申し訳ございません」と懺悔する意味で報告することはあっても、「ご家庭で子供にしっかりやらせてください」の意味で言う事は、恥ずかしくて絶対にできないですね。
そもそも、本当にその生徒にとって重要な課題だと思っていれば、必死の思いでやってくるように伝えますし、家でやってくるような工夫も考えます。そこまで大した内容では無い、形だけの「連休中の課題」だからこそ、指導も手抜きになってしまう部分はあると思います。
ただ、こういった課題の出し方は、お通いの塾に限った話では無く、どこの学校や塾でもされている、当たり前の指導風景の1つです。しかし、それが当たり前になっていること自体が、教育業界において根本的な何かが欠けていると感じざるを得ません。
最近の生徒や親御さんを悪く言う風潮もありますが、塾や先生も劣化していることを感じるエピソードだと思いました。
いろいろと学びの多いメッセージをお寄せいただき、誠にありがとうございました。
「楠木塾 メール会員のご案内」
メールセミナーや教育相談など各種無料特典が満載です。
匿名でお気軽にご利用くださいませ。
~無料メールセミナーの例~
◇ 反抗期の対応法 ~中学生の親の心得~
◇ 成績アップの扉を開くミニセミナー
※配信セミナーは時期により異なります。
【 ブログで学ぶ 】
「ブログの歩き方」
重要記事を手軽に学べるブログ内ツアーや、
過去の人気記事ランキングをご用意しています。
疑問の点は、よくあるご質問をご覧くださいませ。