自宅学習の出来ないやつは塾へ行っても意味がない | 中学生の勉強法と親の心得 ~塾長直伝! 高校受験対策と反抗期の対応法~

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 「ついに塾をやめる事になってしまいました」
 



 お父様の「自宅学習の出来ないやつは塾へ行っても意味がない」については、大いに賛成できるところがあります。「やつ」と言うのはあまり好きではございませんけれども(笑)

 実際、塾に通わせても、塾の授業だけで安心してしまい、家庭で何もやらないような生徒は、成績が上がらないどころか、下がってしまうこともあるものです。
 塾に入れたことで成績が上がるのを期待するわけですが、今まで家庭でしていたものを塾に振り替えただけの状況になれば、勉強量が大して変わらないわけですから、成績が上がらないのも当然と言えば当然ですよね。
 ただし、これは塾側の指導力不足(または、手抜き)もあります。塾の側の立場から言いますと、本気で成績を上げようと思えば、塾の授業内だけで無く、家庭学習まで指導しなければならなのは分かりきっていることです。だからこそ、宿題を出しもしますし、面談でも「ご家庭でもやらせてください」などと指導がされるわけですね。
 しかし、そこまで指導しようと思うと、塾側にもそれなりの指導力が要求されてしまいます。そうすると、指導力不足の塾には「やろうと思ってもできない」か「力不足がばれないように、はじめからやらない」ことになります。また、余分な指導をできるだけ減らす「儲け主義の塾」は、そんなところまで面倒を見ようとはしません。そのため、「こちらでやらせるように指導します」では無く、「親御さんが面倒を見てください」と丸投げしてしまうのもよくある光景ですね。

 ですから、「どんな塾へ行っても意味が無い」わけでは無く、「力不足の塾、面倒見の悪い非良心的な塾、儲け主義の塾などに行かせても意味が無い」が正しいですね。
 もちろん、そういう塾のほうが多数派ですから、一般的には「自宅学習のできない生徒が塾に行っても意味が無い」は、わりと高い確率で当てはまることになるのもご想像いただけると思います。

 ただ、この発言にはもう1つ考慮すべき面があります。それは、自宅学習ができない生徒を塾に行かせないのは良いとしても、「そうした生徒に自力で自宅学習をさせても、やはり同様に意味が無い」ことですね。
 「自宅学習ができない生徒を塾に行かせても意味が無いから、まずは自宅学習できる状態になれ!」と発破をかけたい気持ちは分かりますが、それを「自力」でやらせても、当然のことながら、なかなかできるようにはなりません。自力でそれができる生徒は、中学生にもなればすでにできるようになっているわけで、その時点でできていない生徒に、自力だけで何とかさせるのは「叱咤激励」では無く、単なる「放置」や「放棄」になっています。
 以前にも、「獅子は子を千尋の谷に落とす」の例を出しましたが、もともと素養のある獅子の子であることを見抜いてから落とすならともかく、シマウマの子を落とすようなやり方をしても、それは適切な育て方とは言えないのですね。
 今回は、「定期テスト」を、自宅学習ができるかどうかの基準としたようですが、残念ながら、定期テストくらいでは本当に自宅学習ができる力があるとは到底言えません。目指すゴールが「通知表で良い成績をとる」ならともかく、ハイレベルの高校を目指すのであれば、定期テストで得点をとる程度の自宅学習力では話になりません。つまり、獅子の子としての素養があるかどうかを見抜くのに、シマウマの子の基準を当てはめてしまっているわけですね。

 確かに、獅子の子の力があれば、中3からの受験対策でも十分間に合わせることはできるのですが、そこまでの力をつけていない状態で慌てて入れても、間に合わない可能性はどうしても高くなります。特に難関私立対策は、知識の面でもテクニックの面でも覚えるべきことが多いですから、それなりの基礎力や吸収力などの土台が要求されてしまうわけですね。

(もちろん、ここでも通わせる塾の指導力が影響しますが、そこを話しだすときりが無いため横に置いておきます)

 そういう場合は、今回されているように早い段階から入れておくのも1つの方法です。もちろん、理想を言えば、しっかりと獅子の子の力をつけてから(=十分な力をつけてから)塾に入れるという手順を踏むことですね。

 ここまでお読みいただくと、次のご質問に対する答えも出てしまうと思いますが、次で改めてそこに話を進めて参りましょう。


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