担任から滑り止めの私立は受けれないと言われました。 | 中学生の勉強法と親の心得 ~塾長直伝! 高校受験対策と反抗期の対応法~

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みーこ様からのご相談です。
お待たせいたしました。
 



最近毎日不安で、ネットで色々調べていたら、このサイトを見つけました。
恥ずかしいのですが、家の息子は出来が悪く大体期末も実力テストも170前後しか取れません。
担任から滑り止めの私立は受けれないと言われました。公立一本ですが、本人は今から頑張るから大丈夫だと言っています。
親として何かやってあげたいと思うのですが、不安で夜も寝れません。
どうしてあげれば良いですか?
宜しくお願いします。

 

 



 入試間近のこの時期は、親御さんも大変にご不安な心境かと思います。

 本来ならば、こういった場合に必要なのは「的確な進路指導」ですが、たった1通のメールだけという現状がよく分からない中で、生徒の人生にも影響の大きい進路指導はしないことにしておりますから、その点の記述はあまりできないことをお許し下さい。
 また、状況説明があまりありませんでしたから、多分に推測だらけの文章になることもお許し下さいませ。

 普通ですと、ある程度成績の悪い生徒は私立の単願(専願)を奨められます。ところが、滑り止めの私立すら受けさせてもらえないということですから、得点だけでなく内申点もかなり悪いのだろうと思います。そして、得点はいくらでも伸ばすことができますが、ついてしまった内申点はもう変えることができません。
 そういう意味では「今から頑張るから大丈夫」というのは、あまりにも現実を分かっていない言葉であり、そんな現状認識のままでいるしか無かったという状況自体がかわいそうだという気もします。
 素行の良くないタイプの生徒なのか、おとなしくて目立たないタイプの生徒なのかは分かりませんが、素行が良くないタイプなら内申が悪くなるのは避けられないとしても、おとなしくて目立たないタイプなら、事前に内申の重要性や対策を教えていれば、もう少し良かったかもしれませんね。

 そうは言うものの、過去を振り返ってもしょうがないですから、これから何ができるかという話になります。

 

滑り止めの私立も受けられない時の受験校選び

 まず最初に配慮したいのが受験校選びですね。念のため似たような状況の方のために補足しておきますと、「滑り止めの私立は受けられない」のは、そのままイコール「私立は受けられない」こととは異なります。

 今回は「公立一本」とありましたから、私立を第一志望にする選択肢は最初から除外されているのだと思います。そして、公立をメインにし、私立を併願にする場合の、私立合格のボーダーラインは(少なくとも表向きには)意外と高めに設定されていますから、「受けられない」ということが普通に起こります。
 しかし、「滑り止め」という形では私立を受けられないというだけで、私立を第一志望にする形であれば、いくらでも受けることは可能です。なぜなら、私立単願(専願)にした場合のボーダーラインは、滑り止めとして受ける時よりも、かなり低めに設定されているからですね。
(私立高校側の立場から見れば、確実に来てくれる生徒と、来てくれるか分からない生徒で扱いを変える気持ちは分かると思います)
 
 こうした場合、本当に公立一本でいくべきなのか、それとも私立に志望変更すべきなのかは、慎重に検討が必要です。もちろん、一部の学校や儲け主義の塾がよくやる、強硬な私立誘導は論外ですが、そのまま公立に突っ込んでも落ちることがはっきりしている場合には、あえて私立に絞るべき場合もあるのが「定員」が決まっている受験の世界の現実です。
 実際、たまに自分の現状を把握しないで、無謀な高校を受けたがる生徒がいますから、もしそうであればやめさせてください。確かに、中卒で働いて生きていく選択肢もありますが、それはそれでとても厳しい道となるのも事実です。
 一方で、定員割れに近い、あまり人気の無い高校を選択しているのであれば、たとえ成績が足りていなくても、出願が偏らない限り何とかなる可能性が高くなります。素行などにあまりに問題がある場合は別ですが、そうで無ければ定員割れの状態ならばちゃんと受かりますからね。
 
(文章に「場合分け」が多いのは、状況が特定できないためですから、お許しくださいませ)

 次に、「高校進学後にどうするのか?」という点について話す機会を持ったり、情報提供したりして、将来に向けて少しでも具体的にイメージさせてあげてほしいです。
 「とにかく高校にさえ受かれば・・・」「行きたい高校に行けば頑張るようになるだろう」と親御さんが願うとしても、その気持ちはよく分かります。しかし、そういう一縷の望みでは無いですが、場当たり的な対応をとると、高校に入ってから状況が悪化して、余計に悩みが増えることも多いのが現実です。受験という枷がはずれることで、生徒はより悪い方へと流れやすくなるものですからね。
 
 

逆転の鍵となる入試対策

 そして、今後の鍵となり得るのが、具体的な入試対策です。

 内申点はもう変えられないと書きましたが、入試の得点はそれこそ前日まで伸ばせます。そして、偏差値の高い高校だろうと低い高校だろうと、受ける周りの生徒は同じくらいの点数をとるわけですから、そこから頭1つ抜け出す点数をとることができれば、それだけ有利になれます。(時にそれは内申点の不利を覆す材料にもなります)
 ただ、ご存知のとおり弊塾は、長期的な力や自立的に学ぶ力を育てることを重視しています。そのため、受験直前で逆転させる短期的なドーピング的方法論は(やろうと思えばいくらでもできますが)、あえて扱わないようにしています。よくある塾のように、普段から「計画的に力をつけていくことが大事だ」と言いながら、受験直前になると「まだ間に合う!」などと言って生徒を集めるような矛盾したことはしたくありません。(実際に、正会員も秋期受付を最後にしています)
 そのため、もしも「直前で点数アップを実現するための方法論」を求める場合は、今お通いの塾に尋ねるようにしてみてくださいね。ずっと教えてきた生徒の頑張りに報いるために、最後の仕上げとしてそういう指導をするのであれば、決して悪いことでは無いと思いますから。
 
 最後に、お子さんが「成績は悪いけれどもコツコツ頑張る子」なのか、「普段から素行が悪くて頑張らないから今の成績になっている子」なのかすら分からないため、根本の部分からあやふやな書き方になってしまったことは申し訳ございませんでした。
 
 以上、少しでも参考にしていただけましたら誠に幸いです。

 

追い詰められる前に手立てを講じる大切さ

 今回のご相談は年明けのものですが、もっと早い時期にこれをお読みの方は、ぜひとも直前で追い詰められてしまうよりも前の時点で、手を打つようにされてくださいね。

 最後の最後で逆転を実現するような指導を塾に期待するにしても、一定の指導力が無いとそれも難しいですから、事前の塾選びが重要になってきます。それに、まともな塾ほど空きは少ないわけで、直前に入ろうと思っても枠自体がなかなかありません。
 そして、志望校に内申点や偏差値が足りないかどうかは、遅くとも夏休み前後には分かるはずのことです。
 ただし、今回のように「滑り止めの私立も受けられない」という話をされるのは、暮れも差し迫った秋の三者面談でということが多いです。しかし、そこで慌てて動き出すのは、テストの3日前に慌てて勉強を始める生徒の姿と同じですから、ぜひそれより少しだけでも前に動くようにされてくださいね。

 

 

 

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