その場だけの教育がまかり通っているのは悲しい感じですね | 中学生の勉強法と親の心得 ~塾長直伝! 高校受験対策と反抗期の対応法~

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みっちー様からメッセージをお寄せいただきました。
いつもお読みいただきまして、誠にありがとうございます。

こちらでご紹介と、簡単な御返事をさせていただきますね。

(メール会員専用フォームからいただきました)

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塾長のご近所かもしれないみっちーです。、お茶でもというお話で、男か女かわからないということで、ちなみに男です(笑)


①インターネットによる得点アップをうたった教材や学習法について

塾長が対抗(笑)などとお話になって話題に取り上げていらっしゃいますが、私も教育をしている者として違和感を感じています。定期テストで点数を上げるのに、機械のように暗記をさせるだけの勉強でその場だけ、点数を少し上げてみる。いわば、場当たり的な学習法でさもできるようになったかのように錯覚させてしまう学習法が売られています。実際、入試や社会に出てからの問題にそんな学習法を身に付けた生徒が太刀打ちできるのか疑問です。正直、塾で生徒の意識を高め、できる限り、個々の生徒を褒め、できないところを対応してなんとか得点が伸びたり、実力が付いたりすると思います。インターネットの勉強法は方法を提供したり、教材を提供したりするだけで、モチベーションアップや維持を親御さんに任せているようです。親御さんとの関係がよほど良好なご家庭向けなのかもしれません。最近はそんな勉強法に違和感を覚えています。また、定期テストや、実力テストの過去問を配布して対策をする塾も多く、定期テストの過去問を要求してくる保護者がいることも残念に思っています。その場だけの教育がまかり通っているのは悲しい感じですね。


②いじめと不登校について

いじめや不登校について相談を受ける機会がよくあります。ちなみに、昨年も学校のいじめ、そしてそのまま塾に両方の生徒が存在していたことがありました。
塾では即刻対応できますが、昨年はいじめられている保護者の方から、強い対応を待ってほしいという要望があったので両者を接触させないなどして様子をみました。色々な事情があって、何とか問題が解決できました(詳しくはかけませんが)。いじめは状況をしっかり把握して、大人(親、学校の先生など)が適切な対応が必要です。塾長が書かれていたように、転校も視野に入れて対応するのが大切です。学校がすべてではありません。生徒一人がすべてですから。
また、塾には不登校の生徒を受け入れているところもあります。以前、通っていた生徒さんもいらっしゃいました。最近は、選択の幅が広がってきましたので、生徒さんのために最良の選択を考えていくのがよいと思います。

最後に、塾長の方向性と私自身の目指す方向性が近いと勝手に思っております。今後ともよろしくお願いいます。

勝手な意見、長文で、失礼します。

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 熱い思いのこもったメッセージをお寄せいただき、誠にありがとうございます。


>①インターネットによる得点アップをうたった教材や学習法について

 共感いただいて嬉しいです。場当たり的な勉強法でも、かなりブラッシュアップしていけば、答えが1つに絞られることが決まっている入試には通用するかもしれませんが、やはり社会に出てからは通用しませんよね。本当に必要なのは、そういった短期的な力に特化したやり方ではなく、入試や人生までも見据えた長期的な力をつけるようなやり方だと私も思います。

 おっしゃるとおり、インターネットの多くの方法は、モチベーション管理という最も重要な部分を親御さんに丸投げしています。もちろん、それに見合った低価格のものであれば良いのですが、なぜか通常の塾と同じかそれ以上の価格設定のものも多いのは問題点と言えそうです。

 ただ悩ましいのは、高額の月謝をとって生徒を通わせながら、モチベーション管理の部分を親御さんに押しつけ、または、十分な力量が無いために「何もしないのと同じ」ような指導しかできない塾が圧倒的に多いことです。それこそ、お書きのように、過去問を配布するだけの短期的な指導しかできない塾も多く、それに辟易とさせられ、他に救いを求めてそういったものに手を伸ばすご家庭も多いことでしょう。
 
 短期的な指導に目がくらむ生徒と親御さんにも問題はありますが、モチベーション管理までも含めた骨太な指導が提供できていない我々教育業界にも問題があると思っています。

 いろいろな教材を「魔法だ」「ミラクルだ」「奇跡だ」と言って販売していますが、教材自体の優越性はほとんどありませんよね。それこそ、進研ゼミを始めとする通信教材は月数千円でかなりのボリュームですし、eラーニングも低価格で有用なものがどんどん増えています。塾や家庭教師の優越性は「目の前で生徒を見ながら直接教えられる」ことであり、教材や指導法と言った小さな範囲では無く、家庭学習を含めた学習法全体やモチベーション管理までを含めてできることです。

 そういう意味でも、我々が目指すような方向性に共感してくれる塾なり教師なりが増えて、過去問を配布してやらせるだけの塾や、「うちは良い教材を使っているから」というだけで売りとしているような塾が駆逐されていけば、こういった業界の歪みも改善されるのかもしれません。


>②いじめと不登校について

 本来なら学校で対応すべきことですが、適切な対応をすることで、塾でも問題が解決することもありますよね。私も過去にいくつか改善してきた事例はありますが、同じくナイーブな問題のため詳細が書けないのが悩ましいところです。

 「生徒一人がすべてですから」とはまさにそのとおりで、学校の都合や教師の都合などは二の次、三の次であるべきですよね。インターネットもそうですが、昔と比べて選択の幅が格段に広がってきています。親御さんとしては、個々の生徒にとって最適の対応をすること、そして、みっちー様のように個々の生徒のために最善を尽くすことのできる教師を見つけらることを心より願います。


 こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします。