息子の成長に合わせた関わり方で見守っていこうと思います | 中学生の勉強法と親の心得 ~塾長直伝! 高校受験対策と反抗期の対応法~

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「家庭学習で悩んでいた時、楠木塾のブログをお友達に教えてもらいました」
 



楠木塾長、こんにちは。スズランです。

アドバイスをありがとうございます。私にとっては意外な視点からのアドバイスでした。

趣味のように勉強法が気になっていましたが(笑)息子と向き合わず、私は違う方向を見ていた事に気付きました。勉強する上で押し付ける事をしないように楽しみながら勉強が出来るように心がけていたつもりですが、今の息子には自立するのを奪い先回りしていた事にも気付きました。
父親がいない家庭で育つ息子には自立出来るような大人になって欲しいという気持ちで接してもいました。

しかし、
息子自身が気付く事が大事。
今はそう思います。

以前のブログで関わる事がいけないのではなく関わり方が大事。みたいな記事を読みましたが、見守るのも親が関わる事の1つですね。

これからは、息子の成長に合わせた関わり方で見守っていこうと思います。

このように思えたのも楠木塾長のアドバイスのお陰です。本当にありがとうございました。
 



 こちらこそ、丁寧な御返事をいただきまして、誠にありがとうございます。
 そして、たくさんの気づきを得ていただいたようで、恐縮してしまいます。

 ただ、すずらん様については、十分にお子さんと向きあっておられると思いますし、決して「全く違う方を見ている」わけでも無いと思いますよ。

 

 「勉強する上で押し付ける事をしないように楽しみながら勉強が出来るように心がけていた」というのはとても大切なことで、少なくとも勉強の苦手な生徒を一定の点数に上げるまでは最優先にすべきことの1つと言えます。今回の急激な伸びも、そういったことを心がけたことで、お子さんも楽しみながら学んでいたからだったのではないかとも想像します。

 

 そういう意味でも、今までが悪かったとは全く思えません。今回書いたのも、ご相談を踏まえて「さらに上を目指すために」というニュアンスであり、「ここまで至るために」という意味では、最善の関わりをされてきたのでは無いでしょうか。

 

 ですから、むしろ誇られても良いくらいだと思いますよ。


 ただ、このくらいの時期から子供は大きく変化し、それに合わせて親御さんも関わり方を代えていかねばならないのは、まさにお気づきのとおりです。今までの関わり方は素晴らしいのですから、それを否定すること無く、1つのターニングポイントとして、これからさらに良い関わり方へと向かって行かれることを願っております。


 なお、趣味(笑)のように勉強法が気になる点については、決してマイナスにはならないですよ。実際、お子さんも親御さんも、間違った勉強法や、正しいけれども自分には合わない勉強法をされているケースはとても多いです。

 他の生徒に合う勉強法をそのまま当てはめても、自分に合う可能性はくじに当たるようなものです。それなのに、親のネットワークで聞いた塾の評判を鵜呑みにした塾選びや、近所の優秀な生徒の使っていた問題集をもらってやらせるような行為をみなさんなかなかやめようとしませんよね(苦笑)

 生徒自身が考え、挑戦し、失敗するのなら「試行錯誤」として大切な経験になります。まさに、「人生に無駄は無い」の言葉とおりですね。しかし、この年代の子供の場合、それを親が強制的にやらせてしまうような形だと、生徒自身に気づきがなく、完全に「無駄な失敗」になってしまいかねません。

 もちろん、それを避けるために、親が口も手も出さずに見守ることも大切です。ところが、現実にはどうしても口や手を出さざるを得ない場面もたくさんあるわけですから、やはり正しい選択肢を得ておくことも大切です。進路選択や塾選びや生き方など選択肢はいろいろありますが、この時期の生徒においては、勉強法も重要な1つであるのは間違いありません。

 そして、勉強法を押しつけるために知るのではなく、いざサポートを求められた時に提供するために知っておくことはとても大切なことです。

 実際、私達教師が授業中に「こういう勉強法が良い」「こういうことをやると良い」などと言っても、素直に聞く生徒は数えるほどしかいません(笑) しかし、生徒が個人的に相談に来た時に言えば、たとえ同じ内容であっても、綿が水を吸収するように素直に実行するものです。


 なお、この「良い方法を知っているのに、こちらから言っても無駄」というのが教育のもどかしいところですね(笑)

 もちろん、生徒がその気になるまで放っておいたら、その気にならないままに卒業していくことのほうが多いですから、いかに向こうから聞く気にさせるかを工夫するのも大切になってきます。さらに、いざ生徒が聞く気になったちょうど良いタイミングで、その子に合った最適な内容を提案できることが、成績ややる気をアップさせる上でとても重要なポイントです。


 それにしましても、すぐに「これからは、息子の成長に合わせた関わり方で見守っていこうと思います」という言葉が出てこられるのは、誠に素晴らしいですね。成長に合わせて関わり方を変えるべきという本質を汲み取っていただいておられるのも素晴らしいのですが、私などは他人から言われても、なかなかそこまで素直になれません(笑)見習わせていただきたいと思います。

 こうした学びの機会にも感謝しつつ、このあたりで終わりとさせていただきますね。

 こちらこそ、ありがとうございました。