行きたい高校だと思わされていないか? | 中学生の勉強法と親の心得 ~塾長直伝! 高校受験対策と反抗期の対応法~

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多くの生徒が決める「志望校」。

しかし、本当に生徒にとって「行きたい高校」なのでしょうか?

 

もともと、複数の高校の中からきちんと比較検討して選んでいる生徒はほとんどいません。

 

地域の高校の総数もよく分かっていないですし、各高校の方針や特色もよく分かっていません。

自分の適性やなりたい将来も曖昧ですし、高校で何をやるのかもよく分かっていません。

肝心の「入試の仕組み」さえよく分かっていない生徒のほうが多いのが現実です。

 

 

地図も懐中電灯もないのに、洞窟を探検するのはかなり怖いですよね?

 

情報が十分にない中で進路(=自分の人生)を決めるのはもっと怖いです。

しかし、多くの生徒は情報の無い中で進路を決めてしまっています。

 

 

それでは何がきっかけで「志望校」が決まるのでしょうか?

 

家に近い、制服がかわいい、友達が行くなどの安易な理由もあります。

どうしても行きたい大学があって、そのために必要な進路(トップ校)という場合もあります。

 

けれども、多くは「先生や親に、行きたいと思わされている」ケースがとても多いのです。

 

中学生は反抗期だから、自分の決めたいように決めるのでは?


普通はそう思いますよね。

もちろん、親や教師が単純に「ここがいい」と言っても、すぐには言うことを聞きません。

しかし、中学生の得られる情報は極めて限られています。

親などの家族、教師、学校の友だち・・・およそそんなところで、どれもすべて「家庭内・学校内」という、同じ属性を持った人間関係ばかりです。

 

最近はインターネットで情報収集ができるようになりました。

しかし、それさえも「情報収集する人間の意思」によって、手に入る情報が制限されます。

アニメ好きな人がアニメ関連のサイトばかりを見るように、自分にとって都合のよい情報や、興味のある情報を発信している人(=同じ属性の人)の情報ばかりを得ているものです。

 

もともと得ている情報が偏っているのですから、形作られる価値観も自然と偏ってきます。

 

親や教師が行かせたい高校が志望校、などと言うことはよくあるのですね。

 

そもそも中学で「勉強が嫌い」と言っている生徒が多いのに、わざわざ「勉強をする場所」である高校に進むのも変な話だと思いませんか?(笑)

極端に言えば、就職だってできるのですから。

 

(今の時代は、それすらも厳しいのが現状ですが・・・)


中でも特に「塾」の影響力は大きいです。

例えば、塾ではトップ進学校を志望校にする生徒がたくさんいます。
トップでなくても、できるだけ高いレベルの高校を志望校にするのが普通です。

これは「目標を高く持って勉強することで、より学力が上がる」という効果があります。
その裏で、塾にとって合格実績が上がるという「経営上の都合」もあります。

塾には指導力、学習環境、情報量といったプラス面もありますが、進路の操作(もっと言えば生徒の洗脳)というマイナス面もあります。
より高い高校を目指して受験勉強に力を入れる生徒が増えれば、より合格実績は上がり、講座などの収益はどんどん増すわけですから。

塾もビジネスなので収益を得るのは不可欠ですが、このバランスが崩れている大手塾などには注意したいものです。

(そのため下手な塾に行くよりは、独学でできる生徒はどんどん独学したほうが良いと思います)


もともと進路には、数えきれないほどの選択肢があります。

なりたい職業や将来の姿があったとしても、それを実現する方法は1つではありません。
高校に行かずとも大学に進む道はありますし、勉強ができなくとも社会的に成功する道はあります。

それに今希望する進路があったとしても、時間が経てばいくらでも変わっていくものです。

(これは多くの保護者の方が経験していることですよね)

子供の頃の夢を追い続けることも素晴らしいことですが、自分の成長に合わせて夢をふくらませていくことも素晴らしいことです。


よく「小さいころの夢を実現した」という偉人伝がありますよね。

しかし、今もし夢と呼べるものがなくても気にすることはありません。
これからその夢を見つけ、ふくらませていけばよいのですから。

それもまた人生の楽しみの1つですしね。


ただ1つ確実に言えるのは、「成績は悪いよりも良いほうが、将来の選択肢が広がる」ことです。

学力があれば、レベルの高い高校へ行くのも、そうでない高校へ行くのも自由です。
ところが、学力がないと、残念ながら「行ける高校」にしか行けません。

勉強ができても大人になって得をするとは言い切れません。
しかし、勉強ができて損をすることはないのですね。

親が子に「勉強しろ」と口うるさく言うのも、このことを実感してきたからです。
あなたたちの将来を心配すればこそなのですね。

(もちろん、そんな実感のない生徒に口でいろいろ言っても、なかなか伝わらないのも普通です)


あなたやあなたのお子さんの今の志望校は、本当に「行きたい高校」ですか?

情報がないから、どうでもいいやと適当に決めていませんか?
学力がないから、とりあえず行ける高校の中から選んでいませんか?
塾や先生の言うままに、行きたい高校だと思いこまされてはいませんか?

高校受験は、まさに人生最初の分岐路です。

ぜひ自分の将来をじっくりと考え、十分に情報収集をして、行きたい高校、進みたい進路、なりたい大人、生きたい人生を選択してください。

こんなことを言うと、話が大きすぎて怖くなるかもしれませんね。

けれども、安心してください。
ちゃんとやり直しもできます。

ただ、しっかり悩んで自分なりに後悔しない選択をしていないと、いざ失敗したときにやり直すエネルギーも湧いてきません。


あなたの人生はあなたのものです。

他人に操作されることなく、自分で選び、つかみとってくださいね。


そして保護者の方はそれを見守ってあげ、「自分の行かせたい高校」に無理やり仕向けることなく、「子供が望む高校、進路」をバックアップしてあげてくださいね。

自分で責任をもって選択することで、本当の大人として自立していくのですから。

 

 

 

 

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