春秋戦国時代の中国のことです。国の政治について王からどうすべきかと問われた管仲は、次のように言いました。

 

「倉廩満ちて礼節を知り、衣食足りて栄辱を知る」

 

管仲は国の発展のためには人々が道徳心を身につけることが大切であると主張しましたが、一方で、人々が道徳心を身につけるためには、倉に米が一杯に満ちていて、人々が衣食に困ることがないという、物質的な豊さに基づけられていないといけないということを言うのです。

 

そこで斉の国王は、道義道徳を推奨する一方で、経済を盛んにし、国を富ませていく政策を行いました。その結果、小国であった斉の国は、天下の最強国家にまで発展していくことになります。

 

管仲と人物は、結局、人間というものをよく理解していたのだと思います。いわゆる人情の機微に通じていたのでしょう。

 

だから、頭でっかちな政策に陥らず、このように実際的に役立つ政策を実現できたものと思います。

 

実際に、管仲は「政令というものは民心によって下さなくてはならない」と言い、全ての政令を分かりやすく、実行しやすいものとしていたのでした。

 

人間の心というものは、なかなかに理屈では割り切れない部分があります。頭ではこうした方が良い、こうあるべきだとというのがわかっていても、人心はむしろその反対に傾いてしまうことも多々あります。

 

一面、まことに厄介といえば厄介ではありますが、しかしやはり、ある種の方向といいますか、法則的なものがあるとも考えられます。

 

人間心理の全体像を掴み、臨機応変に対応できること。それが人情の機微に通じるということだと思います。

 

そのような人情の機微を軽視して、理論や理屈だけで押し通そうとすれば、人々の反発や抵抗が起きるのは当然のことです。結果、労多くして功少なしという結果に終わりがちです。

 

古来、すぐれた政治家。すぐれたリーダーといわれる人の業績を辿りますと、やはり皆こうした人情の機微を絶妙に捉えており、それに即して物事を進め成功に導いていることがわかります。

 

人情の機微を知るためには、やはり、まず第一に色々な体験を通じて、さまざまな人々と実際に触れ合うことが必要です。

 

その意味で、指導者となる人はできる限り実社会の体験を多く有している人が望ましいです。そうした体験に立ちつつ、常に素直な目で、人間というものを見て、その心の動きを知るということが肝要と言えます。

 

 

2学期に入り9月の五ツ木模試を受けに行きました。

 

結果、偏差値64を達成。なんと前回の5月時点に比べて、10ポイントアップの大幅向上を達成しました。

 

トップ校 三国丘高校→D判定

2番手校 泉陽高校→B判定

3番手校 鳳高校→A判定

 

偏差値が10ポイントも向上すると、志望校のイメージがガラリと変わりました。自分の中では泉陽よりも三国丘を直球勝負で目指したいという気持ちが芽生えたのでした。

 

実力的な能力を伸ばすことができたのは、夏休み期間です。

 

短期間に集中して学力を向上させるための要素は以下となります。

 

・現状の否定

この高校には行きたくないというネガティブなテーマ性の方が、効果的だと思います。私の場合は、鳳高校が自分的には遠かったため、なるべく近い高校に行きたいという動機が学習の励みになりました。

 

・予習・復習の完全なサイクル

中学生の段階では自主的に学習プログラムを考案して進めていくことは不可能です。私の場合は、夏期講習の学習プログラムを余すことなく完璧にマスターすることを目標に、予習と復習のサイクルを徹底しました。

 

逆にいうと、それ以外の学習は全く行なっていません。夏期講習のテキストを覚え切り、解き切れるようになるだけで、いきなりトップ校が、うっすらと見えてくるぐらいの高い領域に到達することができました。

 

また、中学生においては、この「予習」ということを全くやっていない人がほとんどです。夏期講習などプログラムが決まっているものは、次回、どの単元を学習するのかが一目瞭然なため、先取りで前日に予習しておくことが極めて効果的です。

 

また、授業内で分かったつもりになるだけでなく、「自力で解けるようになる」まで、復習を行なって追い込みをかけることが必須です。

 

・休養と遊びも大切

午前中の1時間はテレビゲームの時間を作っていました。普段の生活から、いきなり勉強一色の生活に切り替えるのは負担も大きく、ストレスが増えるばかりなので、息抜きの時間を明確に作ることが必要と言えます。

 

また、私の場合は日曜日は基本的に外に出かけていました。月曜から夏期講習が始まるので、20時から22時の時間帯で予習するに留めていました。学習効果を最大化するには、やる時はやる、遊ぶときは遊ぶというメリハリが大切です。

 

また、疲労を溜め込まず、快調を維持するためには夜更かしは厳禁です。

 

中学3年の場合、まだまだ成長期ということもあり、22時には睡眠に入るべきです。それ以後まで起きていると、次の日の朝起きが辛くなり、集中力も低下した状態で1日を過ごすため、本来の能力を発揮できず、学力が伸び悩む要因になると思います。

 

・個室的に集中できる学習環境

私の場合は、弟と二人部屋で、机を並べて座り、ベッドは2段ベッドでした。7歳離れていて、どうしても遊んで欲しい、構って欲しいという年頃であるため、一人で部屋に篭って学習するのは難しい環境でした。

 

ですので、朝は弟が1階でドラえもんやアンパンマンなどのテレビを番組を見ている時間である9時から10時に2階で学習。夕方は弟は友達と外で遊んでいて夕食まで帰らないので、16時から18時に学習。19時から20時はブロックやパズルで遊んであげて、弟が寝てしまって以後の時間帯で20時から22時まで学習していました。

 

個室がなくとも個室的に学習に集中できる時間帯を見つけ、その時間帯を有効活用して、ぶっちぎりの成果を上げることに成功しました。

 

・全て科目を得意になれるという意識を持つ

五科目のトータルの学力を向上させるためには、科目の偏りなく学びを深めていく必要があります。自分か英語ができない、苦手など、先入観を持つと、本当は大きく学力を伸ばせるはずが、自分で勝手に限界を決めてしまって、伸びを阻害してしまう要因になります。

 

自分はどの科目もやればできるという確信を持って、得意、苦手とは思わず、全て苦手科目で克服すべきであると思って学習するのが良いと思います。

 

中2の時点では偏差値43程度であった私が、突如、トップ校を狙えるところまで登ったのは天性の才能があったわけではなく、自分なりに最適化された学習サイクルを立案し、最後までやり切れたからです。

当時、私は立志館という進学塾に通っていました。中2の時は低迷していて、一番下のDクラスまで落とされていました。

 

入塾テストに合格しないと入れないだけでなく、学期ごとに実施される塾内学力テストの成績によって、所属するクラスが上がったり下がったりするシステムでした。

 

中2の3学期にDクラスからCクラスに上がり、中3の1学期からBクラスに上がることに成功してしました。自分としては上昇トレンドを描いているので、目標は最低限、鳳高校!みたいな心理状態にありました。Bクラスの雰囲気的には上位層は鳳高校に行くのが定番でした。Aクラスは三国丘もしくは泉陽という雰囲気。

 

オシャレな泉陽高校に通いたいけど、まずは鳳高校でB判定を取るぞと意気込んでいました。当時、鳳高校は偏差値58程度(最近の測り方だと64ぐらい)だったと思いますので、5ポイント上がればB判定は確実というところにいました。

 

遠いから、本当は避けたい選択肢ですが、仕方ありません。

 

夏期講習が始まりました。

 

当時の私は、ゲーム中毒に陥っておりまして、ゲームをやらないと禁断症状が出て、何も集中できなくなるという、学習に向いていない傾向がありました。

 

これは自分でも自覚しておりまして、ゲーム時間を確保しつつ、夏休み中に偏差値を5ポイント向上させる計画を練りました。

 

夏期講習から帰ってからダラダラとゲームしてしまうと、まずこの状態から脱せない。

 

夏期講習の時間割を見ると、毎日、11時スタートで、終わるのが15時ぐらい。

 

10時半に出発すれば間に合いますので、9時から10時をゲームの時間として設定しました。スーパーロボット大戦なるソフトが大流行りしていて、友達とクリアの仕方を競っていたので、スーパロボット対戦を極めつつ、偏差値を5ポイント向上させるという怪しげなプロジェクトを自分なりに立ち上げたのでした。

 

毎日の学習サイクルが始まりました。

 

朝7時に起床して、朝食。8時から9時は当日の学習内容の予習。9時から10時はスーパロボット対戦。

 

10時半前に出発して、夏期講習を受ける。

 

この時、ある心がけをしました。

 

それは、授業時間について、全力100%の力で理解しようとすること。それまでの私は、授業時間の中で集中力にムラがあり、きちんと説明を聞いて理解できている部分と、そうでない曖昧な部分が混在しているという反省に至りました。

 

そこで、自分の能力値を最大限に発揮することで、この曖昧な部分を克服できると見込んだのです。

 

この学習態度は、非常に良い効果を発揮しました。夏期講習は中1の初めの復習から徐々に積み上げ式で学習プログラムが進行するため、初期から全力で取り組むことで、過去の学習の抜け漏れを全てカバーすることに成功しました。

 

他のBクラスのメンバーは、お盆あたりまでエンジンがフル稼働しない感じで、序盤戦をダラダラと過ごしている様子でした。

 

授業中に質問されても的確に返答できるようになり、Dクラス時代から教えてもらっている先生から、めちゃくちゃ伸びてきていますね!と褒めらるぐらいの、あきらかな状況の変化を感じていました。

 

帰りは三国丘駅にある古本屋、今はなき天牛書店に立ち寄るのが日課でした。16時ごろに帰宅し、そこから18時の夕食の時間まで2時間の学習を行いました。

 

この2時間は当日学習した内容の振り返り学習を行うもので、解き方を説明してもらって「わかったつもりになっている問題」について、「自力で解き切れるようになる」ようにする学習でした。

 

中1から中2の中盤までサボり気味であったため、周りのBクラスの人はすんなりと理解しているような内容でも、ほぼ初見になる概念や用語も多数あり、覚えることが山盛りでした。

 

19時から20時は7歳下の弟とゲームで遊んであげていました。弟はまだ小学校2年生なので、兄が受験生という状況にあることを全く理解できないのです。だから、夕食と入浴が終わった後は、動物のゲームやパズルゲームをして遊んであげるという約束をしていました。20時になると、弟はさっさと寝てしまうので、それから再び受験勉強を進めました。

 

20時から22時の2時間は、次の日の夏期講習の予習です。予め、説明や解説文を読んでおくと、授業の理解度が段違いの高まります。

 

夏期講習が開催されている平日は、朝1時間の予習、帰ってから夕方に2時間の復習。夕食、入浴後に2時間の学習という合計5時間の学習サイクルを回しました。

 

土曜日は10時間学習というテーマを掲げ、五科目について、それぞれ2時間の学習を実施しました。日曜日は弟を連れて公園に行って蝉とりをしたり、友人と公営のプールに行ったり、釣りをしたりと、いつもの夏休みを満喫していました。

 

夏期講習が終わり、塾内模試を受けました。

 

特に英語がバキバキに強化されていて、今まで解けなかった並び替えや文法問題がスラスラ解けます。

 

特に理科については、ほぼ極めた感じです。これはAクラスに上がれているなという手応えを得て、夏休みが終わりました。

 

9月のレギュラー授業が始まりました。塾の廊下に掲示されているクラス分け表を確認しました。やった!Aクラスに入れています。

 

同じくBクラスからAクラスに上がることのできた友人が、「こっちを見て!」と別の掲示を見るように言ってきました。

 

こちらは、塾内模試のランキング表です。

 

な!! なんと!!

 

私が塾内模試1位に輝いています。

 

立志館の三国丘校は、当時6校舎ぐらいあった立志館の中でも最もハイレベルな生徒が集っており、最高レベルの学習塾と言われていました。

 

あれだけポンコツだった私が、なんと、1位?

 

す、すごすぎる!!

 

あまりの喜びに帰りは天牛書店を素通りして、超早歩きで帰宅しました。