10月9日、アジア社会政策研究所(ASPI)が、11月2日カトラー次席代表代行がASPIの副所長として就任することを発表した。ASPIはワシントンにあるシンクタンクで、所長はオーストラリア元首相のケビン・ラッド氏。カトラー氏はUSTRに30年間勤めた。米韓FTA、TPP日米二国間交渉に従事した。彼女はジョージ・ワシントン大学で学士、ジョージタウン大学の外交サービス・スクールで修士号を取得。結婚し一人の息子を持っている。現在62歳。
いわゆる定年退職です。お疲れ様でした。
http://asiasociety.org/media/our-news/wendy-cutler-aspi
「現在のUSTRの幹部」
フロマン代表(大使)
パンキ次席代表(大使)WTO担当ジュネーブ駐在
ホリマン次席代表(大使)中国、インド、南・中央アジア担当
ベッター首席交渉官(大使)農業担当(農務省出身)
カトラー次席代表代行、東アジア担当、まもなく退職
https://ustr.gov/about-us/biographies-key-officials
「欠員」
欧州担当(シャピロ前次席代表の後任) Marisa Lago次席代表(大使)候補
2015年8月5日上院財政委員会で承認されたが、シェロッド・ブラウン上院議員がTPP交渉文書の開示を要求し本会議での人事承認をブロックすると通告、その後、承認採決は行われていない。
東アジア担当(マランティス前次席代表の後任)
オバマ大統領の声明
NHK10月7日
米大統領 TPP 議会承認へ説明尽くす
TPP=環太平洋パートナーシップ協定の交渉が大筋合意に達したことを受けて、アメリカのオバマ大統領は、日本で牛肉の関税が引き下げられることなどの成果を強調したうえで、TPPの発効に向けてアメリカ議会で承認されるよう、説明を尽くす考えを示しました。
アメリカのオバマ大統領は6日、農務省を訪れ、農業団体の代表や企業経営者らと会合を開き、大筋合意したTPP交渉を巡って意見を交わしました。このあと、オバマ大統領は記者団に対して、日本がアメリカの牛肉に現在は38.5%の関税をかけていることなどに触れ、「この合意の下、関税は引き下げられる。われわれは障壁を打ち破る」と述べ、成果を強調しました。また、「この合意の下、中国のような国よりも、むしろわれわれが世界経済のルールを作る」と訴えました。
そのうえで、「大きく前進したが、長い手続きが待っている。しかし、私は最終的に成し遂げられると自信を持っている」と述べ、TPPの発効に向けてアメリカ議会で合意内容が承認されるよう、説明を尽くしていく考えを示しました。
TPPの大筋合意を巡って、アメリカ議会では、与野党双方から合意内容を慎重に審議する必要があるという意見が出ていて、TPPの発効に向けて、今後、議会の承認を得られるかどうかが課題となっています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151007/k10010261811000.html
米農務省のニュースリリース 10月6日
http://content.govdelivery.com/accounts/USDAOC/bulletins/11e172d
農務省会合出席者のプロフィール
大統領の左側の女性;ビクトリア・エスピネルBSA会長、貿易諮問委員会のACTPN委員
USTR首席交渉官(知財専門家)、初代・知的財産執行調整官(IPEC、2009年12月就任)
2013年9月、現USTR次席代表のホリマン氏が設立したBSAの会長に就任
(典型的な米政府高官の回転ドア人事)
エスピネルBSA会長の左
Tom Linebarger;カミンズ社会長
Dean Garfield;情報技術産業協会会長、ACTPN委員
大統領の右側;ボブ・ストールマン アメリカ農業会連合会会長、ACTPN委員
貿易諮問委員会
(この委員会の委員は、TPP交渉の文書にアクセスできると連邦議員が語っている)
https://ustr.gov/about-us/advisory-committees
大統領通商政策・交渉諮問委員会(ACTPN)
https://ustr.gov/about-us/advisory-committees/advisory-committee-trade-policy-and-negotiations-actpn
ビクトリア・エスピネル女史の経歴
http://ameblo.jp/study-houkoku/entry-11268462873.html
エスピネル女史とホリマンUSTR次席代表の回転ドア人事
http://ameblo.jp/study-houkoku/entry-11947136680.html