世間にはそんなに認知されてはいないけれど、自分にとってはかけがえのない大事な曲があります。過去に演奏したオーケストラや室内楽や、ソロなど(ブルックナーの弦楽五重奏曲など3回も弾いてしまいました)いくつかありますが、今回準備しているメトネルのヴァイオリン・ソナタ第1番もそんなお気に入りのひとつとなりそうです。
もともとリヒテルとカガンのなんとも素晴らしい演奏のビデオを見て知った曲ですが、今回ロシア作品でプログラムを組む必要ができて思いきってわれわれもやってみることにしました。
なんでもメトネルは変わりものでこのソナタを実兄の奥さんに捧げ、その後この婦人と結婚してしまったらしいのです!
それはともかくこの曲の充実度は本当に素晴らしく、とても20分強の曲とは思えません。特にフィナーレは執拗に鳴り続ける鐘の音を背景に陶酔的に高揚します。弾くのは本当に大変なのですが。
今回は4月5日、8日と2回演奏できるのが楽しみです。
sumida