STUDIO F+ -6ページ目

STUDIO F+

映像製作スタジオ STUDIO F+ スタジオエフプラスの公式ブログ

山中貞雄監督作品「河内山宗俊」(1936年)の

4Kデジタル復元版ブルーレイを購入しました

 

 

先に書いた

ビリー・ワイルダー監督の「アパートの鍵貸します」

のブログでも書きましたが

 

現存する映画作品はわずか3本しかない

伝説の日本映画監督、山中貞雄の名作

河内山宗俊(こうちやまそうしゅん)

 

実は、私がこの映画を知ったきっかけは

高校時代の同級生で、現在は京都で

時代劇などの演出家として活躍する

宇喜田さんが教えてくれたからです

 

20代後半だったでしょうか

日本映画が嫌いでほとんど観ていない

私に対して、宇喜田さんはガチの映画好き

しかも日本映画が大好きな人でした

 

彼が教えてくれた数々の日本映画のうちの

1本が山中貞雄監督のこの作品で

当時、私はたまたまDVDレンタル屋で

見つけて鑑賞したのでした

 

私が購入した4Kデジタル復元版とは異なり

DVD版は音声が聞こえにくく

傷だらけのフィルムのままデジタル化した

ようなものでした

 

それでも

あの有名なシーンは今でも脳裏に焼き付いています

59分50秒あたりの名シーンです

 

以下は、河内山宗俊のシナリオより抜粋

 

河内山「市つぁん、覚悟はできているだろうな」

  金子市、黙って頷く。

河内山「どう転ンだところで、首の危ねえ仕事だ」

金子市「然し、儂はな、これで人間になった気がするよ」

  河内山、黙って金子市の顔を見詰める……

金子市「儂はな、今まで無駄飯ばかり喰って来た男だったが、

……今度はそうじゃないだろう」

  河内山、頷く。

  金子市、寂しい笑いを浮べる。

金子市「人のために喜んで死ねるようなら人間一人前じゃないかなあ……」

 

 

 

4Kデジタル復元版の本編のセリフは以下

 

河内山「覚悟はできているだろうな。

どう転んだって、首が危ねえ仕事だ」

 

金子市「然し、わしはな、これで人間になった気がするよ」

 

金子市「わしはな、今まで無駄飯ばかり喰って来た男だったが

それがだ、今度はそうじゃないだろう」

 

金子市「人のために喜んで死ねるようなら人間一人前じゃないかなあ……」

 

  金子市、楊枝を真っ二つに折り、食卓に投げる。

  折られた楊枝のアップが映る。

 

(一部、聞き取りづらい部分あり)

 

映画のネタバレはしませんが

さりげないシーンではあるのですが

このシーンだけは忘れらません

 

弟の借金の身代わりに

身売りを強要される姉のお浪(原節子)を

茶坊主の河内山宗俊と

ヤクザに落ちぶれた金子市之丞の

二人の男が命がけで守るという

 

単に自己犠牲を描いたものではなく

人のために自らの命を犠牲にして闘う姿に

ただただ圧倒されてしまいました

 

1936年のモノクロ映画ではありますが

2026年の現在に観ても、この映画の描くテーマ

そしてキャラクターの生き様は

 

現代人が失いつつある何かを

思い出させてくれるような気がしています

 

あくまでも余談ですが

時代も撮影された場所、内容も

全く異なる映画ではありますが

ワイルダーの「アパートの鍵貸します」でも

もし、主人公がへし折ったサングラスの

シーンが残っていたとしたら・・

 

映画の真意がより明確になったのでは?

と考えています

 

現存する山中貞雄監督の3作品は

すべてDVDまたはブルーレイで視聴できます

 

「丹下左膳余話 百萬両の壺」(1935年)

「河内山宗俊」(1936年)

「人情紙風船」(1937年)

 

 

4Kデジタル復元版として

デジタル修復されたバージョンは

音声、映像ともに観やすくなっており

 

東京、池袋の名画座「新文芸坐」で

フィルム上映された「丹下左膳余話 百萬両の壺」

「河内山宗俊」を観に行った時に

ほとんど聞き取れなかったシーンが

復元されていることに驚きました

 

ぜひ、一度ご覧ください

 

 

 

 

 

映画「香港から来たダイアナ公式サイト」

 

 

 

 

 

 

Vimeo配信サイト

 

 

 

 

 

STUDIO F+のInstagram

https://www.instagram.com/studiofplus

 

 

STUDIO F+のX(旧ツイッター)

https://x.com/studiofplus

 

 

新STUDIO F+のYouTubeチャンネル

https://www.youtube.com/channel/UCC4wXKHJNR-HkZJ7onE2BLw

 

 

旧STUDIO F+ (studiofplus) のYouTubeチャンネル

https://www.youtube.com/channel/UCSeu73OYeDYByrTerpmJNTQ

 

 

STUDIO F+公式ホームページ

https://studiofplus.wixsite.com/studiofplus

 

 

最後に

ロシアの独裁者プーチンに鉄槌を!

プーチン支持者に厳罰を!

ウクライナに平和を!

 

イスラエルの軍事侵攻が

早急に終結しますように! 

6月に入ってようやくブログを更新しました

 

最近観た映画の中でもダントツに

良かった映画が

 

ビリー・ワイルダー監督の

「アパートの鍵貸します」(1960年)

原題は「The Apartment」です

 

 

主演にジャック・レモン、シャーリー・マクレーンなど

 

1961年の第33回アカデミー賞にて

作品賞、監督賞、脚本賞など5部門を受賞した作品

 

このアカデミー賞では

「サイコ」のヒッチコックが監督賞にノミネートされ

アラン・レネ監督の「二十四時間の情事」の脚本家

マルグリット・デュラスが脚本賞にノミネートされており

そうそうたる面々が揃っていたんですね

 

この「アパートの鍵貸します」は

お恥ずかしながら私が初めて観た

ビリー・ワイルダー監督作品になります

 

内容のネタバレはしませんが

 

ラスト近くのシーンで

主人公は自分のおもいどおりに

出世コースを歩み始めたにも関わらず

なぜいきなり上司の命令に背くのか?と

 

それまでの展開がリアリティあふれるもので

とても良かったのに、なぜ?唐突に

「人間」らしく生きようと思ったのか?

 

映画的と言えばそれまでなんですが

 

通常なら一呼吸おくか、もうひとつ

ステップがあって主人公の心境が

ガラリと変わるなら理解できるのですが・・

 

よくある「三流映画」のように

主人公が突然、途中でキャラ変をして

それまでの物語を台無しにしてしまう

という印象が拭えず

 

こうなったら

オリジナル脚本を読むしかないと思い

英語版の脚本は翻訳するのに時間が

かかり過ぎるため

 

ネットで検索して出てきたのが

この本でした

 

 

 

 

論創社から出版されている

町田暁雄氏が翻訳した

日本語訳と丁寧な解説付きの

「アパートの鍵貸します」の

オリジナル脚本です

 

 

 


 

肝心のシーンをこの脚本で読んだところ

ほぼ完成版の映画シーンと同じで

セリフも全く同じでした

 

ただし

その前のシーンで

オフィスに戻った主人公バクスター(バド)が

自分のサングラスを真っ二つにする

というシーンが本編では丸々カットされている

とのこと

 

そのくだりを読んで

私はああーなるほどと思いました

 

もしも

この主人公がサングラスを

真っ二つにするシーンが残っていたのなら

 

最後の最後で、主人公が上司に逆らうという

些細な抵抗の理由が納得いくものに

なったのだろうなと

 

当然のことながら

主人公が上司に反発をする理由は

カットされたシーンがなくても理解は

できるのですが

 

なぜ、そのタイミングでなのか?

なぜ、今なのか?を考えると

とても不自然なシーンだと私は考えるからです

 

自分のアパートを数時間、上司とその愛人に

貸し出し、いわゆる簡易ラブホのようにして

恩を売りながら、平社員から自分のオフィスと

役職付きの出世街道を歩もうとする主人公

バクスター(ジャック・レモン)の野望と

 

主人公が密かに恋心を抱くエレベーターガールの

キューブリック(シャーリー・マクレーン)は

実は主人公の上司シェルドレイク(フレッド・マクマレイ)

の愛人であり、彼女もまたシェルドレイクの妻となり

社長夫人になる野望を抱いている女だったという

 

決して結ばれることのない

男女2人の野望が交差するなか

 

なぜ主人公のバクスターは最後の最後に

「人間」らしく生きようと思ったのか?

 

それは

おそらくバクスターが自分のしてきたことに

嫌気がさしたのではないのか

 

また、自分が好きだったキューブリックも

再び上司のシェルドレイクに奪われていく

ことに対する怒りや情けなさもあったのではないか

 

さらに自分の出世のことばかり考えるあまり

バクスターが本当に求めているものが

何であったかに気がついたのではないか

 

などなど考察することはできます

 

当初、私が勝手に想像したのは

バクスターが自分の部屋を使わせないと

反旗を翻した理由は

 

自分が愛するキューブリックを

女性を性の対象としか見ていない

上司シェルドレイクの懲りない性分に

呆れ果てて、反抗したのではないか?

 

また

シェルドレイクは奥さんと離婚して

キューブリックを妻として迎えると

言ってはいるものの、実は愛人のまま

据え置こうとしている態度に怒りを覚えて

反抗したのではないか?

 

と考えたわけです

 

しかし

その部分があまりにもサラリと映画では

描かれているため、どうにも納得がいかないなぁと

 

オリジナル脚本を読んでは見たものの

やはり主人公がなぜ鍵を貸さなかったのか?

そこの理由は明確に描かれていないのです

 

本作はいわゆる「名画」と呼ばれる

映画の中でも傑作の中に入る一本だと思います

ただ、やはり最後の最後のシーンがどうにも

腑に落ちない

 

その対極として

日本映画の「名画」の一本である

伝説の映画監督、山中貞雄監督の

「河内山宗俊」(1936年)という

映画のワンシーンに

 

 

浪人でヤクザの用心棒に成り下がった男

金子市之丞(中村翫右衛門(3代目))が

「ようやく人間らしく生きることができます」と

いつも加えている爪楊枝を、真っ二つに折り

 

その折られた爪楊枝のアップが映るシーンがあります

 

この折れた爪楊枝のシーンだけで

金子市之丞という男がこれから

どう生きようとしているのか

男の覚悟が映像として伝わってきます

 

決して比較するわけではありませんが

映画は映像でみせる芸術である以上

映像でしか表現できません

 

セリフではなく

ワンシーンひとつで物語の真意を

表現しなければ、映画を観ている人を

納得させることができないものだと考えています

 

 

ビリー・ワイルダー監督の「アパートの鍵貸します」

ブルーレイはこちら

 

 

 

 

 

日本では販売されていませんが

海外では4K ULTLA ブルーレイ版が販売中

ただし日本語字幕なし

 

 

 

 

 

 

もう一度、この映画を観て

自分が気が付かなかった点について

考察していきたいと思います

 

 

こちらは

山中貞雄監督の「河内山宗俊」(1936年)

4Kデジタル復元版ブルーレイが販売中です

 

 

 

 

 

 

 

 

映画「香港から来たダイアナ公式サイト」

 

 

 

 

 

 

Vimeo配信サイト

 

 

 

 

 

 

STUDIO F+のInstagram

https://www.instagram.com/studiofplus

 

 

STUDIO F+のX(旧ツイッター)

https://x.com/studiofplus

 

 

新STUDIO F+のYouTubeチャンネル

https://www.youtube.com/channel/UCC4wXKHJNR-HkZJ7onE2BLw

 

 

旧STUDIO F+ (studiofplus) のYouTubeチャンネル

https://www.youtube.com/channel/UCSeu73OYeDYByrTerpmJNTQ

 

 

STUDIO F+公式ホームページ

https://studiofplus.wixsite.com/studiofplus

 

 

最後に

ロシアの独裁者プーチンに鉄槌を!

プーチン支持者に厳罰を!

ウクライナに平和を!

 

イスラエルの軍事侵攻が

早急に終結しますように! 

 

現在、STUDIO F+(studiofplus)では

ドキュメンタリー映画を製作中です

 

内容の詳細はまだお伝えできませんが

完成は、おそらく2026年の年末の予定

 

完成後は日本国内、世界の映画祭に

出品します

 

私が日本大学大学院芸術学研究科

博士後期課程での修了作品として

製作したドキュメンタリー映画が

「映画館物語2007-2008」という

作品でした

 

 

製作は2007年から始まり

映画監督、映画館関係者など

多くの人のインタビューを撮影し

完成したのが2008年11月末

だったと記憶しています

 

日芸学内での上映が

2008年12月8日でしたので

製作はまる1年近くかかった

ドキュメンタリー映画でした

 

当時は大学院に通いながら

生活費と学費を稼ぐため

20時から翌朝8時まで

渋谷にあったコールセンターで

夜勤の仕事を週4日〜5日ほど

していたため

 

撮影も当時としては最新のHDVカメラ

SONYのHVR-Z1Jというカメラを

日芸から借りて

 

夜勤終了後に

そのままカメラ、三脚を担いで

映画館の支配人のインタビューなど

撮影したのを覚えています

 

HDV (High-Definition Video)

という規格は2026年現在では

カメラ、再生機の生産が終了し

この規格のカメラで撮影することは

ほぼなくなりました

 

今やスマホのカメラでも

解像度4Kの画質の動画が

撮影できてしまう時代ですが

 

私がこのドキュメンタリー映画を

撮影していた2007年〜2008年は

まだ遠い未来の話でした

 

2004年にSONYが

民生用HDV規格のカメラ

HDR-FX1を発売し

 

その後

2005年1月21日に発売された

業務用HDVカムコーダ

ソニーのHVR-Z1Jが登場

当時のお値段約63万円!

 

ビデオカメラの解像度も

SD (Standard Definition)

720 x 480

 

HD (High Definition)

1280 x 720

 

HDV

1440 x 1080

 

Full HD

1920 x 1080

 

と段々進化を遂げていきます

 

私が日芸に入学した頃

主流だったビデオカメラは

SONYのDCR-VX2000

というSD画質のものでした

 

DCR-VX2000は2000年発売で

価格は38万円というもの

 

武蔵野美術大学から日芸の

大学院に来ていた韓国の留学生

キム・ドヒョンさんは

自前でこのDCR-VX2000を

購入しており

 

キムさんのカメラを借りて

短編ドキュメンタリーを

撮影したことがありました

 

しかし

私が大学院の修了製作で

撮影したかったのは

SDのカメラではなく

HDで記録したかったのです

 

その理由としては

すでに時代はSD画質ではなく

HDさらにFHDへと変化しており

 

自分の映画を記録するには

SD画質では寿命が長くない

だろうと考えたからです

 

ただここで問題が発生!

2007年当時、HDV規格で撮影は

できても

 

HDVで撮影した素材を

スムーズに編集できる映像ソフトが

かなり限られていたのです

 

AppleのFinal Cut Proと

AdobeのPremiere Pro 1.5

がHDVの編集に対応したのが

2005年

 

その翌年2006年の

Adobe Premiere Pro 2.0で

ようやくHDV編集ができる

環境になっていきましたが

 

PCマシンのスペックが

かなり高くないといけません

 

大学院生時代の私は

生活費と学費を稼ぐだけで

精一杯だったため

 

自分のカメラはおろか

パソコンすら持ってませんでした

 

すべて日芸からMac Book Proや

ビデオカメラをお借りして

撮影していたのです

 

HDVを編集することができる

1台しかないWindowsのノートPCを

大学から借りて

 

夜勤明けの早朝から

編集作業に取り掛かったのですが

このPCですらまだHDVの素材を

リアルタイムにプレビューできない

という難点がありました

 

とにかくHDVの素材データは

当時はまだ重かったため

今では考えられないくらいの

手間がかかっていました

 

振りかえれば

日芸の編集室を使うことができれば

ベストではあったのでしょう

 

しかし

大学の編集室は

大学院生以外に学部生も

同時に使用するため

予約が取れないなど

かなり不便で

 

夜勤をしていた私にとって

自宅で映像編集する方法しか

選択肢がなかったのです

 

私はこのドキュメンタリー映画を

上映日だった2008年12月8日の

早朝5時まで徹夜で編集をしていたのを

今も覚えています

 

16年ぶりに

この映画を見返すと

2017年にお亡くなりになった

松本俊夫監督のインタビューや

 

現在は商業映画の監督として

活躍中の若かりし頃の

石井裕也監督のインタビューなど

 

貴重な映像が記録されていることに

気がつきます

 

一般公開はしていないため

いずれ機会を見て

再編集した新しいバージョンを

公開できればと考えています

 

 

映画「香港から来たダイアナ公式サイト」

 

 

 

 

 

Vimeo配信サイト

 

 

 

STUDIO F+のInstagram

https://www.instagram.com/studiofplus

 

 

STUDIO F+のX(旧ツイッター)

https://x.com/studiofplus

 

 

新STUDIO F+のYouTubeチャンネル

https://www.youtube.com/channel/UCC4wXKHJNR-HkZJ7onE2BLw

 

 

旧STUDIO F+ (studiofplus) のYouTubeチャンネル

https://www.youtube.com/channel/UCSeu73OYeDYByrTerpmJNTQ

 

 

STUDIO F+公式ホームページ

https://studiofplus.wixsite.com/studiofplus

 

 

 

最後に

ロシアの独裁者プーチンに鉄槌を!

プーチン支持者に厳罰を!

ウクライナに平和を!

 

イスラエルの軍事侵攻が

早急に終結しますように!