AFTERMOD E-PRESS 【vol.0044】 (2011年10月04日号)
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00【巻頭】『自分に出来ること』
01【連載】【報告】矢萩邦彦上海講演
『災害時における「任意NPO」という方法の可能性と課題について』(後編)
02【回廊】安藤理智『島の夕暮れ』
03【告知】「フォトジャーナリスト安田菜津紀と行くフィリピンスタディツアー」締め切りまであと僅か!
04【告知】 佐藤慧10月22日・23日写真展『魂のかけら』
05【告知】矢萩邦彦11月6日鏡明塾『インテリジェンス入門』『日本史研究:鎌倉時代Ⅰ』
06【後記】『葛藤を覚悟して踏み込むこと』
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00【巻頭】『自分に出来ること』
数年前、僕がザンビアで学校建設のプロジェクトをしていた時のことです。僕は学校建設以外に、その滞在期間中の目標を3つ掲げていました。それは、「軸となる幸福論」を考える、人種、宗教、国家を超えた「心の交流」を目指す、そして、世界に対して「自分に出来ること」とは何なのかを考えるというものでした。未曾有の大震災が発生した時、その時の僕に出来ることとは「まず行動すること」でした。何が出来るのかわからない、だからこそまずは目の前のことに全力で取り組む。条件反射のように目の前のニーズを追っては返しの日々でした。それが落ち着き始めると、今度は「被災地支援をしたいひとりの人間」であると同時に、「佐藤慧」として何が出来るのかということを考え始めました。記事中でヤハギ氏も言っているように、緊急支援の段階が終わると、自分の生活との兼ね合いを考える時期がやってきます。足元がしっかりしていないと、大きな流れに飲み込まれ、自分を失ってしまうこともあり得ます。大きな海のうねりのように、益々混迷を極めていく世界の中で、「自分に出来ること」を考え続けることはひとつの指針となるかもしれません。
(佐藤慧)
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01【連載】【報告】矢萩邦彦上海講演
『災害時における「任意NPO」という方法の可能性と課題について』(後編)
前編はこちら
海外に住む日本人学生にとって、震災を肌で感じるのはとても難しいと思います。自分の国ながら対岸の火のように感じている人も多く、就職活動に忙しく震災どころではない、というような雰囲気もありました。そんな中で、ただでさえ少ない日本の情報から被災地のことを調べ、自分たちの出来ることを話し合い、実行に移す行動力のある学生に、それを続けて欲しい、と直接会って伝えに行くことに意義があると思ったのです。やはり彼らの中には雲を掴むように感じているメンバーもいて、自分たちがやっていることが本当に被災地のためになっているのか、と悩んでもいました。日本においても、悩んだ末、支援活動からフェードアウトする人もたくさん出ています。頑張りすぎて倒れてしまう人も。
NPOの問題点の一つに継続と柔軟さの両立があります。緊急時は「とにかく何とかしたい」という漠然とした感情で動き始めても、やることは割とすぐに見つかります。「○○が足りない」というようなニーズが結構ありますので。しかし、そういう状態が落ち着いたときに、メンバーの方向性がズレやすくなります。「NPOみんつな」の場合は、立ち上げの時点で中長期支援体制への移行を前提としたヴィジョンを用意していました。その際に現地の人を雇用して、活動を現地主体に移行するというモノでした。タイミングとしては、半年から一年を見ていましたが、お盆を目処に多くの支援団体の活動が落ち着き、あるいは解体が始まり、僕らも現地スタッフの負担が重いということで、一度撤退を決めました。
誤解を恐れずに言えば、任意NPOというのは、自分勝手な支援で良いんです。僕らの出来ることを僕らなりにやる。行政の支援活動というのは、公平が鉄則ですから、勝手なことは出来ません。しかし、NPOはこの人を助けたい。だからこの人を助ける。だとか、子どもを助けたい、とか、それよりも動物だ、とか、自分の思いで行動して良いわけです。なんだってそうなのですが、失敗を恐れていたら、身動きが出来なくなります。失敗する可能性がゼロのことなんてありませんから。それで、協力できることは分担するというスタンスです。しかし、みんながやりたいこと、やれることだけを選ぶと、どうにも仕事に偏りが出来てしまいます。携わっている活動が自分のやりたいことでない場合、緊急事態が落ち着いて自分の生活との兼ね合いを考える余裕が出来ると、活動に疑問を抱いたり、距離を置こうと考えるようになってしまいます。僕はそういう所まで想定して置いた方が良いと思うんですね。活動が今まで通り行かなくなったら、変革のタイミングということです。今までの活動を維持しようとすることは、本末転倒になりかねません。論理だけでも感情だけでも組織は成り立ちません。
途中で活動を止めた人の責任を問うシーンを見かけますが、責任感があるからこそ活動から降りる、組織から離れる人だって多いんですね。NPOやNGOなどの団体が一番大切にした方が良いと思うことは、生活との両立です。自然に、参加したいときに参加出来るような、日常に入り込んでいるような活動が望ましいと思います。ですから、いつでも離れられて、いつでも戻ってこられるような、そういう組織が理想的だと考えます。
僕ら「NPOみんつな」は現地スタッフを中心に、手探りでニーズを探し、洗浄写真プロジェクトをはじめ、自分たちに出来る色々な活動をしてきましたが、後方支援スタッフを中心に、何処まで現地のお役に立てているのか不安を漏らすメンバーも沢山いました。そんなとき、現地で活動していたメンバーからはこんな声を聞きました。「とにかく何とかして欲しい、という要望は主に行政に向けられていて、現地の方が僕らに求めてくださったのは、忘れないで欲しい、この震災を糧にして欲しい、ということだった気がします」。
僕らに出来ることは決して大きなことではないかも知れません。しかし、微力ではあっても無力ではありません。忘れないことと、それを伝えること。僕が上海でお話しさせて頂いた50人が、それぞれ10人にこのことを伝えてくれれば、それでもう500人です。すでに何人かの学生が次のステップへ繋げてくれています。社会学の仮説に「六次の隔たり」という話があります。地球上の全ての人は平均6人を介して繋がっているというものです。記憶し、伝えることも支援になる。物質的なことだけが支援ではない。そういう価値観を広めて行くことも、僕らの支援活動なのだろうと認識しています。「NPOみんつな」中長期の支援に向けて、あくまで柔軟に、大きく組織を変更していきます。引き続きご支援ご協力を賜れれば幸いです。
(矢萩邦彦)
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02【回廊】安藤理智『島の夕暮れ』
バンコクから7時間。カンボジア国境が近いトラートの
僕は物心ついた頃から南の島に憧れてきた。
生い茂る椰子の木、波の音、白い砂浜。
喧噪から離れて、一人静かに過ごす時間。
願わくば、この瞬間が永遠に続いて欲しい。
(写真+文=安藤理智)
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03【告知】「フォトジャーナリスト安田菜津紀と行くフィリピンスタディツアー」締め切りまであと僅か!
11月23~28日、土日・祝日をはさんだ5泊6日!フィリピンに生きる人々の今、ぜひ一緒に触れてみませんか? 締め切りまであと2日です!
→ http://t.co/NBZvCqTJ
フィリピンスタディツアー
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04【告知】 佐藤慧10月22日・23日写真展『魂のかけら』
佐藤慧の写真展『魂のかけら』が九州はAPUにて開催されます。
APUの学生さんをはじめ、お近くの方は是非ご覧戴ければと思います。
10月22日・23日 10:00~17:00
立命館アジア太平洋大学 A棟2階 コンベンションホールにて 入場無料
主催 APU-NEST
問い合わせ先 yukana09@apu.ac.jp
代表中村まで
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05【告知】矢萩邦彦11月6日鏡明塾『インテリジェンス入門』『日本史研究:鎌倉時代Ⅰ』
鏡明塾
さて今回は『インテリジェンス入門』と題しまして、情報の扱い方についてやってみようと思います。日本語の情報は主にインフォメーションのことを指しますが、そのインフォメーションを組み合わせることによって色々な可能性が見えて来ます。手に入る情報をいかにうまく使いこなすか、というお話しです。
11月12日、関西鏡明塾決定です。15:05~16:50と17:05~18:50の2講座です。様々な「知」をご用意してお待ちしております。是非ご参加くださいませ。
[世界科一般コース]13:05~14:50
・神奈川県民センター(302教室)
・テーマ『インテリジェンス入門』
[世界科中高コース]17:05~18:50
・神奈川県民センター(303教室)
・テーマ『日本史研究:鎌倉時代』
★全ての講座とも先着20名とさせて戴きます。 (単発で受講されても大丈夫です)
・神奈川県民センター(神奈川区鶴屋町2-24-2)
「横浜駅西口」より徒歩5分
http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/02/0051/center/access.html
参加費用は各コースとも一般・大学生2500円、中高小学生2000円(会費・教材費)です。
(※中高生が一般コース、一般の方が中高生コースを受講することも出来ます)
(※参加費は当日お持ちください。振り込み希望の方はお申し出ください)
申し込みはメールにて承ります。
タイトル【鏡明塾予約】日付・コース・名前(参加希望者全員分) で
yahagi.sa@gmail.com
までお願いします。ご要望、ご質問等もこちらまで。
では、みなさんの御参加、お待ちしております!
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03【告知】安田菜津紀 11月6日「国境なき子どもたち友情のレポーター報告会」にて司会
この度、安田菜津紀が11月6日に行われる「国境なき子どもたち 友情のレポーター報告会」にて司会をさせていただきます。
カンボジア、フィリピン、ヨルダン、そして岩手を、子どもたちの目線で伝える報告会。
ぜひご参加くださいませ!!
http://www.knk.or.jp/ev/11/ev111106.html
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【再掲告知】佐藤慧・安田菜津紀 11月11日~13日『ASYLUM2011』@沖縄
那覇市・桜坂での音楽イベント『ASYLUM2011』にて、佐藤慧と安田菜津紀がトーク出演させて頂きます!タテタカコさんをはじめ、素晴らしいアーティストさんばかり。
ぜひお越し下さい!
http://t.co/tePGRXmj
ASYLUM2011
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【再掲告知】安田菜津紀 9月26日『J-WAVE TIME TABLE』
J-WAVEフリーペーパー『J-WAVE TIME TABLE』に、
福島で坂本龍一さんを撮影させて頂いた安田菜津紀の写真が掲載されます。
都内近県のCDショップやiPhone/Androidアプリなどでご覧頂けます。
→ http://www.j-wave.co.jp/topics/1108_tt.htm
J-WAVE TIME TABLE
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【再掲告知】佐藤慧・安田菜津紀 掲載情報「Sign -写真家たちの311-」トークショー
8月上旬に、コニカミノルタプラザで行われました写真展「Sign -写真家たちの311-」にお越しくださいまして誠にありがとうございます。
8月7日(日)に行われました「6名の写真家によるトークショー」の様子が記事となって掲載されました。ぜひご覧くださいませ!
http://www.konicaminolta.jp/plaza/schedule/2011august/sign/talkshow.html
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【再掲告知】矢萩邦彦 gapyear.jpにてコラム『タブラ・ラサの時間』連載開始!
gapear.jpのサイトにて、コラムを連載させて戴くことになりました。
『タブラ・ラサの時間~人生のキャンバスを作るために~』
第1回は、『日本を選択いたし申候』
思考停止状態で漠然と海外へ行く選択をしていないか、という問題定義です。
とりあえず行ってみるのも大事ですが、自覚があればまた違う時間を過ごせると思います。
大事なのは悩みながら過ごすことではないでしようか。
と言うわけで、お読み戴ければ幸いです。
第1回『日本を選択いたし申候』
http://gapyear.jp/?p=124
第2回『越境する勇気』
http://gapyear.jp/?p=495
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【再掲告知】佐藤慧2011年第36回「視点」入選
佐藤慧がザンビアで撮った写真「ゴミの中の祈り」が、
2011年第36回「視点」写真公募展にて入選いたしました。
全国巡回の予定は下記の通りです。
9/6~9/11 愛知県美術館
10/18~10/23 宮城県美術館
11/16~11/20 アストプラザギャラリー(三重)
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06【後記】『葛藤を覚悟して踏み込むこと』
もし、真剣に考えても分からなかったら、まずやってみること。その後で立ち止まって考えること。なんでもそうですが、やってみたら改善して行くことが一番大事で、それを疎かにすると、なかなか前進できません。僕は失敗はないと思っていますし、かといってなんでもやれば良いとも思っていません。行動の前後に必ず、問題定義があって、試行錯誤があって、葛藤があること。それを想定して、覚悟して踏み込むこと。そういう気持ちをもっと、多くの活動家に持って欲しいと感じています。自分のやったことを正当化することは案外簡単です。しかし、それがなんのための活動だったのか、常に問う姿勢を忘れずに居ることが、そのまま自分のためにもなるような気がしています。そのためにも、喧騒を離れて、静寂の中に過ごす時間も大事にしたいですね。では、また次号でお目にかかります。
(矢萩邦彦)
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編集 矢萩邦彦 笠原正嗣(ML) 佐藤慧(EXTRA)
執筆 矢萩邦彦 安藤理智 安田菜津紀 笠原正嗣 佐藤慧
発行 株式会社スタディオアフタモード
〒220-0072 神奈川県横浜市西区浅間町1-4-4 小泉ビル401
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