今年のミュージカルの感想(っていうかツッコミ) | スタジオ カノープスsatellite
こんにちは!スタジオ カノープスの
ミュージカル大好きなほう、水月麻里央です!

今年のセラミュー、新ウラネプも登場した『Un Nouveau Voyage』
皆様ご覧になりましたか!??
劇場行けなかった方もニコ生とかライブビューイングで
ご覧になりましたか!?

私の周りは賛否両論渦巻きました!!

ざっくり言うと、ふだんミュージカルとかあまり観ない系でセラミューが初観劇って
初々しい感性の皆さんにはわりと柔軟に受け入れられ、
旧バンダイ版を観てた世代や旧アニメを愛する世代はなんじゃこりゃぁ!と
思いながらも「良かった探し」をしながら乗り切った。
そんな感じでしょうか。

アニメとバンダイ版で育った私(笑)は、一昨年・昨年と
ネルケも愛する努力を一応したんですが
2作ともストーリーがあかんくて。
どうにも。

内部5戦士は何度も言いますが歴史的にみてもかなり!!
素晴らしいキャストさんが揃っていたと思います。
奇跡的です。

だがしかし、キャストが良ければ良いのに比例して、
ストーリーのダメさが辛くなる罠。
でも今年は5戦士ちゃん卒業で見られるのは最後だし、
ウラネプも出るし、で私は回数それなりに行きました。

そして、やはり戦士の皆さんは全員良かった!!!
キャラの再現という点で
(ウラヌスのサイドの対称にはねた髪の毛以外は)
みんなすごい3次元化を果たしておいでで。

ウラネプサークルのウチなので、カリスマたちに限定して語らせていただくと
身長差、最高!!!!
ナオウラヌス(171cm)&優香ネプチューン(160cm)の時も
思いましたが
しゅうウラヌス174&沙也香ネプチューン162で並んで立った時の
身長差が絵になるーーー!
見るだけでとてもキュンときます!
素敵!!

歌もダンスも歴代キャストとはまた違って、たいへん宝塚っぽいウラネプで
っていうかほんとに宝塚なので、それはそれで。
そんなウラヌスとネプチューンが観られるなんて、長生きはするものですね。

私は1回目でストーリーに関しては諦観の境地に至ったので
残り公演はすべて、
沙也香ネプチューンさんをガン見するために劇場に行く
ことにシフトチェンジし、
優雅で可愛いネプチューンをただただ観ていたので
それなりに幸せでした。
ありがとう藤岡沙也香さん!!
ウラネプ曲『Eye of the Storm』も名曲でしたしね。


特に沙也香ネプチューンは東京公演ではウラヌスとイチャイチャするお仕事!
みたいな雰囲気だったのが、
大阪の最後はすごく楽しそうなナチュラルな笑顔でしゅうウラヌスと
くっついていていたので、観ててたいへん幸せでした。
(なにがあった……)

しゅうウラヌスもかっこ良かったし!
(サイドの線対称ポジションではねた髪型以外は)
(←しつこい)


そんな感じで、ウラネプの中の人はとても良かった!
ナオウラヌス&優香ネプチューンが史上最高・最愛と思ってる私ですが
すごく好きになれそうなウラネプでした。

脚本にもっと恵まれていれば…!と口惜しい気もします。




というわけで、以下、ストーリーについての個人的な所感です。
ツッコミどころが多すぎのため超長文です。

今回のミュージカルが「すごく楽しかった・面白かった・感動した」人は
以下は読まないでください。


辛口どころか、死ぬぞ!

楽しい思い出は、どうぞ楽しいままに。


ミュージカルに興味のない方には笑い話として
受け止めていただけますように。




*・:★:・*・:★:・*・:★:・*・:★:・*・:★:・*・:★:・*・:★:・*・:★:


さて、


※くどいようですが、楽しかった人は読んじゃだめよ!!!!



※そして前提として、私は原作を知らないので
セーラームーンのお話の知識は旧アニメとミュージカル版のみです。




*・:★:・*・:★:・*・:★:・*・:★:・*・:★:・*・:★:・*・:★:・*・:★:



開幕第一声はみちるさんの

「はるか、大丈夫?」


セラミュの歴史にブラックな感じで残りそうな
開幕板付きのはるか&みちる。

俺たちのよく知っている天王はるかが!
21年前からよく知っている、
いや海王みちるさんほどには知らないとしても
あの昔から馴染みのあの天王はるかさんが!!!




2015年、歌手デビュー!!!!!キラキラ


「今日はぼくの引退コンサートに
 こんなにも集まってくれてありがとう!!」



…デビューの瞬間、引退!!!!!!



それは
©野中英次



更にとてもアンコール曲とは思えない雰囲気の曲を歌う(笑)はるかを
裏で見守りながら、はるかのセリフに一人語りかけるみちる!

衝撃すぎてここで↑みちるがなにを言ってたか覚えていない、という
カリスマファンが続出したという……。
ギャグか!
もうギャグでいいよ!
いっそ笑おうぜ!
そんな気分になりましたが、もともとのみちるさんも
こんな感じな人だったような気もします。
(ウラネプ+のCDのポエム部分を思い出すと)

みんな言ってたけど、アニメ95話でいきなり
「愛こそすべてだーーー!」
シャウトするはるかを目撃した時のような
うわぁ……って感覚とニアーでしたね。
なぜ私たちをこんな目にあわせるのか公式。


個人的に特に残念なのは一昨年の公演でも
四天王がアイドルユニットでデビューしてて歌ってたんですよね。
今年がはるかが歌手デビューで、スリーライツも出て来たら
ライツもアイドル設定なんでしょ?
ぜーーんぶ同じ展開。
他にアイデアは無いのか。
発想貧困かよと。




そして、何年か振りに現れた公式のはるかとみちるは
なんかずっとイチャイチャイチャイチャイチャイチャしてました。

立って並んでセリフ言うだけでも肩に腕を回す、腰を抱く、
手をつなぐ。
なにがなんでも、お互いのどっかを触ってるウラネプ。
君たち10分離れていたら死ぬ病でも患ってんのか。


あっしも最初はね、ラブラブ♡なはるみちが観られて嬉しいかも…って
思ったんですよ。
でもねぇ、スターズじゃなくて無限学園なんだからさぁ。
使命バカで、それしか見えないウラヌスと、そんなウラヌスが
凹んだときにそっと手に触れるネプチューン…
それくらいがいいですよ……。
作ってる側の「ウラネプファンは二人がイチャイチャしてたら嬉しいんだろ?」
的な、底のあっさーーーい演出意図が透けて見えちゃって
萌えられませんでした。


しかもついこの前、NHKの『一声入魂!アニメ声優塾』の
勝生真沙子さんゲスト出演回で

勝生さんがセーラーネプチューンを演じるにあたって


「弱そうに見えて、ウラヌスを守ってる」

という、歴史的発言をされたあと
だったから、
タイミングも悪かったよ……。

戦闘中、しゅうウラヌスが沙也香ネプチューンを守って背中に
敵の攻撃を受けて倒れたりするからさぁ。
ウラヌスに守られてるネプチューンではなぁ……。

私、公式でそんなウラネプ(ネプチューンを守るウラヌス)を
すごく見たかったはずなんですけど、
無限学園編では見たくなかったわ……。


アニメとバンダイの終盤の「これで満足か、答えろーーー!」の
ウラヌスには同情したものでしたが、
今回のウラヌスの
「なにもかも……無駄だったのか…!」
には
あー、君はネプチューンとイチャコラするの控えて
もっと真面目に使命遂行に取り組んだらよかったんじゃないかな!
(゚σ ゚)ホジホジ
と同情が1ミリも湧きませんでした。

まあ、アニメの『S』のウラネプより『スターズ』のバカップルみたいな
二人のほうが幸せそうで好き、ってファンもいらっしゃいますから
今回のウラネプが大好きな方もいるのはわかります。

私は逆に使命バカのウラヌス&陰でサポートするネプチューン、でやってくれて、
2幕のサターンのとこでお互いの手をぎゅっとして、
アンコールでイチャイチャしてくれたら
激烈に萌え死んだと思います。
中の人たち叫び声とか最高だったし綺麗だったしなぁ。



*:・゜。*:・゜*:・゜。*:・゜。*:・゜。*:・゜。*



そして『最低やな!』と誰もが思った2幕のウラヌスの
壮大な手のひら返し。



1幕で『オマエらとは仲間にはなれない』と
冷たく言い放って、和を拒絶してたウラヌスが

その張本人が、ピンチになったら唐突に

ほんと唐突に、


「みんな、今こそ全員の心を一つにするんだ!」


 なに言ってんだお前。



「そうよ、私たちが戦う理由は同じよ!」


すかさずネプチューンも耳を疑うセリフで同調。


全員の心を一つにしなかった元凶二人が、
上から目線で唐突に。


( ゚д゚)


お前らが別行動してたんだろうがよ、と
ツッコまない内部戦士、優しすぎ。
私は初見のとき「ハァ???」って普通に声出たわ。

あれはホントに最悪だったと思います。

変なセリフを言わなきゃならないキャストさんに
同情しましたよ。

あそこは内部戦士が促す形ではだめだったんですか?
作戦担当マーキュリーとか、一応リーダーヴィーナスが、
「ウラネプ、非常事態だから協力して!
 みんなと力を合わせて!」
って。
ウラネプも仕方なく…心をちょっと入れ替えて、
でいいじゃないですか。

で、ムーンがスーパー化。



その次の『一筋の光』の時はウラヌスがさりげなく
「もう一度セーラームーンに力を!ウラヌスプラネットパワー!」
っでいいじゃん。
あ!ウラヌスが一番に言い出すなんて、学んだのね!!(・∀・)
ってなるじゃん。


でも、
みんなのパワーをセーラームーンに!
ドカーン!
っていう まったく同じ展開を続けて2回やる 時点で
ダメ脚本ですけどね。
他に状況打開のアイディアは無いのか。
発想が貧困ってレベルじゃないぞ。素人か。


発想といえば、ネルケはいつもムーンが気合いでなんとかする
ワンパターン話ですよね。
バンダイのファーストステージから、またその演出か…と思うポイントがあるので、
私は平光さんの脚本演出はちょっとアレです。
旧アニメは子供向けだけど、あれは子供をバカにしない作りだったし
そういう作品作りの姿勢が素晴らしいと思ってたので、
ファーストステージの「これは子供をバカにしてるな」って脚本を
いかがなものかと思ってました。
ネルケは大人向けかと思いきや、
大人の観賞にたえる脚本じゃないだろ…
ってどうすればいいのよ。



あと、

「タウ星系」
全員「タウ星系」

「ミストレス9」
全員「ミストレス9」

「セーラーサターン」
全員「セーラーサターン」

いちいち全員で復唱するのもやめて(笑)
観客がバカで丁寧に2回繰り返さないと憶えないとか思ってるのか、
それとも復唱させる発想しかないのか。
どこまで貧困か。
タウ星系くらい、マーキュリーが「そういえば体験入学のとき…」
で会話続ければいいじゃん…。



*:・゜。*:・゜*:・゜。*:・゜。*:・゜。*:・゜。*


そして誰のせいだか知りませんが、
アニメと違う設定でついていけなかった根本的な問題が。

アニメにはそんなシーン無かったですけど、
ミストレス9がムーンとちびムーンの2つの銀水晶を
体内に取り込むあたりとか。
去年の公演で、過去と未来の2つの銀水晶を一緒にしたらアカン
って言ってなかったか。
去年の設定をもうお忘れに??



そして私の最大の謎、アニメとは違う

『3つのタリスマンが揃うと
 セーラーサターンが覚醒して世界が終る』

 ↑って設定が解せぬ。


分からないのは私が馬鹿なのか。


そんな世界が終るかって大ピンチなのに、
剣持ったウラヌスと鏡持ったネプチューンが一緒にいる
のが解せぬ。
どっちか1人ブラジルで暮らせよ!
それならプルートが現れてもまだリーチで済むじゃん。
だめ?

いや二人じゃないと戦闘能力が低くて…っていっても
現実の世界でそんなリスク高い作戦行動とるのはあり得ないから
2つを自分達で揃えちゃってる時点で
あんたたち世界を救おうと真剣に思ってんの?とツッコミたい。


「タリスマンが発動したとき、破滅の神が復活する!!」

って深刻に言った直後、3人でタリスマンを掲げて

「外部戦士ここに集結!!」
って決めポーズ取るのも解せぬ。

わけわか
©小畑健

サターン覚醒させたいように見えますが??(笑)


だから3つ発動しちゃって絶望……なシーンでも
自業自得だろ、くらいにしか。


アニメは3つ揃ったら無限のパワーを持つ聖杯が現れる→
聖杯を使うことができるメシアが世界を救うことができる
なので、ウラネプは必死でタリスマンとメシア探してるってのが
よく分かったんですが、
ネルケのウラネプは世界を守るためになにがしたいんだか
よく分かりませんでした。
(※イチャイチャしたいのは伝わりました)


なんか、人の心はそういう風には動かないよ、って
頓狂なセリフが多かったような。
それで感動しろってほうが無理だし。
2幕のクライマックスも破滅的な状況をみんな立ったまま
解説セリフでバンバン言うだけでどう盛り上がれと。



人によってミュージカルに対して大事にしたいポイントは
違いますけど、
私は特に楽曲(歌詞含む)と、ストーリーがなにより大事なタイプです。
これさえ良ければ、キャストが多少やる気なくても演技下手っぴいでも
流せます。
なので、今回はキャストさんは良かったけど、ホントあきまへんでした。
変なセリフ言わなきゃいけないキャストさん気の毒に。
内部4人にも二幕にもっと見せ場作ってあげても良かったのに。



話がほんとアカンのだな、と思ったのは
大阪のとある回で、最前列のセンターブロックのわりと
中央寄りで見たんですが
私のお隣の人たち、某さんが出て来たときバチバチ拍手してる人たちですが、
某さんの出てないシーンとか、寝てたからね。

あまりのことに見間違いかと思ったけど、休憩時間に「あー寝たわー」って
言ってたからね。
そんななら最前列のセンター席は熱心に観てるセラムン世代の
観客に譲れや!!!

と心底思いましたが、
逆に言えば、
セラムン好きでもなんでもない一般の人には退屈なストーリー
だったんでしょう。

旧バンダイ版にも史上最悪な酷い脚本の演目はありましたが、
同時に最高・最良、傑作!と思える素晴らしい演目が
複数あったわけですよ。
かぐや島伝説やブラックレディ、無限学園、流星伝説なんかは、
アニメが終って世間が「いまどきセーラームーン??」っていう時期に
やってた公演です。
それなのに、お子様にせがまれて来た一般人の
「セーラームーンなんて知らんわ」ってママやパパが、お子様より
のめり込んで観てました。
そんな場面を何度も目撃しました。

個人的にはどうせセラミューやるならそういう一般の人が見ても
面白い話でやってほしいです。
ネルケはなんであんなピンポイントに絞ったターゲット相手にしてんの、
って思います。
場面転換も分かりにくいくらいセットも簡素で、
予算ないのかな…って思うのに、
1人だけやたら私服を着替えまくるまもちゃんとか、いっそ笑えますわ。
今回のはバンダイの楽しかった記憶も相まって、
一瞬こんなセラミューやる意味あるのかしらって気持ちになりました。


もちろん好きなポイントも思い出したら、観て良かったとは
思えるんですけど。
戦士キャストも悪役のみなさんも素晴らしかったし、
『Music of the Spheres』と『愛のStarShine』は現在ヘビロテ中な
くらい好きです。
ムーンがスーパー変身またはエターナル変身する時の
影武者と入れ替わって、戦闘音楽の鳴り続ける中、他戦士が踊りまくって
着替え時間を稼ぎ、まばゆい照明とともに最終形態ムーンが
バーーーーン!!!!と登場、
その一連のシーンは何度見ても、バンダイでもネルケでも大好きです。

最後に戦士全員が揃って歌って踊るのを見るのも大好き。

好きなポイントもたくさんあるだけに、脚本のために心から楽しめないのが
ほんと残念。


そして、セーラームーンどうでもいい人たちがセンターブロックの
一番良い席に集団で座ってたらそりゃ千秋楽も盛り上がらないよね。
あんなに良い5戦士の卒業なのにさ!
バンダイの千秋楽の盛り上がりを経験してるから
もうやるせなくて泣けてくるわ!

そんな変な状態のセラミューを来年も見たいかと言われたら、
もう死んでるのにクローン技術で無理矢理生かされてるほたるちゃんの

♪ ああーー こんな体になってーまでー 生きてくーー 意味があるのーー

と同じ心境ですわ。

土萠教授がタキシードの人に
「あなたの愛情は間違ってる!!」
って言われてたけど、
ホントにな!
ネルケのタキシードの人に初めて共感したわ!
でもアンタ去年娘をネグレクトの末、悪墜ちさせた上
謝罪も反省もないやんけ!
どの口が言うか!!!

ほんとにツッコミどころに困らないミュージカルですね!






【まとめ】

脚本がマトモならば、しゅうウラヌスと沙也香ネプチューンの
コンビは次も観たいです。





感想、おわり。








*:・゜。*:・゜*:・゜。*:・゜。*:・゜。*:・゜。*



今回話が分からなさすぎて、バンダイの『無限学園ミストレスラビリンス』を
見直してしまったり、
アニメの話を振り返ったりしてしまいました。

そして、昔は「よく分かんないわ」と思っていたアニメ版が
実に整然と無理なく展開していたことに気付き、
おおおおおお!
と感心しているここ数日。


次回はそんなアニメ『S』を讃える日記です。

ノシ