あっという間にもう4月
そして気づいたら桜が散っている…
埼玉ならまだ咲いている場所あるかも?と
淡い期待を抱きつつ、ドライブがてら
日帰りプチ旅行
高速で複数台に及ぶ玉突き事故があったようで
車線規制による事故渋滞にドハマリしたため
予想以上に時間がかかって到着
昭和59年7月開設『秩父美術館』
西勝蔵氏と郷土の収集家らが長年に渡り集めた
コレクションを展示している美術館なのですが
美術館内にある『佛教資料館』が
何やらスゴイらしい…と聞いてやってきました
入館料500円/人
2階の展示室が『佛教資料館』となっています
秩父札所三十四ヶ所観音霊場が
あることでもわかる通り、秩父地方は
古くから佛教とのかかわりが深く
そこから広がって国内のみならず
中国やチベットの仏像や
資料も展示している資料館
ガラス戸に反射してうまく撮れないけど
色々な仏像のコレクションが並んでいます
花のような王冠のような…
小さい仏像が並んでいます
左 甚五郎 作『風神雷神姿彫』
日光東照宮の『眠り猫』を彫ったという
あの、左 甚五郎の作品風神雷神がここに…!
元々は彩色されていたもので、
現在は剥落してるけど、それがいい味出してます
左 甚五郎というのは、実際は一人を指すのではなく
各地で腕をふるった工匠たちの代名詞としても
使われたようなので、実際どうなのかはわからないけど
資料館がそう言ってるのだから間違いない!
こちらは、チベットの『金剛杵』
悪魔を滅し佛法を守る武具
説明文に「これは、国宝級のものであり、
普通では入手はできないものです。
ダライ・ラマ十四世はインドに逃れているが、
歴代一個ずつしか製作を許可されないといわれている」
と書かれていて…
国宝級でとっても貴重なものなのは分かったけど
後半は…どういうこと??
今のダライ・ラマが十四世だから
過去14人のダライ・ラマのうちの一人が
この制作を許可して作られたものなのだろうか…?
ナゾがナゾを呼ぶ不思議な金剛杵
やさしいお顔の仏像さん
正統派の観音
おぉ、もしやこちらは…円空仏?!
こんなところで会えるとは…!
説明書きにも「円空仏」と書かれていました
一つ一つじっくり見ていたら
時間が足りないぐらい数々の仏像
珍しかったのが
キリスト教伝道用大日如来像
厨子内には小さめのかわいい大日如来
あの誰もが知るザビエルは、日本人アンジローから
「日本人は大宇宙の根本仏「大日如来」を崇拝している」と
聞かされていたため、日本にキリスト教を伝道する際に
キリスト教の神のことを日本人も分かりやすいよう
「大日」と言い換えて布教していたことも
あったそうですが、それを表現してるのかな
大日如来だけみると完全に仏教ですが
厨子内上部に十字架が備え付けられていました
仏教とキリスト教の融合
こちら、マリア観音
光背の裏には十字架の印
踏み絵的なもの
キリシタンと書かれています
再び、ステキ仏
誕生仏
私が知っている誕生仏とは
立ち姿がちょっと違ってて
佇まいがかわいすぎる!
地蔵菩薩像
衣の文様がきれいに残っていました
顔がなんとも不思議仏
仏というか、顔の造りが
やたらリアルで人間っぽい
千手観音立像
エキゾチック感、ダダ漏れです
十一面四十二臂ということですが
この縦に積み重なる十一面が圧巻!!
日本の多くの十一面観音像は
宝冠の周りを囲むように配置され
頭上面だけ飛び出した様相なのですが
こちらは三面ずつどんどん上に伸びてく仕組み
なかなか珍しい仏像で、会えてうれしい
美しい横顔…
そうかと思えば、
バランス悪すぎ千手観音
宝冠部分がシンプルなので
それに合わせたのかも…? 笑
でも、普通に後補かもしれない
仲良く厨子に収まる仏像たち
不動明王
小さな仏像もかわいい
この仏具がステキでした
『百萬経文』
情報が少なく、よくわからなかったのだけど
おそらく、経文を百萬回書いたもの…?
拡大鏡で見るようになっているけど
何が書いてあるのか当然わからず
でも結構迫力があって面白かった
すべてを写真に撮っていたらキリがないので
気に入ったものを撮りましたが
他にもたくさんの仏像が展示されていました
『佛教資料館』行ってよかった~!
国宝や重文の指定は受けてないけれど
貴重な仏像たちには間違いなく
ユニークでバラエティ豊かな仏像コレクションが
思う存分楽しめるスポットです!オススメ!
本来の目的は達成できましたが、
続けて絵画や日本画の展示を見学
1階と、別館では秩父に所縁のある
画家さんたちの作品が展示されています
気に入った作品をいくつか…
『藤』 石原洋子さん
伝統的な技法や材料・素材を
使用して描かれた日本画です
東山魁夷を思わせるような
はかない藤の色がステキで見惚れる…
(日本画ド素人の意見です)
大作を展示している別館へ…
『雪の鉱山』 齋藤政一さん
こちらは油彩
雪山の静けさとダイナミックなタッチで
なんとも迫力がある作品!
『刻 2012』倉林愛二郎さん
静物画っぽいんだけど、実は扉の後ろに
そっと立ってこちらを見ている女の子が
不思議な雰囲気を醸し出してます
とにかく細部の描写に圧倒される
油彩なのにものすごいリアル感で
絵なのか実写なのか一瞬錯覚を起こしてしまいそう
一つだけ異質とも思える能面?が
これまた独特すぎて、スゴイ
こちらも同じ倉林愛二郎さんの『刻』
『刻』はシリーズものなのかな
籐の籠の質感や光の当たり具合など、
細部の描写が本当にリアルで釘付け!
本来の目的は、佛教資料館だったけど
美術館の方も素晴らしかったです!
その美術館の向かいには
関東一の規模らしい「骨董掘り出し長屋」という名の
骨董品の即売場があって、こちらも必見!
所狭しと並ぶ骨董品の数々に圧倒されます
見てるだけで楽しかったです!
このあと、遅めのランチへ…