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平生、お見かけする映画レヴューでは、大概あらすじが書かれています。

自分は出来るだけ、あらすじに触れずに映画を紹介したいと思います。

あらすじが見えた方が、おそらく映画を借りる買うにおいて、よっぽど参考に

なるということは承知しています。

けれども自分はそれをしたくないのです。

つまりこちらのすることは、映画レヴューというよりも、

その映画に対する思い出といった方が解り易いように思います。

映画に対する知識や先入観は、作品の長所を鈍くする、そうした理屈とでも

いいましょうか。まあそんなところです。

15歳くらいだったかしら、自分は自称映画通。誰も知らないような作品を

発見し鑑賞することで気分が良くなるという病気でした。

いわゆる映画好きの嫌な奴、映画偏見野郎の典型でした。

当時、「ニューシネマパラダイス」が大ヒットし、当然自分はこれに目も

くれませんでした。

「売れる映画なんてどうせ・・・」という神経です。

やがて「ニューシネマ~」が行きつけのビデオ店に並びましたが、

やはり自分は目もくれない。

「売れた映画なんてよお、日和ってんじゃねえよ」という神経です。

ある日、ビデオ屋にて何故かしら借りたいものがなく、

「まあ一応観ておいてやるか」という心持ちでとうとう「ニューシネマ~」

を借りました。

もとより否定的な気色で「ニューシネマ~」にのぞんだのですが、

ラストシーンでは自分でもどうにかなりそうなほど泣いた。

一人、部屋でおかしいほど泣き狂った。

その時、「夕食が出来た」とリビングから声がかかった。

自分は思春期、反抗期の最中にあった。当然、涙を両親に見せたくは

なかった。どうにか平静を装い食卓へ。

しかし「ニューシネマ~」恐るべし。余韻で感情が収まらない。

「ちょっと失礼」と言って席を立つ自分。両親のいぶかしい目を振り切って部屋へ。

そして再び「ぐうう・・・」と泣いた。

このように「この映画つまんねえだろうな、あれ意外に面白いじゃねえか」

ということもある。

反対に「この映画面白そうだな、あれそうでもねえな」ということもある。

畢竟、映画に対して無知の方が宜しい、情報は不足の方が宜しい、

なんて思ったりもしますがね。





「蛇皮の服を着た男」

「メルシー・ラ・ヴィ」に続いて、またもやマイナーな映画を

取り上げてしまいました。

とはいえ、「メルシー・ラ・ヴィ」にしろ「蛇皮の~」にしろ

映画に興味が薄い人には知られていないというだけで、

大スター出演の大作には違いないわけでして、はい。

さて「蛇皮の服を着た男」ですがマーロンブランド主演です。

映画の登場人物はもとより架空ですから、作品によっては

ひどい変人が物語を進めていくこともあるでしょうが、

それにしても「蛇皮の~」のマーロンブランドは加減を知らない。

共演者も凄い。

マーロン「女を夢中にさせることが出来ますよ」

女主人「じゃあ今は休業中?」

マーロン「いえ、飽きたんです」      
     
      「このギターは俺の親友です」
      
      「その鳥が地面に降りるのは一回だけ、死ぬ時!」

全編こういう調子でございます。登場人物のすべてが重く濃く

奇異に振る舞うわけですよ。個性的というだけでは済まない。

とにかくマーロンブランドには強烈な印象を覚えました。

そう「ラストタンゴインパリ」での怪演に通ずるところがある。

マーロンブランドというと「ゴッドファーザー」

これは違う。

マーロンブランドといえば「蛇皮の服を着た男」「ラストタンゴインパリ」

ところで自分はこの映画を吹き替えで観ました。録画しながら。

販売されている「蛇皮の~」のDVDで吹き替え入りのブツは存在しない。

故、録画したこれは自分のお宝になっている。





「メルシー・ラ・ヴィ」

映画を多く観ていると、何とはなしにメジャーな映画を

紹介することが憚られる。

これはまあ虚栄心というのかしら。「こんなマイナーな作品知ってるんだぞ」と

いうような下らない神経です。映画好きに限らず音楽通にもこうした傾向が

見られます。文化人気取りの嫌な気色が見られます。自分も含めて、

ただの消費者にすぎないというのに。

だけれども、あえて今回はあまり知られてはいないこの映画をレヴュー致します。

そうだ、自分も見栄っ張りというわけだ。「こんなマイナーな映画知ってるんだぞ」と

いうわけだ。

さてシャルロットゲンズブールが主演。ジェラールドパルデューも出ています。

ジェラールドパルデューは先日、飛行機の中で小便を撒き散らした人ですが、

名優に変わりありません。一時期、この人の映画ばかりを観ていた時期もある。

そんなことはどうでも構わない。とにかくシャルロットだ。ゲンズブールだ。

彼女の表情はもとより寂しい。これがいい。映画に深淵を与えるのは、

こうした表情ではないかしら。ただ彼女が笑う、泣く、これだけでそこに

挫けそうな青春の影のような色が溢れる。なんていうとキザかしら。

映画全体においては難解で、普通に観て面白いものではない。

ただ随所に名シーンというようなものがちりばめられていて、そこに

気がつくとまた感想も変わってくるでしょう。

ジェラールドパルデューがシャルロットを平手で殴りつける場面は

自分のお気に入りである。このシーンだけで「メルシー・ラ・ヴィ」は


「打ちのめされるほどの名作映画」入りしたといっても大袈裟ではない。

この手の前衛よりの映画は理屈で観るものではない、という意見もある

だろうが、慣れてくれば理屈で観ても解る。

とにかくシャルロットだ。ゲンズブールだ。とにかくこれを観ておけば

ゴダールなどとのたまっている映画通に対抗出来るかもしれない。

まあ対抗してどうするんだ?