バードウォッチングのマナーについて実際の体験から感じたこと | とりのひとのブログ

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兵庫県在住。
主に週末にバードウォッチングに行くので、その報告や雑談を投稿していきます。YOUTUBEチャンネル「とりのひと」もよろしくお願い致します。

バードウォッチングはただ「見る」だけではなく、鳥の名前や生態を調べたり、記録を取ったりすることで、学びの楽しさも味わえまます。季節ごとに見られる鳥が変わるため、一年を通して飽きることがありません。旅先での観察や、珍しい鳥との出会いが、人生に彩りを与えてくれることもあります。

 

バードウォッチングを楽しむためには、鳥たちや自然環境への配慮、そして他の観察者への思いやりといった「マナー」がとても大切です。

 
日本野鳥の会が公開しているバードウォッチングのマナーのガイドラインには、野鳥の観察・撮影について以下のことが記載されています。
①ストレスを与えないように野鳥との距離を取る
②営巣中、育雛中の野鳥や巣へは近づかない
③音声による誘引はしない
④餌付けによる誘引はしない
⑤撮影にフラッシュ・ストロボを使用しない
⑥立ち入り禁止場所への侵入はしない
⑦私有地や団体等の所有地への侵入はしない
⑧公園等公共の場でのマナー
⑨駐車について
⑩他の観察者・撮影者へ配慮する
⑪プライバシーを守る
 
私は1度、公園で他のバードウォッチャーに注意をされたことがあります。
 
とある公園の歩道を進んでいる時のこと、曲がり角を曲がるとその先にはコチラに向いている大きなカメラが数台。思わず立ち止まってしまいました。ガイドラインにもあるように、カメラの前に立ったり横切る行為はバードウォッチングではマナー違反だからです。しかし、その行動が裏目に出てしまい、足元にいた鳥を飛ばしてしまったのです。当然カメラマンたちはご立腹で、カメラの前でウロウロいないようにと注意をされ、その場は謝罪しました。
 
しかし、この出来事にはどうもモヤモヤします。なぜなら私は公園の歩道を歩いていて、カメラマンたちは歩道に向けてカメラを構えていたので、横切ってしまうことは避けられなかったからです。そしてこちらもカメラに気を使って立ち止まってしまったことが今回の出来事に繋がりました。
 
この出来事では、2つの視点がぶつかり合っていると思います。
 
まず私の考えは、公園の歩道は公的な場所であり、そこでカメラを人に向く方向に構えるのはマナー違反であるというものです。ガイドラインにも「公園や公共の場で三脚を使うときは、園路や歩道を利用する方に配慮しましょう。」とあります。この部分はバードウォッチャーではなく一般の人への配慮を提唱していると考えます。
 
一方でカメラマン達の考えは、バードウォッチャー同士のマナーとして、カメラの前に出て鳥を飛ばしてはいけないという主張だと推測します。ガイドラインでも「観察・撮影している人にむやみに近づかないようにしましょう。その人が観察・撮影している野鳥を飛ばしてしまう場合があります。」とありますのでこちらも理解できます。
 
今回はこちらもバードウォッチャーだったため、鳥を飛ばしてしまったことに対して謝罪しましたが、もしこれが一般の方だったらどうでしょう?公園を散歩してると見知らぬカメラマンに怒られた、となってはとても理不尽です。
 
今回の出来事から感じたのは、実際に迷惑をかけないようにすることはもちろんですが、誤解や不安を与えるような行為にも十分に気を付けなければならないということです。ガイドラインにも「自分では迷惑をかけていないと思っていても、周囲の方に迷惑がかかっていることがあります。」という1文があります。道を塞がないのは当然のことですが、通行人にカメラを向けない。迷われていたら「どうぞ」と通っていただけるように促す。バードウォッチャーだけでなく、他のカメラマンの肩身が狭くならないように、いま一度気を付けていきたいと思いました。