H24年8月結~9月中までの、大阪晃生ショー所属の踊り子さんが出演したTS三公演を、晃生パラダイス(その8)として観劇レポートしておく。
次のH24年9月頭には、晃生の新人、吉田蓮さんと七海セーラさんが来演。
この週は、篠崎ひめさんの引退シリーズ、TSラスト公演のため連日超満員。
香晩は次の通り。①KAERA(TS)、②多岐川美帆(渋谷道劇)、③吉田蓮(晃生)、④七海セーラ(晃生)、⑤伊吹千夏(東洋)、⑥早瀬みな(TS)、⑦篠崎ひめ(東洋)〔敬称略〕。この週はメンバーが本当に良過ぎて、お蔭でなかなか食事タイムがとれないほどだった。
もう一人の新人、七海セーラさん。初関東上陸なので、緊張するのかと思いきや、笑顔が映えてとてもいいステージだった。ファンも出来て、ポラもそこそこ売れていた。とてもいい関東デビューになったと思う。
背の高いセーラさんは予想通り、狭いTSをセーラ・カラー一色に染めてくれた。ダンスでもベッドでも凄い迫力を感じた。今回の出し物は「晃生物語」という。なんと晃生の先輩、目黒あいらさんが作ってくれたものらしい。
この作品も童話にしてみたくなった。セーラさんは身体が大きいのでガリバー旅行記がイメージされる。私はこの発想から抜け切れず、ガリバーにしたらセーラさんに失礼かと悩む。セーラさんに童話を書くけどガリバー旅行記にしていい?とさりげなく聞いてみた。すると、目を輝かせて「私のことを童話にしていただけるんですか? ガリバーでも全然OKです。是非、童話にして下さい。」と返答してくれた。私は気を良くして現代版ガリバー旅行記『女神セーラとセーラーマンたち』を書き上げた。こちらはユーモアたっぷりに楽しく読めるものにした。主人公セーラにジャンヌ・ダルクのイメージを重ねた。
蓮さんとセーラさんに同時に童話をプレゼントできた。二人とも喜んでくれたので私も幸せである。晃生が童話の玉手箱と書いたが、晃生の劇場にいなくても、これは続いてくれている。
童話のお蔭で、充実したストリップLIFEが楽しめている。
平成24年9月 TSにて
『女神セーラとセーラーマンたち』 ~現代版ガリバー旅行記~
大阪にある晃生という港から大きな船が出港しました。船の名前はガリバー。今回が処女航海でした。
ガリバーは、新宿にあるTSという港に向かっています。TSとは、‘とんでもなくスケベ’、あっ!いや‘とっても狭い’の頭文字のようです(笑)。
まさしくTSは狭い狭い港で、出べその形をした船着き場がありました。ガリバーは出べそに横づけして碇を下しました。
ガリバー船内から、一人の美しい女性が現れました。
背の高い絶世の美女です。名前をセーラと言いました。ピンク色のドレスをまとい、栗色の長い髪を海風になびかせ、モンロー・ウォークで船から降りました。ABBAの曲「ダンシング・クイーン」が流れています。
セーラのプロポーションは身体が大きい分セクシーさが引き立ちます。船着き場にいる水兵たちは彼女の歩く姿に釘づけになりました。セーラは大きな瞳をキラキラさせ、匂い立つ色気で彼らに流し目を送ります。それは強烈なエロス爆弾になり、水兵たちは彼女の前で爆死し、全員が彼女の魅力の虜になりました。
彼らはセーラのことを‘海からやってきた美とエロスの女神’として崇めました。そして、いつしか水兵たちはセーラの子‘セーラーマン’と呼ばれるようになりました。
新宿には、TSの他にDXKとSNAという港があり、三つ巴で争っていました。
それぞれの港には、デラックス系とロック系という人種が出入りしていました。血の気の多い水兵たちはいつもいざこざを起こし争いが絶えませんでした。
ある日、大きな戦争になりました。
最初は、人数で有利にたつSNAが圧倒しそうでした。そのうえ、SNAとDXKは裏で手を結びTS包囲網を敷きました。TSは完全に劣勢に立ちました。
そのとき、セーラが立ち上がりました。彼女のために命を惜しまないセーラーマンたちが大活躍しました。また、TSを支援しようと、大阪から晃生と東洋の軍団がやってきました。勢力図が一変しました。
ようやく新宿に平和が戻りました。今ではTSとDXKとSNAが棲み分けをし、それぞれの港が賑わっています。
おしまい