今回は、水鳥藍さん(渋谷道劇所属)の新作「ウーマン・リブ」と「Circle of Life」について語りたい。

 

 

 

次に、2,4回目の演目「Circle of Life」について語ろう。

まずは、単独の演目「Circle of Life」の内容について触れる。

最初に、盆の上に、藍さんが倒れ込む。ライオンから人間にされた模様。衣装とヘアバンドに赤い鳥の羽根が散りばめられる。この鮮やかな赤い羽根がライオンのたてがみを象徴しているのだろう。裸足で踊る。

上着を脱いで軽装になる。腰周りに孔雀の羽根が見える。軽装になってからのダンスが素晴らしい。ステップが凄い。ムーンウォークまでさらりとやってしまう。この場面が作品の最高の見せ場になっている。

次に、黒地にカラフルな色彩の布を貼り合せたドレスで登場。オレンジ、ブルー、グリーン、ピンク、イエローと原色が並ぶ。この色とりどりな鮮やかな色彩が「アフリカの大地」を彷彿させる。

この衣装のまま、ベッドショーへ。手の指先にキラキラ輝くマニュキュアが。さらに足の指には真っ赤なマニュキュア。

この演目を観た瞬間に、劇団四季の「ライオン・キング」がイメージさせられた。私自身は「ライオンキング」そのものを観たことはない。演目名「Circle of Life」を教えてもらい、それがディズニー映画「ライオン・キング」の主題歌であることが分かった。いずれにせよ、演じているものはしっかり伝わってきましたよ。

 

更に、中日からの限定versionでストーリーがより明確になった。

中日から、仲良しの小町れのさんがステージの最初と最後に友情出演し、作品のストーリーに深みを加えた。

れのさんは自分の出し物「クール」で仮面を付けて踊っていたが、それをそのまま藍さんの演目に使った。最初の場面、仮面をかぶった魔術師が魔法を使ってライオンを人間に変えてしまう。そして最後の場面で、人間をライオンに戻し自然に帰してやるエンディングを付け加えたのだ。れのさんは大きなライオンのぬいぐるみを持ち出し、マジックの杖を使い演出した。「限定バージョンはノリで始めたオマケなので、お金もかけられないし、チームじゃないのでよろしく観て下さいね。」これはこれで成功している。お蔭で、藍さんの演目の内容がよく理解できたのと、合わせてトップの藍さんと二番手のれのさんの作品が繋がっているように感じられ、二つのステージを合わせたところですごく見応えのあるものになった。こんな演出もあるのかと改めて感心させられた。

 

平成27年8月                            渋谷道劇にて