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これは介護老人保健施設(老健)で働く現役介護士が、実際に施設を利用しないと分からないルールや決まり事をご紹介するシリーズです。
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利用者同士のトラブルはある?
小さいものを含めれば割と頻繁にあります。
老健におられるのは様々な状態の利用者様です。
認知症のある/ない、車イスがいる/いらない、一人が好き/お話好きなどなど、違いを挙げればきりが無いほどです。
色々な人が一部のスペースを共用で生活されている分、トラブルの頻度も増えます。
少しくらいの言い合いならともかく、ケンカになりそうなら職員も間に入りますし、仲が良くない人同士の席を遠くしたり、部屋を変えたりといったトラブル防止策を講じます。
それでも職員が見ていない間に、大きなトラブルが起こることもありました。
主なトラブルは二つ。
一つが誰かが殴られる、怒鳴り合う等の「ケンカ」。
もう一つが男性利用者様が女性利用者様に言い寄る、触る等の「性的なトラブル」です。
少なくても今まで私が働いてきた施設では多くの場合、大きなトラブルが起こればご家族に報告し、協力を仰いだ上で解決を試みていました。
どうしても利用者間のトラブル解決が難しいようなら、どちらかにフロアを移動して頂きます。
それでも難しい、言い方が良くないかもしれませんが「トラブルメーカー」的な利用者様は、最悪の場合退所(施設から出る)して頂くことになります。
もっとも、トラブルが原因の退所はこの十年間で一度しか見たことがありません。
これはおそらく終の棲家ではなく、中間施設である老健の特徴のひとつでしょう。
退所された方は、椅子を投げて窓を割る程の暴力と、セクハラ沢山の認知症のある男性でした。
それでも半年くらいは、この施設でどうにか落ち着いて頂けないか試行錯誤していました。
次回に続きます。





