私は介護老人保健施設で約7年間働いていますが、介護士として働く中で「この仕事をしていて良かったな。」と思うことが沢山あります。
そこで今回は、介護士という仕事の紹介も兼ねて「老健の介護士をやってて良かったと感じる瞬間BEST10」を発表します。
第10位 平和な夜勤
夜は職員が少なく、フロア全体を一人で見なくてはいけない時間帯もあります。
老健や特養などは大勢の利用者様を見る必要があり、その分状態の急変や事故も多いです。
特に新人の頃は「何かあったら。」と思うと緊張して仮眠時間に寝れませんでした。
そして何事もなく終わり、朝日を浴びながら家路につく。
あの瞬間が一番ホッとします。
第9位 美味しいお菓子との出会い
利用者様のご家族から頂くお歳暮やごあいさつの品。
たまに今まで食べたことの無いような美味しいお菓子と出会うことがあり、とてもハッピーな気持ちになります。
その日は普段より頑張れます。
第8位 職員同士の阿吽の呼吸
職員の数も多い老健。
普段から連携して仕事をしていくのですが、ベテラン職員が揃うと今どこで誰が何をしているか、直接職員の姿を見なくてもお互いに分かる時があります。
そういう時はいつもより丁寧なケアを、いつもより速いスピードで提供することができる。
阿吽の呼吸から産み出される最高のチームワークの実現です。
第7位 利用者様に名前を覚えてもらう
老健は利用者様の入れ替わりが激しいので、新しい利用者様は私を呼ぶ時に大体「お兄ちゃん」や「職員さん」と言います。
その利用者様に私の名前「◯◯さん」「◯◯くん」と読んで頂いた時は認められた気がしてとても嬉しいです。
新しいことを覚えにくい認知症の利用者様に覚えて頂いた時は格別です。
第6位 普段見られない笑顔
夏祭りなど施設内の大きなイベントの際は、各職種が連携して非日常の空間を作り上げ、利用者様に楽しんで頂きます。
出店や盆踊りを体験された時に出る、利用者様の普段見せない笑顔。
普段から笑顔がないという意味ではなく、普段とは違う昔を懐かしむような笑顔だったり、童心に還ったような目が輝いている笑顔だったり…
そんな笑顔を見た時はイベントに力を入れている分、報われた気持ちになります。
第5位 利用者様のご家族の特別な感謝の言葉
多くのご家族は普段から「いつもお世話になっています。」「大変やろ?ありがとう。」と声を掛けてくださいます。
感謝の気持ちを伝えて頂けるのはありがたいことです。
その中でも「施設で見てくれてるお陰で救われました。」や「母のあんな笑顔見たことないわ。」などの普段言われないような特別な感謝の言葉を頂いた時は、介護という仕事の素晴らしさを一際感じる誇らしい瞬間です。
第4位 在宅復帰に繋げれた瞬間
リハビリ職員も働く老健。
介護職も「自立支援」の目的で簡単なリハビリを手伝ったり、利用者様自身でできる事は本人でやって頂いたりと、リハビリ職と連携を取ったケアを行います。
そしてリハビリの結果、在宅復帰を果たした利用者様を見ると「良かったな。」という気持ちと充実感に包まれます。
第3位 ケアがバッチリはまる
認知症でBPSD(周辺症状)のある利用者様。
帰宅願望や徘徊、不潔行為、介護拒否、暴言や暴力、不眠など、様々な症状があり、介護職は日々これらの症状へのケアを他の職種やご家族と相談して考えます。
上手くいかないケースも沢山ありますが、考えたケアがバッチリはまり、利用者様が穏やかに過ごされるようになるケースもあります。
我々のケアで利用者様に安心して生活して頂ける…介護職冥利に尽きます。
第2位 不意の一言
全く思いも付かない瞬間に遭遇すると特に「介護士をやってて良かったな。」と思うことがあります。
特に衝撃なのが利用者様が発する不意の一言。
長年生きて来られた人間力は凄まじく、核心をついた言葉を頂く事があります。
無愛想な職員に対する「あいつダメや。」とか、介助者優先のケアになった際の「自分のことばっかりや。」仕事が辛い時に言われる「お兄ちゃん大丈夫?」など、
自分の価値観を変えて頂けるありがたい言葉です。
第1位 滅多に喋らない利用者様が喋られた
認知症の影響で普段喋らない。
喋りたくても言葉が出てこない利用者様がおられます。
そういう利用者様に普段から話しかけ、コミュニケーションをとっていると、たまに話されることがあります。
単純に声を聞けた。という嬉しさと、話すことができる能力を維持されていた。という喜び、タイミングや言葉を選び喋って頂ける方法を見つけた。という達成感。
この7年間で1回しか経験していない、2555日中1日だけのとても貴重な瞬間です。
いかがでしたか?楽しそうと思って頂けたでしょうか?
個人的には老健の介護士らしいランキングになったと思います。
ランキングを見て介護士に興味が出た方は、ぜひこちらの業界に来て下さい!
こちらはオススメ記事です。