それにしても世の中には×××が多すぎる。
いやいや、チケット××と言ってオーディションに来て、
全然×らない、×れない××もそうだが、
いやいや、新××劇場に××出来るのにチケット××0の×がいるとは……
悲しいし悔しいし、憤懣やるかたない。
せっかく必死に××を×っているのに、
こんな能××な×がいるとは……
いやいや××の奴もそうだぜ。
新××劇場だぞ。
どんだけ××ししてスケジュールをオサエたか。
そんなこと××にはわからないだろうナ。
映画のチケット、監督が1,000枚売っても、当たり前だし、
役者は××出来りゃいいんだから×なもんだ。
でも世の中、自動車会社もラーメン屋さんも、風俗もみんな同じ、
何台売れたか、何杯売れたか、何人客をとったか、なのだ。
舞台やってるプロデューサーたち、
みんな『夕凪の街 桜の国』を観に来てほしい。
そして、×いたい××がいたらわたしに訊いてほしい。
×が××予約があるか、×っているか。
「なぜあの人は舞台に出続けているの?」
「そりゃ、チケットたくさん売るし、芝居がいいからサ」
「なぜあの人はドラマで主役をやれているの?」
「そりゃ、視聴率取れるし、演技がいいからサ」
「なぜあの人は映画で主役をやれているの?」
「そりゃ観客動員出来るし、現場でも態度がいいからサ」
なんて会話がされているかどうかは知らないが、
きっと、想像するとそういうことだろう。
どんなにいい芝居をしていても
チケット×れない××はずっとバイトをしているのだ。
それは仕方がないことだ。
だって、××力がないンだもん。
人に「芝居観に来て」とか言うくらいならバイトしてた方が気が楽だ。
人にモノを頼むくらいならバイトしてた方が気が楽だ。
でも役者は働かないで好きな演技だけして食べるのが役者である。
それが河原乞食と言われた所以である。
「おめぐみくださいませ」と言うのが乞食で、
河原でパフォーマンスして投げ銭を貰っていたのが河原の乞食だ。
それがいつしか芸になり歌舞伎になり現代演劇になり映画になる。
以前、有名俳優の息子が出演したことがあった。
そいつが主役なのに全然予約を入れないので問い詰めてみたら、
「自分の芝居を知り合いに見せるなんて恥ずかしいですよ」
なんてぬかしやがった。
大手事務所に所属している奴だった。
でも、その芝居に出演した後、
堅気になり現在はまともな仕事をしているそうだ。
それでいい。
そんな奴はこっちの世界に来ないでほしい。
そーゆー奴を事務所は教育しない。
マネージャーもすぐ辞める。
出演料が遅れたと言って、
「もううちの俳優は出演させません」
とか言うマネージャーもいる。
また、ある映画監督の言葉を借りる。
「おまえは何屋さんだ?
サラリーマンだから仕方ないってか。
おれらは何の為に、何を創っているの?
何屋だ? 何を売るんだ?
好きなものが他になくてどうしようもなくて芝居をやってンだぞ。
区役所の印鑑係か?
下町の板金屋の太郎くんか?
アルバイターじゃないぞ、
月末の金の振り込みが遅れたぐらいでガタガタ喚くんじゃないよ、
明日飢え死にするっていうのか?
金が欲しかったら、長距離トラックか、
ラーメン屋で働き直せ、バカヤロ」
そんなマネージャーはプロダクションをすぐ辞めて転職するし、
所属の俳優もすぐ辞める。
だって出番がないンだもん。
そっちが「出演させません」という前にこっちが使うか。
ギャラに見合うチケットの枚数だって売ってないぞ。
きっとそのマネージャーも上から「売上、売上」と言われて、
なんとかモーターの上司みたいな奴に恫喝まがいの指示されて、
大変なんだろう、きっと。サラリーマンだから。
佐藤仁の「お別れ会」で買ったお菓子が事務所に残っているので、
貰いに行った。
××キで買ったイカやスルメはことのほか美味い。
そして事務所の一室がB型女史に占領されつつあることを知った。
わたしはこのB型女史にどれだけ苦しめられたことか。
とにかく×づけない。
チラシを入れた×ァイ×なんかパ×パ×になっている。
冷蔵庫も×いままだったので、わたしが××した。
彼女たちの××はいったいどうなっているのか、
××するに堪えがたい。
でも一生懸命××してくれているから、言うまい言うまい。
また、出版社から新装で出版された『夕凪の街 桜の国』のコミックが届いていた。
新国立劇場の物販コーナーでタイアップ商品として販売するのだが、
巻末に特別収録されている『風の中の夢』はなんと見開き2ページで泣かせるのだ。
帯の言葉は
「100年後も読んでいたい。
こうの史代の傑作を、令和の本棚へ。」
素晴らしいよ。
台本も販売を許可して頂き、
このコミックもパンフレットもだが、
残り少ないのでお買い求めはお早めに。
売り切れ御免、だ。
たくさん、たくさんインプットして色んなものを見てくれ。
それでたくさん、たくさん捨ててくれ。
それでも残ったモノ、最後に残ったモノだけが、自分の血となり肉となる。
さぁ、寝よう。