演劇の公演中止についての意見書 | 森岡利行オフィシャルブログ「監督日誌」powered by Ameba

森岡利行オフィシャルブログ「監督日誌」powered by Ameba

脚本家
舞台演出家
映画監督
プロデューサー
文教大学情報学部メディア表現学科非常勤講師

ハワイに行ってきた。

 


 

というのは嘘だが、
山口県大島郡周防大島町というところに映画の関係で招待された。

ここで映画が撮れれば嬉しい。

世間がコロナウィルスで騒がしい中、
私はのんびりシナハン(シナリオを書く前段階にロケ地を下見する)だ。

東京に戻ったら先輩の鄭義信さんの
シアターコクーンでやっていた公演が中止になった。

予約してたのに……残念だ。

で、演劇人が意見表明を出した。

◇意見書 公演中止で本当に良いのか

コロナウィルス感染症対策による公演自粛の要請を受け、

一演劇人として劇場公演の継続を望む意見表明をいたします。

感染症の専門家と協議して考えられる対策を十全に施し、

観客の理解を得ることを前提とした上で、

予定される公演は実施されるべきと考えます。

演劇は観客がいて初めて成り立つ芸術です。

スポーツイベントのように無観客で成り立つわけではありません。

ひとたび劇場を閉鎖した場合、再開が困難になるおそれがあり、

それは「演劇の死」を意味しかねません。

もちろん、感染症が撲滅されるべきであることには

何の異議申し立てするつもりはありません。

けれども劇場閉鎖の悪しき前例をつくってはなりません。

現在、この困難な状況でも懸命に上演を目指している演劇人に対して、

「身勝手な芸術家たち」という風評が出回ることを危惧します。

公演収入で生計をたてる多くの舞台関係者にも思いをいたしてください。

劇場公演の中止は、考えうる限りの手を尽くした上での、

最後の最後の苦渋の決断であるべきです。

「いかなる困難な時期であっても、劇場は継続されねばなりません。」

使い古された言葉ではありますが、

ゆえに、劇場の真髄(しんずい)をついた言葉かと思います。 野田秀樹

私も非力ながら同意します。森岡利行