この人のエッセーって好きだなぁ@『走ることについて語るときに僕の語ること』 | ばろーろの東京下町日記

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告白しますパー

 

私はハルキストではありません!

 

ノーベル文学賞の時期になると「今年こそは!!」とも思うこともないしね。

 

ですが、よく思い起こしてみると、彼の作品はほとんど読んでいたりします。

初期の作品が好きなので、その文庫本は書棚に常にあったりもします。

今まで数か国に移り住みましたが、どこに行っても村上春樹さんの小説が手元にあったなぁ。

たまーに読みたくなるのです。

 

たまたま図書館で彼のエッセー、しかもマラソンにも毎年参加するランナーとしても知られている村上春樹さんが走ることについて語った本があったので、読んでみました。

というか、彼のエッセーはほとんど読んでいるので、再読のはずえー

 

村上春樹

走ることについて語るときに僕の語ること

 

 

 

 

昔読んだときは走ることを習慣にしていなかった時期。

この作品はあまり印象に残っていないです、はい。

彼が語る「走る」ことをあまり深く理解することなくページを繰っていたのでしょうタラー

 

今もマラソンは走っていません、まだねウインク

コロナ禍で屋外を満喫するのは、私はジョギングしかないので、今年は今まで以上に天気の良い時は走るようにしているから、今回は心に響いた乙女のトキメキ

 

村上春樹さん曰く、単なるランではなく、マラソン完走をするための自らの心身を鍛え上げていくこと=作家としての在り方に影響を及ぼしているとのこと。

彼自身がマラソンを始めたきっかけから、真夏のギリシャでマラソン競技の発祥となった「マラトンの戦い」でのコースに敢えて挑んたエピソードなど極めて興味深かったです。

 

村上春樹のエッセーって、肩の力が抜けていて好きなんです。

大作家先生!!感がなくて、面白いおっちゃんやなぁってグリーンハート

でも、セレクトしている言葉が絶妙なのです。

 

村上春樹さんも「走る」ことと「作家として書く」ことを関連付けて、心に残る名言を呟いてくれているの。

私にとって「走る」ことと「プロとして通訳する」ことに関連付けて、読んでいました。

 

心にぐっときた文をコピペしますね。

 

Pain is inevitable, Suffering is optional. 

それが彼のマントラだった。

正確なニュアンスは日本語に訳しにくいのだが、あえてごく簡単に訳せば、「痛みは避けがたいが、苦しみはオプショナル(こちら次第)」ということになる。
たとえば走っていて「ああ、きつい、もう駄目だ」と思ったとして、「きつい」というのは避けようのない事実だが、「もう駄目」かどうかはあくまで本人の裁量に委ねられていることである。

 

どう感じるかは自分次第なのだから、どうせ実践しなくてはならないことがあるなら、それを超えるような熱量の気持ちを持ち続けることが大事だってことですよね。

 

忙しいからといって手を抜いたり、やめたりするわけにはいかない。

もし忙しいからというだけで走るのをやめたら、間違いなく一生走れなくなってしまう。

走り続けるための理由はほんの少ししかないけれど、走るのをやめるための理由なら大型トラックいっぱいぶんはあるからだ。 

僕らにできるのは、その「ほんの少しの理由」をひとつひとつ大事に磨き続けることだけだ。暇をみつけては、せっせとくまなく磨き続けること。

 

この「大型トラックいっぱいぶん」という下りが素敵。目に浮かんできたもの~。

最後にこれが思わず納得して、大笑いした春樹さんが通っていたジムに貼ってあったポスターの言葉イエローハーツ

 

筋肉やつきにくく、落ち易い。 贅肉はつき易く、落ちにくい。

 

そうそうチュー

 

世界的にもファンが多い村上春樹さんが常に話題作を生み出していくために、自分にいかに厳しく、でも楽しく律している姿勢を拝めただけでもこの本は読む価値がありますよ。

 

最後にいつものジョギング・コースのショットです!!

隅田川沿いは本当に気持ちがいいコースですよ。

 

 

 

 

 

 

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