たまたまWOWOWで放映されていた柚月裕子原作の映画を鑑賞しました。

 

映画化された柚月作品といえば、『孤狼の血』があまりにも鮮明すぎたことが印象的でした。

今まではあちらの世界に全く無縁だったような役所広司さんの堂に入る極道ぶりもすさまじかった。

松坂桃李さんも弱気な公務員から、徐々にその世界のルールに馴染んでいく変貌にも驚かされました。

舞台となった広島は故郷にも近いので、あの結構圧の高い方言もまったく違和感なく、すっと入ってきたんですよね。

 

それが極道の世界ではなく、今度は将棋の世界を描き出すのって、男たちをどう描くのびっくりマーク

しかも、主役は天才棋士を坂口健太郎さん、賭け将棋で歴代最強と呼ばれた真剣師に渡辺謙さんって、それだけでも胸が高鳴ります。

 

 

と思っちゃいました。

 

盤上の向日葵

 

画像はお借りしました。

 

公式サイトもあります。

ご関心がある方はこちらにどうぞ。

 

あらすじは公式サイトから引用します。

 

やがて明らかになる、壮絶な過去—。
天才棋士と伝説の真剣師。この出会いが、二人の運命を大きく変える。

山中で謎の白骨死体が発見される。
事件解明の手掛かりは、遺体とともに発見されたこの世に7組しか現存しない希少な将棋駒。
容疑をかけられたのは、突如将棋界に現れ、一躍時の人となっていた天才棋士〈上条桂介〉だった。
さらに捜査の過程で、桂介の過去を知る重要人物として、賭け将棋で裏社会に生きた男〈東明重慶〉の存在が浮かび上がる。
桂介と東明のあいだに何があったのか?
謎に包まれた桂介の生い立ちが明らかになっていく。それは、想像を絶する過酷なものだった……。

 

奨励会を経ずに彗星の如く、登場した天才棋士・上条桂介。

すぐ先には名人戦が控えています。

 

ただ、その時期に森林で偶然見つけられた白骨死体。

死体近くに発見された珍しい将棋の駒が犯人のカギを握るのです。

 

所有者が少ない分、絞り込みも比較的早く進みますが、この死体との関係がイマイチ判明しません。

警察は上条の身辺から探りを入れるのですが、彼は子供のころ、壮絶な体験をしていることが分かります。

幼いころ母を亡くし、その面影は沢山の向日葵が花咲く畑で笑顔で振り返った面影だけです。

酒浸りで時に子供にも手を挙げる父と一緒に、極貧の生活を強いられています。

 

そんな中、新聞配達をする家の持ち主が上条に声をかけたのでした。

夫婦二人でしずかに定年生活を送る唐沢は元教師で、上条にとって将棋を教えた人物でもあります。

時間があると一緒に将棋をして過ごし、そしてある日、唐沢夫婦と温泉に行くのでした。

それは、いつも清潔でない上条をきれいにしてあげることと、あとは温泉地にある将棋を打てる場所で、いろいろな人たちと将棋をさすことが目的でした。

 

お風呂場で、上条が裸になったとき、体じゅうに父からの暴力と思われるDBのあざがあり、圧倒される唐沢。

この才能のある子の才能を伸ばしてあげたいびっくりマークと、本当の父のように彼に愛情を降り注ぐのでした。

彼にとって、初めてまっすぐに愛された経験となったわけです。

 

時は過ぎ、将棋の実力が師匠である唐沢を超えたとき、奨励会に行くことを勧められます。

上条もその気になるのですが、酒浸りの父に一緒に談判に行ったところ、

 

お前は俺が育てた。だからずっと一緒にいるんだ。俺がお前の父親だ~

 

と泣き叫ぶの。

 

もともと性格のよい、父に愛されたいと心から願う上条なので、奨励会はあきらめるのですが…。

 

もともと地頭のよい彼ですから、どうしても将棋を続ける生活を考えた上で、東京大学に奨学金で進学し、そこで自立しようと精力的に勉学し、講師のバイトにも励みます。

卒業後も、早く財力をつけるために外資系投資銀行に進み、若いながらも凄腕トレーダーとして名を馳せるようになるのです。

早々に財産を築き、今度はさすらいの旅に出るのです。

そこで出会った一面に広がる向日葵畑のある町でした。

そこの畑の所有者とも仲良くなり、その娘とも恋仲にあり、ファームを盛り上げようといろいろな取り組みを成功させて、これから幸せな生活が送れると思った矢先のことでした。

 

ファームの情報が写真と共に掲載されたのを見た上条の父親がまた金銭を得ようと彼に会いに来たわけなの。

あまりに理不尽な要求でしたが、今の生活を壊したくもない…。でもその婚約者の元を去ってしまうの。

 

そんなときにふらっと見つけた将棋道場。

将棋への未練はありつつ、ずっと押し入れに押しやっていた将棋。

迷っていたところ、路上からある男が

 

お前、将棋を打ちたいんだろうびっくりマーク

 

と半ば脅されるような形でその店に入ります。

 

そして、その男こと、上条が子供の時から憧れていた勝負師の『鬼殺しの重慶』でした。

 

父との悪縁がある上に、更にこの男との出会いが将棋を絡めて上条の運命を狂わせていくのです。

重慶はすぐに上条の天賦の才能・センスを見抜き、彼をさらに一段上に引き上げようとするのですが…。

 

重慶との対局で様々な手を学びつつ、父からの脅迫も増し、縁を切るつもりでの父との対峙で、彼は意外な自分の生い立ちを知ってしまうの。それがどれだけの絶望につながったことでしょう。

 

自宅から飛び降りようとしたとき、重慶が帰宅します。

その行為を止めさせるでもなく、わざと聞こえるように碁盤に駒を一つ、一つ、ぱちん、ぱちんと置いていくの。

そこから目が覚めたように、まるで無意識に碁盤の前に座る上条。

形は違えど、将棋を愛し、将棋に愛された二人がその事実を確認した瞬間でした。

 

そして、重慶はある提案をします。

その提案はのちに成功したことを知り、上条も一種の諦念を抱きつつ、重慶に借りを作ってしまうのです。

その借りを返すことが重慶の人生の望みでした。

 

その望みが明らかになったとき、上条の進むべき人生はどうなっていくのでしょうか?

ネタばれできないので、曖昧模糊となって申し訳ないです。

 

こちらがオフィシャルトレーラーです。

 

主人公は礼儀正しく、まじめで、あんな環境下でもまっすぐ育ってきたのに、人生のボタンの掛け違えに翻弄されすぎて本当に切なかったです。

 

飲んだくれの父には嫌悪感さえ抱きましたが、最後での告白に、この人もある意味、運命にもてあそばれた可哀そうな、愛されたことがない人間だったんだなぁと。だからといって正当化しないですけどねムキー

 

 

サザンオールスターズの主題歌も哀愁が漂う素敵な曲でした。

 

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