冷え切ったバス | オッサンの呟き

オッサンの呟き

特にテーマはなく、独り言のように日々思ったことを呟きます。そんな他愛のない話しに付き合ってくれる人がいるかな?

昨日のことでした。外出の際に乗ったバスで見かけたことですが。

先ずは行きがけのバスでのこと。途中から80代後半くらいのリュックを背負った老人と、孫、或いはひ孫ではないかと思われる高校生くらいの男子が乗ってきました。すぐに一人の女性が立ち上がり、こんなやり取りがありました。

女性 :どうぞ座って下さい
老人 :いい
女性 :いいえ、どうぞ
老人 :いい!いいんだ!
若者 :いいから座わんなよ!どうぞって言ってんだから!

若者は老人の背負っていたリュックを乱暴にはぎ取り、空けてもらった座席に座らせました。その間も老人は足をバタバタさせながら抵抗していましたが、結局は座らされました。

しかしこの若者と老人、席を譲ってくれた女性に対して『ありがとう』の言葉も仕草も一切無し。老人はともかく、付き添いの若者からのお礼のひと言が無いことに違和感を感じました。譲ってもらったあともすぐ側に女性が立っていましたが、見向きもしてませんでした。

ここで 『ありがとうございます』 のひと言があれば良くできた子だという印象になったかも知れませんが、無いことで逆に非常に印象が悪かったです。見た目にも普通の感じの子なのに、老人に対する乱暴な言葉と態度も引っかかりました。

そして今度は帰りのバスでの出来事。
僕は座席に座っていたのですが、途中から老人の団体が乗ってきました。老人たちは次々と空いていた座席に腰掛けていきましたが、全員の空席はなく、杖をついた老婆が立ったままでした。

僕は迷わず立ち上がり、席を譲りました。ところが階段を上がるのがキツいからいいですとのことでした。なるほど、僕が座っていたのはバスの後方の一段高くなったところでした。

僕が立ち上がったあとの席は他の老人が座ったのですが、その直後に気づいたことが・・・・。最初に席を譲ろうとしていた杖をついた老婆の真ん前の席に高校生くらいの若者が座っていました。

15センチくらいの段差を上がるのもしんどいと言った老婆の言葉が聞こえない位置ではありませんでした。そこで僕は若者に立ち上がって老婆に席を譲るように促そうかと思ったのですが、躊躇をしました。外見では全く判らないけれど、健常者じゃない可能性もあるということが頭をよぎったからです。

深い考え事をしていてやり取りが耳に入っていなかったとしても、自分の前に老婆が立っていれば席を譲るのが普通の行動だと思います。若者が一瞬だけ老婆に視線を向け、そのあとはまた窓の外に視線を移したことに僕は気がついていました。

これが健常者の行動だったとすれば驚きです。ある意味において健常者とは言えないのではないかと感じました。心は著しく不健康です。

実際のところどうだったのかは判りません。ですが何か頭の中をモヤモヤとさせられた往復のバスでの出来事でした。

クロちゃん