立地調査の順番

TGと同業店はどこにあるか

タウンページ検索ができる地図を使うと、スーパーマーケットや同業店の場所を簡単にプロットできます(図②、矢印と●は「ラーメン店」です)。

 

 

商圏

図② ゼンリン「電子地図帳Zi17」を用いて作成した。円の半径は300m。破線の円はTG(駅・SM・交差点)。小円は同業店(ここではラーメン店)。

 

これと、駅、信号のある交差点を組み合わせると、TGがどこにあるか一目瞭然です。こうやって描いた地図を印刷しておいて、現場に持っていけば調査は効率的に進みます。

TGや同業店が実際にどこにあるか。TGとTGはどうやって結ばれているか(これを「動線」と言います)、人々はどこからこれらのTGに向かってくるか、まず調べます。

②物件はTGとどんな位置関係か

1)TGからの視界性を評価します。自然に目に入る位置にあるなら3点。探せば見えるなら2点。探しても見えないなら1点です。

2)同じことをTGとTGを結ぶ動線上で歩行者の目線になって歩きながら確認します。

3)次は、動線から外れている場合のチェックです。看板等を工夫すればで容易に歩行者に気づいてもらえるなら3点。だめなら1点。どちらとも判定しづらいなら2点です。

③商圏の質を見る

そして、一番重要なチェックを忘れてはいけません。

それは、商圏の質です。今はあちこち町の高齢化が進んでおり、若者や旺盛な消費性向の高いファミリー層が減っている傾向にあります。

そういう商圏よりも、人口が伸び続けているようなところにしたいですね。

それならば、家々をよーく見てください。新築の家がよく目に入りますか?建設中のマンションやアパートはどうですか?建設工事や改良工事がそこかしこに観察されるようであれば、その商圏は有望です。

④比較表にまとめる

こうして調査して得られた内容は、表にしてまとめておきます(図③)。必ず比較表に書いておくことで、調査したノウハウは後々活きてきます。

 

比較表

図③ 比較表のイメージ

 立地は平等

よく「チェーン店は良い立地が取れていいなあ」とぼやく人がいます。でもそれは間違いです。チェーン店の店舗開発マンも所詮、同じ土俵で戦っているからです。決して、容易に良い立地が見つかるわけではありません。むしろ、企業であるだけに取得条件は厳しい。それでも良い立地を見つけることができるのは、根気と努力のなせる業です。

店舗開発に王道はありません。あなたも努力次第で、あなたにピッタリの繁盛立地が必ず見つかります。

 

小見出し含め2576字

 

(注)PC用地図ソフトウェア

立地調査では、ゼンリン社製の「電子地図帳Zi」の最新版をお使いになることを強くお勧めします。タウンページのデータを表示できるのが最大の特長です。

 

 

 

 




 

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電話 03-3538-6603 メール問合せは、こちら
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引用元:はじめての開業…立地の重要性と選び方 その2


はじめての開業…立地の重要性と選び方

 

個人にとって初めての開業だからこそ失敗は許されない。

いざ店舗物件を探し始めると、「良さそうな物件はどれも賃料が高すぎて手が届きそうもない。手頃な物件は、駅から遠かったりして立地に問題がありそう」というジレンマによくぶつかります。

しかし、ご安心ください。これは今も昔もいっしょ。賃料もそこそこで、繁盛して確実に儲かる立地は必ず見つかります。これは個人だろうが企業だろうがいっしょです。絶対にあきらめてはいけません。

繁盛立地を見つける最大の心構え 「自分で探す」

「出したいお店は自分で探す」。これが当たり前と思う人はまず合格。でも、いろいろ探している内にこのことを忘れてしまう人が多いは事実。探しても探してもなかなか気に入ったものが見つからない。立地を真剣に考え、物件へのコダワリが強い真剣な人ほどこの迷路にはまってしまう傾向にあります。そうすると、「誰か探してー」という弱気になり、FC本部の人に頼り切ったり、紹介業者さんに丸投げしてしまったり、初心とは全く反対のことをしてしまうようになります。

これはいけません。お店を探し、決めることができるのは、「起業家の特権」です。この特権を放棄するようでは、お店を経営していく資格はないものと思うべきです。

立地はなぜ重要なのでしょう

「探しようにも、どんな立地が良いかわからない」。こういう人が多い。そして、「家賃は安ければ安いほどいい。あとは物件自体の中身(広さ・内外装・デザイン・年数・設備)しだい。中身と賃料のバランスで決めよう」という考えにまで陥りるのです。

これはたいへんなリスクを背負ってしまいます。一番大事な立地を後回しにしては、絶対にだめです。

図①は、大手ファミレスが6405人のお客様を対象に行ったアンケート調査の結果です。お客様がお店を選んだ理由の第1位は「通りすがり(34%)」、第2位は「近い(27%)」です。いかに立地が重要かがわかりますね。

 

お客様アンケート

図1

関西の大手レストランチェーンが行ったお客様アンケート調査の結果 1996年

 

もし、お店がお客様の「通りすがりに寄れる」立地や「近い」と思える立地になかったら、6割のお客様は来なかったかもしれないからです。いくらお店の「料理」や「雰囲気・サービス」、「価格」で魅力を出してお客様を呼ぼうとしても、立地が悪ければ、それらだけではお店は立ちいかなくなる。

要するに、立地をとても重視しているのが「お客様」だから立地は重要なのです。

 繁盛立地を見つける観点

では、お客様目線で立地を考え、見つけるというのは、どういうことなんでしょう?

① マクロ視点

まず、「地図」を買いましょう。

最近はどこへ行こうにもスマホの地図アプリが使え便利です。

しかし、お店の立地を調査するには、地図を使いましょう。

できれば、パソコン上で見たり、操作できるPC用地図ソフトウェア(注)を入手することをお勧めします。多くの物件を調査するのでしたらなおさらです。

立地を見ようとしても、物件そのものや物件の周囲せいぜい数十メートルを見るくらいで終わってしまう人がいます。それではだめです。少なくとも周囲300m範囲をくまなくチェックします。他の店や学校、交差点や道路、家やマンションなど見えるものはすべて。そのために地図は不可欠です。ピンクのラインマーカーで歩いた後をなぞります。

② 住民モード

「私がここに住んでいたとしたら」という気持ちになってください。

これが、立地におけるお客様目線ということです。

お客様が私だったら、この物件の前を通るだろうか?私だったらここを便利な立地だと思うだろうか?

自分が、この地域に住んでいて(働いていて)、物件の前に出る必然性があるだろうか。自問自答します。出かける先は、1)仕事や学校、2)日常の買い物、3)息抜きや遊び。の3つを想定します。

この時、鉄道駅やバス停などの交通機関、スーパーマーケットのような商業施設、そして、交差点が大事です。こうした場所をTG(ティージー:交通発生源)と呼びますが、人々の行動は、こうしたTGや「TG同士を結ぶ経路」を通る「必然性」が一番高いからです。

 

 

 

「はじめての開業…立地の重要性と選び方 その2」へ続く




 

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引用元:はじめての開業…立地の重要性と選び方 その1


目的(2)来店頻度を増やす

来店頻度を増やすには、今まで一度でも店に来られている人に改めて「店の魅力」を訴えなければいけません。時には2度目の来店を期待するのは初めての来店を期待するより難しいかもしれません。

一度の利用体験がある人は、強い先入観ができてしまっているからです。その先入観を捨てさせるような驚きをもったチラシを作っておく必要があります。こうした準備ができた上で、エリアの選定です。

持ち家 グラフ

図表5

 

  • ●お客さまが多いエリア
まず当然ですが、単純にお客さまが多いエリアを狙わなければいけません。このためには、日頃からお客さまがどこに住んでいるかを把握しておかなければいけません。会話だけではなく、時にはアンケート用の地図を使えば、お客さまの名前や住所などの個人情報を伺うことなく「地域」が分かるので便利です。

もし住所リストが揃うようでしたら、地図にプロットすれば一目瞭然です(図表④の〇で囲んだエリア)。

  • 住民浸透度係数が高いエリア
人口が少なくても、この係数が高いエリアはあります。大抵は店の近くにありますが、時には2km以上離れている場合もあります。こうしたエリアを見逃してはいけません。

 

目的(3) 客単価を上げる

客単価を上げるのは、一人当たりの購買単価を上げるか、同伴人数を上げるかのどちらしかありません。

そして、いずれの場合でも、チラシにはこれを促す仕掛けをつけておきましょう。魅力的なバックエンドや同伴者が一緒のときにプレミアをつけるなどをしておきます。

  • 所得層が高いエリア
「住居面積が広い世帯」「金融関係の職業」「大学卒業以上の学歴」「持ち家」「高層マンション」等これらは所得層を見る上での重要な指標となります。これらはみな国勢調査で分かるものばかりです。インターネット(注3 図表⑤)や安価なGISソフトウェアなどで簡単に調べることができます。

GISの中には、所得層がダイレクトに推計されて表示してくれるのもあります(注4 図表⑥)。

 

 

高所得世帯

図表6

 

  • 世帯人数が多いエリア
最近は、単身世帯がどこでも増えています。単身世帯ばかりのエリアではなかなか口コミも広がりにくく、ましてや同伴人数の増加は望めません。ですから、チラシを配布するなら2人以上で構成するファミリーが多く住むエリアを狙うのが良いでしょう。これも上記同様、簡単に調べることができます(図表⑦)。

目的を定めて、チラシをガンガンまいてガンガン売上を上げていきましょう。

 

 

世帯人員2人以上

図表7

 

 

 

 

 

 

 

注3 「地図による小地域分析」独立行政法人統計センター

https://jstatmap.e-stat.go.jp/gis/nstac/

注4 統計てきめん2プレミア (有)ソルブ社製

 

「統計てきめん」の地図使用承認(C)昭文社第55G15号

 

本文2416字

 

はやしはら やすのり

売上予測コンサルタント。有限会社ソルブ代表。東京大学卒。日本マクドナルドで出店調査を担当。独自に深めた立地理論をもとに多くのチェーン企業の経営者、個人起業家をコンサルティングしている。著書に『実践 売上予測と立地判定』(商業界)、『最新版 これが「繁盛立地」だ!』(同文館出版)など

 

 




 

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引用元:あなたの店は『誰も知らない』その② 連載66-2


連載66 
2015
9月号 [店長が知っていると得する立地の応用] 30.回目

あなたの店は『誰も知らない』その②

 

 

 

6月号の「その①」では、お店が見えるようにする条件として、6つのことを上げました。今回は、ではどのようなことに注意して改善していけば良いか、そのポイントをご紹介しましょう。

改善1 視界障害をなくす

視界障害があって看板などが見えないときのポイントは「空いている場所を見つける」ことです。

まず、看板や店から、通行人対象なら10m=約10歩、車対象なら100m=約150歩以上離れた場所まで行ってみましょう。

そこから店や看板があるはずの方向を見てみましょう。

視界障害あって見えないのですから、どこに看板を掲出すれば見えるようになるか、空いている場所を見つけてみましょう。

もし、街路樹や電柱・看板があって見えないようなら、どこかにその隙間がありませんか?意外に街路樹の下ならば、空間があって看板を置いたら見えるなどということもあります。

もちろん、街路樹の上の空間ならたいてい空いているものです。独自のサインポールを立てることもできます。もちろん、予算と相談してください。

手前の建物や別の店舗や看板にさえぎられて見えない。あるいは、道路がインカーブになってしまって視界に入りにくい。こういうこともよくあります。その場合でも、他の建物の壁や道路の反対側に看板を出すことも考えられますね。

改善2 視界融合をなくす

看板の形(フォルム)や色彩が周囲と同じようなため見えなくなってしまうのが視界融合でしたね。この改善ポイントは、「周りと違うものを作る」ことです。

もし、周囲にある看板が、赤・オレンジ・黄色の暖色系てんこ盛りの看板が多いようなら、こっちは白黒モノトーンで行きましょう。

あるいは、寒色系のブルーやグリーンで攻めてみましょう。

また、形(フォルム)ではたいてい四角形であることが多いですね。そういう場合、①円形や三角形のような別の形の看板を作る。②看板の形は四角形でも中のデザインが円や曲線、斜線、余白を使ったものに変更する。③看板の外部に飛び出したような図案を追加する、などして、周囲の形に溶け込まないようにすることができます。

また、回りの看板には「動き」がないものがほとんどでしょう。こういう場合は、光の点滅や回転、文字の動きなどで、融合を防ぐことができます。店の上品さを失わない程度に変化を持たせてみるのも工夫です。

 

 

視界融合

写真1

よくある共同看板です。たくさん掲載されてしまいどれもほとんど視界融合してしまいます。しかし、中には、しっかりと知覚できるマークもありますね。郵便局、マクドナルド、ジョナサン、バーミヤンなどです。これらはとてもシンプルで知らせたい情報が限定されているからです。

 

 

 

視界融合

写真2

横浜元町商店街の角地に、店の看板がたくさんありました。この中で、知覚できるのはどの看板ですか?象さんのイメージは印象的ですが、残念なことに何屋さんだか不明です。「手打ちそば」は文字がしっかり浮き出ていますね。

 

 

視界融合

写真3

商店街の中にあるKFCですが、置き看板の上に、点滅する矢印を追加して、知覚突出性を高めています。これなら融合しません。

 

改善3 視界退行をなくす

周りに有名な看板、印象の強い看板があるときに自店の看板を見てもらうのは容易ではありません。

とは言え、少しでも改善しなければいけません。そこで、ここでのポイントは、「看板の印象、刺激を強くする」です。

①.文字を強くする。看板の文字が細かったり、小さければそれだけ印象も刺激も小さいことになります。まず、太く大きくしましょう。

②情報を減らす。たくさんの文字やイメージ、写真を加えてみても情報が増えるばかりで余計に見えなくなるものです。情報は3つまたはそれ以下に絞ることをお勧めします。

③刺激の強いデザインに変える

人間がほぼ本能的に惹きつけられるデザインというものがあります。例えば、目や手・指のイメージ、あるいは、人間の形、顔の形です。また、矢印や雷のデザイン、月や星、太陽のイメージです。

ただし、これらを使うのはある意味最終手段です。

改善4 視界縮小を減らす

残念ながら、視界縮小は見る側の問題(スピードが速い、カーブを走っている等)ですから難しいのですが、車が一時停止するような場所に、店の事前告知をするための屋外広告を出しておくと多少の改善にはなります。

 

連載66-2 へ続く

 




 

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引用元:あなたの店は『誰も知らない』その② 連載66-1


目的(2)来店頻度を増やす

来店頻度を増やすには、今まで一度でも店に来られている人に改めて「店の魅力」を訴えなければいけません。時には2度目の来店を期待するのは初めての来店を期待するより難しいかもしれません。

一度の利用体験がある人は、強い先入観ができてしまっているからです。その先入観を捨てさせるような驚きをもったチラシを作っておく必要があります。こうした準備ができた上で、エリアの選定です。

 

  • ●お客さまが多いエリア
まず当然ですが、単純にお客さまが多いエリアを狙わなければいけません。このためには、日頃からお客さまがどこに住んでいるかを把握しておかなければいけません。会話だけではなく、時にはアンケート用の地図を使えば、お客さまの名前や住所などの個人情報を伺うことなく「地域」が分かるので便利です。

もし住所リストが揃うようでしたら、地図にプロットすれば一目瞭然です(図表④の〇で囲んだエリア)。

 

 

地図 顧客が多いエリア

図4

 

  • 住民浸透度係数が高いエリア
人口が少なくても、この係数が高いエリアはあります。大抵は店の近くにありますが、時には2km以上離れている場合もあります。こうしたエリアを見逃してはいけません。

 

目的(3) 客単価を上げる

客単価を上げるのは、一人当たりの購買単価を上げるか、同伴人数を上げるかのどちらしかありません。

そして、いずれの場合でも、チラシにはこれを促す仕掛けをつけておきましょう。魅力的なバックエンドや同伴者が一緒のときにプレミアをつけるなどをしておきます。

  • 所得層が高いエリア
「住居面積が広い世帯」「金融関係の職業」「大学卒業以上の学歴」「持ち家」「高層マンション」等これらは所得層を見る上での重要な指標となります。これらはみな国勢調査で分かるものばかりです。インターネット(注3 図表⑤)や安価なGISソフトウェアなどで簡単に調べることができます。

 

 

持ち家分布

図5

 

GISの中には、所得層がダイレクトに推計されて表示してくれるのもあります(注4 図表⑥)。

 

高所得世帯

図6

 

 

  • 世帯人数が多いエリア
最近は、単身世帯がどこでも増えています。単身世帯ばかりのエリアではなかなか口コミも広がりにくく、ましてや同伴人数の増加は望めません。ですから、チラシを配布するなら2人以上で構成するファミリーが多く住むエリアを狙うのが良いでしょう。これも上記同様、簡単に調べることができます(図表⑦)。

 

世帯人員2人以上

図7

 

目的を定めて、チラシをガンガンまいてガンガン売上を上げていきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

注3 「地図による小地域分析」独立行政法人統計センター

https://jstatmap.e-stat.go.jp/gis/nstac/

注4 統計てきめん2プレミア (有)ソルブ社製

 

「統計てきめん」の地図使用承認(C)昭文社第55G15号

 

本文2416字

 

はやしはら やすのり

売上予測コンサルタント。有限会社ソルブ代表。東京大学卒。日本マクドナルドで出店調査を担当。独自に深めた立地理論をもとに多くのチェーン企業の経営者、個人起業家をコンサルティングしている。著書に『実践 売上予測と立地判定』(商業界)、『最新版 これが「繁盛立地」だ!』(同文館出版)など。

 

 




 

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引用元:チラシを配布すると効果的なエリア 連載65-2


連載65 
2015
8月号 [店長が知っていると得する立地の応用] 29.回目

チラシを配布すると効果的なエリア

 

商圏 住民浸透度 

この「立地の応用」シリーズが始まった第1回目(注1)は、「間違っていないか?チラシの配布法」でした。このときの話しも、「どこで」配布するかについてでしたが、ここでの配布方法は、道往く人への手渡し配布でした。

今回は、自分でやったり業者に頼んで行うポスティングや新聞折り込みなどで、効果の上がる配布のエリアについてお話しします。

 

 

まず、効果を上げるために目的を決めます。売上を上げるには、どんな商売であれ、次の3つの方法しかありません。この方法が目的になります。

(1)顧客数を増やす、(2)来店頻度を増やす、(3)客単価を上げる、この3つです。

そして、そのどれを目的にするか、これを絞ることが最初のステップです。これが決まったら、目的に応じて効果的に配布できるエリアを探していきます。。

 

目的(1)顧客数を増やす

顧客数を増やすには、人口が多い地域、その密集度合の高い地域、店のスタッフでやるならとりわけ効率的に撒きやすい団地やマンションが多い地域を狙います。

しかし、やはりもっと綿密にすべきです。初めての人に来てもらえるには、初めての人にとって魅力的なオファー(提案)がなされていて、初めての人を特別扱いしてくれる内容(割引や限定商品・サービス)であることです。

これができている上で、ねらうべき地域(チラシ配布する)を狙うことです。

  • ●民浸透度係数が「低い」エリアです。
 

昨年の7月号で、「住民浸透度係数」について書きました(注2)。この住民浸透度係数を使うことが一番効果的です。

同じ1000人いる地域AとBがあって、Aの住民浸透度が10%でBが5%なら、一般的にはBの地域を狙ったほうが、新規開拓はしやすいことがわかっているからです。

ただし、仮にAのほうが店に近くて、Bがひじょうに遠いというような場合はやや考え直す必要はあります。

そういう遠近の違いがあまりない、または、「Bの方が近いのに低い」というような場合(図1)は、明らかに地域Bを狙います。

 

  • ●ターゲット層が多いエリア
自店のターゲットとする客層はどんなでしょうか?「オールターゲット=誰でもお客様です」というのは聞こえは良いですが、

 

これでは商売はうまく行きません。

例えば、年齢層はどのあたりですか?男性ですか?女性ですか?有職者が良いですか?学生がターゲットですか?こうしたことをチェックリスト(図表2)に従って確認しておいてください。

 

ターゲット

図表2

 

そして、お店はこのターゲット層の人々に喜んでもらえる、感動してもらえるように内外装デザインもサービスの仕方も、もちろんメニューも整えてあるはずです。ですから、このターゲット層が多く住んでいる(存在している)エリアを狙うのです。

仮に、「単身の若い人たち」であれば、図の赤い地域を狙い、「年配の有職者」なら図の赤い地域ですね。その地域まったく違う場所だということに気づきましたか?

 

 

  • ●人口が増加しているエリア
人口が増加しているなら(図③)、ここは何の商売に対しても向いています。何しろすべての需要が増加しつつあることを示しています。

 

人口増 地図

図3

 

こうした地域はだんだん少なくなってきましたが、探せばあるものです。

もちろん、統計などに頼らなくても店舗周囲を日常的に歩いたり調査したりしているならばどこで人々が増えているか、容易に見当がつくはずです。そこには新築の家やマンションが数多く散見されるからです。

 

連載65-2へ続く

 

注1 飲食店経営2013年4月号p102

注2 住民浸透度係数 同2014年7月号p68「商圏調査をやろう その②実践編」




 

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引用元:チラシを配布すると効果的なエリア 連載65-1


ところが残念なことに、この報告書には○○の通行量が一番多いとか、前年に対して増えているとか、減っているということしか書かれていません。要するに何が分かったのかサッパリわかりません。

これではお金の無駄遣いです。結果の地図も何だか分かりません(図3)

 

 

交通量

図3

 

一番簡単な分析を加えましょう。これは通行量の休日と平日の比率を見るだけのものです。これを休平比と呼びます。この休平比が1より大きければ休日の方が平日より多いことを意味します。1より小さければ平日の方が多い。実は、たいていの場所では、休平比は1より小さくなります。それは、平日はお勤めや学校などの用事で人々はあちこち動きますが休日は文字通りお休みになるからです。休日の通行量が多いのは、そこは休日でも集まってくる人が多いところです。つまり、買い物やレジャーなどで集まってくることを意味します。

そこで、大宮駅前の地図を①2方向とも1より大きい(○印)、②1方向だけ1より大きい(△印)、③2方向ともに1より小さい(!印)に分けて描画しなおします(図4)。

 

通行量

図4

 

当然ながら、○は商売に向いている場所、△は次に向いている場所、!は要注意の場所です。地図を見れば一目瞭然。TGとなる大型店を中心に○が9か所あります。中でも、右上の○は駅から300m圏(地図の中の円)を超えたところにあります。目立ったTGはありませんが商売に向いている場所です。△も含めればもっと場所が増えますね。

このように交通量は多いか少ないか、あるいは以前より多いか少ないかよりも、その属性(性格)を見ていく方がよほど役に立ちます。

車の交通量はどうか?

図5は、道路交通センサス(平成22年)にある埼玉県の交通量データ(の一部)を時間帯別にグラフ化したものです。

 

交通量

図5

 

 

だいたいの傾向が次の4つのようになることがお分かりになるでしょう。(1)朝に一番交通量が多くてあとは減ってしまう。(2)朝はそうでもないが夕方になると非常に増える。(3)朝と夕方の両方で交通量が多い。(4)一日中だらだらと同じように少ない交通量。

この中で一番商売に向いてない道路はどれだと思います。それは(1)です。この道は通勤というお金を稼ぐ(お金を使わない)ための強い目的動線になっているからです。

 

 

商売に向いているかどうかを知るには

通行量を測るのでしたら、男女比をとることをお勧めします。そして女性比率を計算しましょう。女性の比率が50%以上あれば良好です。

また、車の数を図るのでしたら乗用車比率を出しましょう。これは二輪車を除いたすべての車両を(バス+トラック+タクシー+特殊車両)対(乗用車)に分けて測定した合計に対する比率です。

この比率が90%を超えていたり80%を切っているようでしたら要注意です。

このようにやれば交通量は午後2時~4時の間に15分だけ測っただけでも十分意味のあるデータが取れますので、一度だけでもご自身で測ってみることをお勧めします。

店の前を往く人々をじっくり観察することで、商売のヒントになることが必ず見つかります。

 

おまけ

通行量分析

 

 

通行量

浦和駅周辺

 

 

 

通行量

岩槻駅周辺

 

 

本文2572字

 

 

はやしはら やすのり

売上予測コンサルタント。有限会社ソルブ代表。東京大学卒。日本マクドナルドで出店調査を担当。独自に深めた立地理論をもとに多くのチェーン企業の経営者、個人起業家をコンサルティングしている。著書に『実践 売上予測と立地判定』(商業界)、『最新版 これが「繁盛立地」だ!』(同文館出版)など

 

 




 

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引用元:交通量調査をやってみよう 連載64-2


連載64 
2015
7月号 [店長が知っていると得する立地の応用] 28.回目

 

 

交通量調査をやってみよう

 

交通量って何なの?という方もいるかもしれませんね。確かに、お店の運営をしている人にとって、「交通量」は馴染みがないことかもしれません。

でも、交通量ってとっても大事なことなんです。そして、大事なんだけれど、それを誤解している人もいるのでその辺りの話しをしましょう。

交通量って何?

まず、交通量とは、人や自動車が特定の場所を通過する数のことを指します。

人だけの場合を特に「通行人交通量」あるいは単に「通行量」と呼んで区別したりすることがあります。

交通量調査として代表的なものは、国土交通省が5年毎に国道や都道府県道などの主要道路の決まった場所で決まった時期と時刻で調査しているものがあります。そして、これらはインターネット(図1)やCD-ROM(図2)で「道路交通センサス」という名前で公表されています。

全国的なものはこれくらいですが、最近では、警視庁が東京の主要交差点での交通量を平成25年と26年に調査し公表しています。

人の交通量(=通行量)は、大都市でそれぞれ独自に調査していたり、商工会議所や商店会などが調査しているものがありますが、全国をくまなく調査した公的なものは、ありません。

 

 

交通量

図1

 

交通量

 

図2

 

 

この点を誤解している人はいっぱいいるのですが、ありません。

つまり、通行量調査は、ほとんどの場合、誰もが自力で調査するしかありません。でも、簡単です。誰でもできます。

交通量調査の目的は?

国や自治体が行う交通量調査の目的と言えば、道路交通の円滑化を図るためや、交通事故を減らすための施策を作るための基礎資料を作ることにあります。いずれも商店の経営とは直接的には関係ありません。

商店会などが調査する通行量なら少しは関係してきます。

ただ残念なことに、この調査でも結果を活かすために分析できる人は少ないようです。だから、役に立つなんてことを聞かないのかもしれませんね。

では、企業が調査する場合はどうでしょう。その多くは、新店調査、つまり、新店を出すための立地調査の一環として行われています。

早い話が、「通行量が1日1万人以上あれば良好な立地」というような基準を設けて、その基準を満たしているかどうかを調査しているのです。中には、通行量の内○%(例えば3%など)がお客になるという仮説を立て、新店の売上予測を計算しているところもありますが、これはたいてい当たりません(交通量が分かれば売り上げが分かるという考えを筆者は「交通量神話」と呼んでいます)。

すると、交通量調査は何の役にも立たないと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。

役に立たないのは分析できていないからに過ぎません。

 

通行量は”休平比”を見る

例えば、インターネットで公開されているさいたま市が行った通行量調査の結果があります(さいたま市主要駅周辺地区歩行者通行量調査報告書)。これで見ていきましょう。

これは平成22年の10月に行ったもので、大宮駅・浦和駅・岩槻駅周辺の主な歩行者道路で調査しています。平日と休日の2日間で、時間は午前10時から午後9時までの11時間。全部で80地点です。アルバイトを雇って1方向に付き日当1万円を支払っていれば少なくとも80×2方向×2日×1万円=320で320万円もかけて行った調査です。

ところが残念なことに、この報告書には○○の通行量が一番多いとか、前年に対して増えているとか、減っているということしか書かれていません。要するに何が分かったのかサッパリわかりません。

これではお金の無駄遣いです。結果の地図も何だか分かりません(図3)

 

交通量

図3

 




 

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引用元:交通量調査をやってみよう 連載64-1


 条件3.視界退行がないこと。

視界退行が起きるのは、自店の看板の周りに、強い印象の物体があるような場合です。例えば、マクドナルドやコカ・コーラ、ソニーとかいった有名ブランドの看板があったり、見落としてはいけない道路交通標識や信号があったりするような場合です。こういう強い印象の物体があると、見る人の気がそちらへ行ってしまい、弱い印象の自店の看板には向かなくなってしまい見えなくなってしまうのです(図5)。たくさんの人がいる中で、大声を出す人が一人現れるとそちらに人々の注意が向いてしまうのと同じような現象です。強い印象の物体が周りの存在を隠してしまうのでハロー効果とも呼ばれる現象です。

 

視界退行

図5

 条件4.視界縮小がないこと。

これは見る側の問題で、徒歩の場合はあまり起きません。車のようにスピードを出して走っているときに起きる現象です。例えば、道路がカーブに入ったとき、ドライバーの視線は曲がる方向に移そうとするのですがなかなか追いつきません。どうしても視野が狭くなってしまいます。そのため、ゆっくり走っていれば見えるはずの道路カーブの内側の「看板」も「店」も見えないようになります(図6)。

 

 

視界縮小

図6

 

また、車のスピード自体も視界を縮小させます。時速40キロで走っていた時に見える視野も、80キロや100キロになると見えなくなってしまいます。スピードを出している人には見えないということです。

 条件5.視界離脱がないこと。

看板がごく自然に見えて、「お店がある」ことを認識できたとしても、肝心のお店が見えず「どこにあるか」がわからないため車のハンドルを切り損ねるということが起きます。これが視界離脱です。看板が見えたらそれに対応する店そのものも知覚できないと人は安心して知覚し行動に移すことはできないのです(図7)。

 

視界離脱

図7

 

この場合も、結局はお店を認識することには至りません。もちろん記憶にも残りませんし、利用体験も得られません。

 条件6.視界補助があること。

車ドライバーの視界は、平均的にプラスマイナス4度の範囲にあるとされています。これは100メートル離れていれば14メートルくらいの高さ(=電柱の高さ)に匹敵します。ですから、遠くから看板を見えるようにするにはこの程度の高さであれば良いのですが、店に近づくとかえって見えなくなってしまうのです。

つまり、せっかくの看板も視界外になってしまうからです。この場合でもしっかり店の存在を知らせるのが、低い背丈の補助看板となるわけです(図8)。これを視界補助と呼びます。

視界補助

図8

 

まとめ

さて、「見える」ための条件をよく理解できたでしょうか?いつも何事もなく見えていると思っていた自分の店を、これらの条件に照らしてよく見直してください。とりわけ、条件2や条件3は、よほど客観的に見ないとわからないものです。

そして、もしこれらの条件を1つでも満たしていないような場合は、人々には「自分の店は見えていない」と思って、対策が必要ですよ。

 

 

はやしはら やすのり

売上予測コンサルタント。有限会社ソルブ代表。東京大学卒。日本マクドナルドで出店調査を担当。独自に深めた立地理論をもとに多くのチェーン企業の経営者、個人起業家をコンサルティングしている。著書に『実践 売上予測と立地判定』(商業界)、『最新版 これが「繁盛立地」だ!』(同文館出版)など。

 




 

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引用元:あなたの店は『誰も知らない』その1 連載63-2


連載63 
2015
6月号 [店長が知っていると得する立地の応用] 27.回目

 

「あなたの店は『誰も知らない』その1」

 

あなたが働くそのお店のことを「誰もが知っている」とあなたは思っていませんか?

こうした思い込みは多くの店舗経営者たちに共通のことです。でも、それは間違いです。

あなたにとってとても親近感があるそのお店も近くや目の前を通る人や住んでいる人たちには知られていない。そればかりか、見えてもいない。それが現実なのです。そのお話をしましょう。

立地上、お店が見える、そして、記憶できるようになるには、条件が揃っていなければなりません。ここでは、お店が見えるための条件に付いて説明します。

 条件1.視界障害がないこと。

視界障害とは、文字通り、人間の視界にある障害物=じゃまな物を指します。

例えば、駅から降りたとき、お店の方向を見てもビルがじゃまして見えない、バスの陰になって見えないということがありますね。この場合のビルやバスを視界障害と言います。

当然ですが、視界障害があればお店は見えません。こんな当然なことでも意外と見落としているものです。

というのも、お店の関係者のようにお店をよく知っている者にとっては、お店の直前に来てお店が見えればそれで事足りるからです。でも、お店をまだ知らない人にとって、お店があるかどうかを認知するには、ある程度の距離と時間が必要です。

歩いている場合は10m以上、車ならば100m以上の距離です。

それだけ離れたところからお店を見てみると、意外や意外、お店が何かの陰に隠れて見えないなんてことはよくあるのです。

徒歩ならばそれは道往く人々、商店街の看板が視界障害になったりします。車ならば、電柱や電線、陸橋や街路樹、ビルなどたくさんの視界障害があります(図1)。時には隣の店の看板だったりと笑えない話もあります。

 

視界障害

図1

 条件2.視界融合がないこと。

聞きなれない言葉かもしれません。看板や店の色がその周囲にあるものの色とよく似ているような場合、色が同化してしまい肝心の看板や店が見えなくなってしまう。これが視界融合です。

視界障害と違って、よーく見ると見えないことはないので、これは厄介なことです。目を凝らして時間をかけて探せば見えるので、店の関係者は「見える」とばかり思い込んでしまうのです。でも、それは誤り。多くの人はそんな時間をかけてじっくり見分けようとはしません。だから、見えません。

この視界融合には、色が同化してしまう”色彩融合(図2)”や、形や動きなどが同化してしまう”フォルム融合”があります。

視界融合

図2

 

特に前者でよくあるのは、共同看板に掲示された店の看板が見えにくくなる現象です。また、商店街など多くの看板がある中ででも起きます(図3)。

 

視界融合 商店街

図3 商店街の他の看板と視界融合してしまいます。

 

赤やオレンジ色、黄色の看板がたくさんある中で、目立とうと思って赤い看板を掲出しても人々には見えません(図4)。

 

 

視界融合 郊外

図4 郊外ロードサイドでも看板の視界融合が起こります。

林立する赤い看板群

 

看板でなくても、背景が植物のグリーンや空のブルーであるところにグリーン系の看板を出しても同じようなことになります。

 

 




 

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引用元:あなたの店は『誰も知らない』その1 連載63-1