第二に、商店街は、図2のように、道が縦横に走っていることが多く、どこからでもアクセスできてしまうことです。
どの道からでもまんべんなく来ることができます。
逆に言えば、とりわけ集中度の高い道や交差点がないということです。
それでは、どこにも優位な立地がないことになってしまいます。
図2 神奈川県内の著名な商店街
TGとなりうる鉄道駅や大型小売店はない。
この商店街には10か所の出入り口があるため、人々はどこからでも出入りできます。したがって、集中度の高い場所がないので有利な立地ができません。
第三に、商店街の中に、人々の購買をもっぱら引き受けるスーパーマーケットや量販店などのTGがないことが多い。
もちろん、すべての商店街がそうなっているわけではありませんが、こうしたTGがあるのとないのでは、繁盛の度合いに雲泥の差が生まれます。
これと似たような例として、商店街の駅よりの場所に、大きな百貨店が出店したS市のケースがあります(図3)。
図3 埼玉県のS市の某駅
もともと商店街は駅から連なるように存在していましたが、駅前の再開発事業で、その間に百貨店が割り込む形になりました。そうしたら、途端に商店街の客入りは減ってしまい、まるで百貨店が「商売の壁」のように立ちはだかっているようです。
その当時は、「大きな百貨店ができれば、近隣の町からもお客が来てくれて、この商店街も潤うだろうから大賛成」だったようですが、いざ出店してしまうと全く反対の結果になってしまいました。
確かに、百貨店の出店によって、近隣から今までより多くのお客さんが来るようになったのですが、このお客さんが商店街のほうまで来てくれなかったのです。
そればかりか、今まで、駅を利用してでもやって来てくれていたお客さんもこの百貨店に吸い込まれるようになってしまった。
つまり、百貨店が商売上の大きな壁になってしまったのです。
反対に、同じS市の隣りの駅では、反対に、GMSが駅から600mのところに出店してくれたおかげで、その間の商店街はひじょうに潤うようになりました(図4)。
駅とGMSとの間に強い動線が形成されたからです。
図4 図3の駅の隣の駅
こちらの場合は、駅から600mも離れたところにGMS(量販店)ができたために、駅から新たな動線が形成されたため、商店街は潤うようになりました。
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林原安徳:有)ソルブは、立地と高精度/売上予測で「不振店」を根絶します。
電話 03-3538-6603 メール問合せは、こちら
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引用元:商店街で失敗する立地上の理由 連載19-2
では、どうして、こうしたPCが立地として有利なのかと言うと、その中に住む人々の共通する行動が推測しやすいからです。
通勤や通学、あるいは買い物をするために、どこの道、どこの交差点を利用するかが容易にわかります。
ですからPCですと、人々の共通する行動ベクトルを設定しやすいのです。
事実、高層マンションが1棟建っているだけで、その1階に開店した飲食店、コンビニ、スーパー、ファストフードなどは、それぞれ経営していけるだけの必要な客数を稼ぐことができることが多いのです。
ましてや、すでにお話ししたTG(ティージー、交通発生源)、例えば鉄道駅があれば、そのTGとPCとの動線上は、立地上たいへん有利と言うことができます。
街中のポテンシャルクラスター
ところで、街をよく実査して観察してみると、こうしたPCとよく似た状況であるような区域を見つけることができます。
そこでこのPCのような状況を、「PC構造」と呼んでいます。
図7
たとえば、図7は、土地が丘状になっており右上に行くほど標高が上がっていき、また自動車道路に南側と西側に囲まれているためPC構造ができています。
そして、左下に鉄道駅があるために、いくつかの限定された3本の動線が形成されます。これは、歩行者が横断できる場所が限られているからです。
その内、最も駅との距離が短く、陸橋を上り下りしないで済む中央の動線が人々に好まれており、必然的にこの動線沿いが好立地ということになります。
図8
もう一つは、図8のように、周りが交通量の多い幹線道路に囲まれているようなPC構造です。右上に鉄道駅がありますので、このPCでは、左下から右上に向かう行動ベクトルを設定できます。
こうした街ですと、たとえ駅からは見えない裏道のようなところでも、駅にそこそこ近いだけで、行動ベクトルの恩恵を受けますので、繁盛立地であることが多いのです。
郊外でもPCは見つけやすいものです。
道路を車で走っていて、「○○団地入り口」というような交差点やバス停を見かけたらたいていはPCであることが多いので、地図で確認するほか、実際にその中を実査しておくことが不可欠です。
物件の紹介を受けたならば、TGばかりでなく、こうしたPCが控えているかをよく調べましょう。
ポテンシャルクラスター(PC)の威力 連載18-1 へ戻る
(プロフィール)
林原安徳はやしはら やすのり
売上予測コンサルタント。昭和31年さいたま市生まれ。 東京大学卒業後、日本マクドナルド(株)に入社。出店調査部にて、1,000店舗単位の成功を決める「立地と売上予測」を基礎研究し実践応用する。
独立後、理論を独自に深耕させSORBICS(ソルビクス)と命名。これに基づき、チェーン展開する多くの企業や個人をコンサルティングしている。主な著作に「実践・売上予測と立地判定」(商業界)「最新版 これが繁盛立地だ!」(同文舘出版)。無料メルマガを配信中。立地道場を東京、大阪、福岡で開催している。
http://www.sorb.co.jp
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引用元:ポテンシャルクラスター(PC)の威力 連載18-2
これを考えているうちに、分かった共通点がありました。どの商圏も広がっている方向がいずれも東京都心へ向かう方向とほぼ一致したのです。
この広がりを説明するために、行動ベクトルという概念が考案されました。
つまり、東京郊外や埼玉県など周辺地域の人々の行動ベクトルは「東京都心方向」へ向かっている。
文字通り人々がこの行動ベクトルに沿って行動しているなら、店舗を利用する確率も、その方向に沿った立地にある店舗のほうが、そうでない店舗よりも高くなるのは当然。だから、道路の位置関係に関係なく、行動ベクトルに沿って商圏が広がる。このように解釈できました。
もっと具体的に言うならば、東京都心から見て、西方向にある八王子、立川地域は、西から東に行動ベクトルがあるため、商圏は東西に広がります。
また、反対に東方向にある千葉県では、東から西へ行動ベクトルができるため商圏はやはり東西方向に広がります。
同様に、都心より北方向にある埼玉県では、北から南へ向けて行動ベクトルができますので、商圏は南北に広がります。
重要なことは、通勤・通学で、ミクロ的(微視的)には駅やバス停、スーパー、ショッピングセンターといったいろいろな場所、いろいろな方向に向かって人々は行動していても、マクロ的(巨視的)には、周辺広域にわたって大きな似たような方向性がある行動をしているということです。
それまで、郊外ロードサイド店の立地は、店前交通量やショッピングセンターなどの商業施設との位置関係、視界性評価やインアウト評価程度と、頼りにできる指標がひじょうに少なかったものでした。
ですから、この行動ベクトルという概念とそれに伴う商圏設定が生まれたことは、立地の考え方を大きく前進させました。
行動ベクトルの描き方
ところで、行動ベクトルの意味はわかっても、その描き方が分かっていないと困りますね。もちろん、前回で説明したように、ひじょうに狭い範囲では、例えば、駅や商業施設へ向けた矢印を描けばそれで済みます。しかし、広域の場合ではどうでしょうか?
行動ベクトルが郊外ロードサイドの立地良否を決める 連載17-3 へ続く
行動ベクトルが郊外ロードサイドの立地良否を決める 連載17-1 へ戻る
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引用元:行動ベクトルが郊外ロードサイドの立地良否を決める 連載17-・・・
一番簡単な方法は、東京都新宿区余丁町(東経139度43分8秒、北緯35度41分35秒)へ向けて矢印を描くことです。
東京の西、八王子バイパス周辺で、その行動ベクトルを描くと、図3のようになります。
図(3) 東京、八王子バイパス周辺の行動ベクトル
周辺は一様に西から東へ向かっていることがわかります。このソフトウェアでは行動ベクトルは矢印ではなく、小さい●が起点、そうでない方が終点となる直線で表されています。
ただこの方法は、東京都とその周辺の3県でしか通用しません。
それ以外の場所で行動ベクトルを描くには、それなりの計算方法を用いなければなりません。
ここでは詳述できませんが、描画のヒントを言えば、「人々は大きな商業集積に向かって行動する」ということです。
ですから、特定地点での行動ベクトルを描くには、ここから大きな半径の地域全体の商業集積分布を抽出し、その重心となる地点を見つけ出すことが必要です。
それには、商業統計という国が発表した統計データと、それらを地図上に表現でき、計算できるソフトウェアの存在が欠かせません。
こうして計算して描いたものは、例えば図4の宇都宮周辺のようになります。宇都宮周辺の行動ベクトル(弊社ソフトウェアで描画)
宇都宮の北・東・西の地域の行動ベクトルは宇都宮中心部に向かっていますが、南の地域だけ、それとは反対方向に向かっています。
この図からわかるように、行動ベクトルは必ずしも都市の中心部に向かっているとは限らないことがわかります。
さて、図5のような物件が、南北に伸びる道路沿いに見つかりました。
南北に走る道路沿いにある物件の立地良否はいかに?(弊社ソフトウェアで描画)
ここの立地は良いと言えるでしょうか?ただし、行動ベクトルは西北から南東に向かっています。
そして、その南東に多くの人々が住んでいます。
描かれた多角形は、物件から5分で来られる範囲を自動描画させたものです。
結論から言うと、この立地はリスクが大きいのです。
なぜなら、行動ベクトルが向かってくる西北地域に人々が少ない。そして、商圏は、行動ベクトルの方向とはやや違うので、南北には広がりません。その代わり東西に広がることが推測されるのですが、南東の人々の行動ベクトルは物件方向に向いておらず、顧客になりにくいと考えられるからです。
このように、郊外ロードサイド立地の良否判定には「行動ベクトル」がたいへん役立ちます。むしろ、行動ベクトルという概念を立地に適用しないと的確な判断は到底できないと言うべきでしょう。
行動ベクトルが郊外ロードサイドの立地良否を決める 連載17-2 へ戻る
(プロフィール)
林原安徳はやしはら やすのり
売上予測コンサルタント。昭和31年さいたま市生まれ。 東京大学卒業後、日本マクドナルド(株)に入社。出店調査部にて、1,000店舗単位の成功を決める「立地と売上予測」を基礎研究し実践応用する。
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引用元:行動ベクトルが郊外ロードサイドの立地良否を決める 連載17-・・・
じぶん一人で動くばかりでなく、もらったチラシに書いてあった地図を思い出して、その通りを歩いてみたり、あるいは、同僚や先輩といっしょに、まったく初めての店に行ってみたり。
こうやって、わずかかもしれませんが、人々の多くは、自分の行動範囲を変えたりします。
しかし、どんな新しい場所であっても、それが自分のふだんの生活とかけ離れたところだったら、あまり簡単に日常行動を変えたりしませんね。ここがポイントです。
そうです。逆に言えば、日常の行動ベクトルに沿っているなら、容易にルートを変更できるのです。
今までは、近いからという理由だけでルートをとっていたが、別のルートだとコンビニの前を通ることができて便利だから、通勤ルートを変えた。そんなような経験は誰にでもありますね。
そうです。ですからこの原理を立地に当てはめるのです。
とりわけ商品やサービスに自信があるお店なら試すだけの価値があると思います。
例えば、図1のように、「人々が住んでいる地区」から、鉄道駅のほうに、行動ベクトルがあるとします。そこで、自然に形成される動線は、図2の動線Aになります。人々は「大きな通り」があるとその通りを優先して通ろうという無意識な行動が生まれるからです。
そして、この同じような道路沿いで、店舗候補として、物件Pと物件Qがあったとします。
どちらのほうが良い立地と言えるでしょうか。
一見すると、いずれの物件も、人々が自然に形成した動線Aに沿っていません。ですから、いずれの店前通行量は少ないでしょうから、いずれも良くない立地と判断するのが妥当です。
しかし、それでも、物件Qのほうは駅に近いので、こちらを良いと判断する人がいるかもしれません。
これを行動ベクトルに当てはめて考えるとどうなるでしょうか。物件Pは、簡単に人々の動線を変化させることができますね。それは、動線Aを行ったときと道のり距離がいっしょだからです。これとは異なり物件Qのほうは、折り返して戻ってくる分だけ道のり距離が長くなってしまいます。
つまり、こういった状況の時は、物件PのほうがQよりも立地が良いことになります。
たとえ店ができる前に、ほとんど通行量がないような場合でもそれは言えます。あなたの店の商品とサービスが人々を惹き付けるようなものである限り、物件Pで繁盛することは可能なのです。
立地は通行量がすべてではないと言われる所以の一つでもあります。
行動ベクトルを見極めることで、立地の良否は決まる。連載16-3 へ続く
行動ベクトルを見極めることで、立地の良否は決まる。連載16-1 へ戻る
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引用元:行動ベクトルを見極めることで、立地の良否は決まる。連載16-・・・
街が大きくなるということは、単に店数が増えるだけではなく、
それこそいろいろな種類の店ができるわけですから、市場拡大は著しく増えることを意味します。
だから、街は多くの人を呼ぶことができるわけです。
この市場拡大に関してちょっと面白いことが見つかっています。
それは、業種業態がある程度似通っているような場合、右記のように全く異なった場合よりも、市場拡大がひじょうに大きくなる傾向にあるというものです。
例えば、和食レストランと洋食レストランがあると市場拡大は2に近いのですが、
ここに中華レストランといういずれに対してもよく類似したような業態の店ができますと、
市場拡大は3ではなく、4や5に近い値になることがあるのです。
この理由はまだあまりよくわかっていませんが、類似性の高い店が増えることによって、その立地の価値(魅力度合)が格段と上がるのだと推測されます。
ですから、より広い商圏からお客様を呼び寄せ、頻度も増やすのでしょう。
資本力があるチェーン店では、類似の業態をいくつも開発し、同じ敷地に複数同時に出店させ標準以上の売上を実現させるという戦略をとっているのはこの効果を知っているからです。
郊外では、類似な店が同じ幹線道路沿いに数十~数百mときわめて近い範囲にいくつも並んでいるような状況を見かけませんか。
これは“外食ゾーン(領域)”と呼ばれますが、これも同じ理屈です。
このゾーンは、地域に対して強い吸引力を発揮するのです。
だから、このゾーン内は標準より売れます。
注意すべきは、このゾーンから離れた立地です。
ゾーンに吸引されるあおりをくらってしまい、その立地では商売は難しくなります。
不振店になりやすいのはこうした立地ですから注意してください。
表 M社の事例
1店のときの売上げが100とした場合、2店目を出店した時の合計売上を示しています。
市場拡大は、1.6~1.8と、本文の1.4よりかなり高めですが、これは、2店がやや離れているのと、
後から出た店のほうが、店舗規模(客席数)が大きいためです(例、既存店の客席数0に対して、新店は100席等)。
同業店は敵か、ライバルか? 連載15-2 へ戻る
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引用元:同業店は敵か、ライバルか? 連載15-3
こうした現象を説明するには、同業店同士で力を合わせてより多い客を呼ぶ、
そういう結果になっている、
と考えざるを得ません。
そうなると、同業店は“敵”どころか、“有力な味方”と考えなければいけませんね。
では、どうして、大きな売上減少があるのでしょう。
それは、市場拡大の比率が2ではなく、1・4だからです。
二つの同業店が同じ魅力ならば、それぞれの売上げは1・4÷2で、0・7になるからです。
つまり、3割もダウンしてしまうことになります。
しかし、問題はここからなのです。
もし、この場合でも、相手の同業店より、自店舗の魅力度合がひじょうに大きいような場合、売上減少は起きないのです。
つまり、競争力が高い場合です。
同業店が0・5対して自店が1・5と3倍あるならば、売上は0・7かける1・5で、1・05とほとんど影響を受けないどころか、若干の増加が起きます。
こういった関係は、飲食店のみならず、多くの業種業態で検証されています。
つまり、同業店の出店は、第一に市場拡大をもたらし、お客をたくさん連れてくる。
そして、第二に、互いの魅力度合によって、そのお客を取り合うようなことが起きる。
いわゆる、競争です。
こうしてみてくると、同業店は、決して「強い味方」でもないことがわかります。
やはり、商売の“ライバル”と言うべきでしょう。
切磋琢磨しあい、少しの改善でも毎日継続していく、そういった店舗が魅力度合=競争力を高めていくと考えられます。
ちなみに、こうした競争力を高めあう戦いで、その差が3倍以上離れてしまった場合、
残念ながらそのチェーンなり、店舗は撤退せざるを得ない結果になっています。
ですから、一番になることは難しいにしても、トップランナーとやや遅れるか、せいぜい競争力2倍以内の魅力度合の差に留めておかないといけません。
ところで、市場拡大は、常に1.4なのでしょうか。
実は違います。この1.4という値は同業店が同じブランドのチェーン店の場合に当てはまるものです。
いわゆる“自社競合”を起こしている場合の値です。
これがもし、同業店でなければ、つまり、まったく異なった商売の店、
例えば、ドラッグストアとファストフードのように売る商品も売り方も全くことなる店同士の場合、2以上の値をとります。
それはお客様の立場に立てば利用目的も動機も使い方も違うのですから当然といえば当然といえるでしょう。
異なる店同士は、お互いに影響しあうことなく、市場を倍増させるということです。
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引用元:同業店は敵か、ライバルか? 連載15-2
最近はもっときわどい「商圏」が出回り始めました。
それは、「ドライブタイム商圏」とか呼ばれているものです。
図3 時間圏
これは、弊社のGIS(統計てきめん)で、車で5分で来店可能な範囲を自動計算させたものです。
この図がイコール商圏ではありません(本文参照)。
これは、今まで一律に○○KMと言っていたものを、
「同じ距離でも、地域によって渋滞や信号待ちがあったり、
迂回道路になっていたりで、同じ時間では到達できない」
という理由から、
実際の道路を走ってみたときに、
同じ時間で到達できる範囲を「商圏」としよう
という考えから生まれたものです。
この背景には、GIS(地理情報システム)というITシステムの進化があります。
いままで人間には計算できなかったルート探しが自動的にできるようになりました。
自動車のナビゲーションシステムはその一つですね。
だから、
これも円商圏とおなじように、
誰がやっても、同じ形を描くことができ、
同じ人口を得ることができます。
つまり客観性があります。
では、
これなら円商圏と違って、
「商圏人口が多いと売れる」と言えるでしょうか?
これも、残念ながら、そうとは言えません。
これは
「ドライブタイムの時間が同じ」ことイコール「商圏」であることは、
決して証明されていないからです。
ですから、
「ドライブタイム商圏」のように「商圏」と入れて書くことはいけないのです。正しい商圏の描き方
では、どうしたら正しく商圏を描くことができるのでしょうか?
これには、2通りの方法があります。
そのうち、誰がやっても同じような結果が描ける方を説明しましょう。
これは、オブジェクテリア(対象商圏)と呼びます。
これは、実際に来店されているお客様を調査して、その商圏を決定するというものです。
図2
お客様調査をする場合に使う地図
国が決めたメッシュ図を市販の地図に重ねておくと、調査しやすく集計しやすいです。
手順を簡単に説明しますと、
①まず、お客様が来店しているであろう範囲をカバーできる地図を用意します。
②次にこの地図を、町丁目などの境目ごとに、区画にして太いペンで囲んでおきます。
③この地図をお客様に見せ、
「この地図のどの区画からいらっしゃいましたか?」と質問し、
予め決めておいた区画番号を答えてもらうのです。
このときの質問は「どの区画にお住まいですか」とか、
ビジネス街なら「どの区画にお勤めですか」というようにしても構いません。
こうして、できれば1000人のお客様にお聞きします。
もう一つの神話、「商圏人口が多いと売れる」。 連載14-3 へ続く
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引用元:もう一つの神話、「商圏人口が多いと売れる」。 連載14-2 ・・・
もちろん、車の交通量なら、
ある程度正確にできるかもしれません。
でも、問題は、人間の交通量のほうです。
これがなかなか、同じ条件で計測できることは少ない。
異なる条件で計測した「交通量」どうしを比較して、意味があると思いますか?
一方は店前を往復する人が8時間で5000人。
もう一方は、店前を往復するだけではなく横断歩道を渡ってくる人も数えた4時間で3000人。
こういう数字を単純に比較しても意味がないですね。
交通量は、多いに越したことはありませんが、それは同じ地域、街だから言えること。合点していただけましたか?
筆者注
「交通量」は「自動車」や「鉄道」の交通量を表すことが多く、人間が対象の場合は、それと区別して「通行量」と呼ぶことがありますが、ここでは混乱を避けるため敢えて、一般的な「交通量」と表記しております。
図の説明
[異なる街での通行量.jpg]
もともと調布のA店は繁盛店で、1000万円以上売っていました。直前の交通量は4400人。それに対して新しく物件が同一の鉄道路線に出ました。調布から3.8km離れた「仙川」の商店街です。交通量を測ってみると12000人あり、A店の3倍近くあるから大丈夫と判断しました(B店)。果たして、出店後、その売上は500万にも満たず不振店になってしまいました。これは実話です。
交通量神話に踊らされるな。連載13-2 へ戻る
(プロフィール)
林原安徳はやしはら やすのり
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引用元:交通量神話に踊らされるな。連載13-3
あなたが今まで出してきた地域が、
けっこう所得の高い層が住んでいるような街であるなら、
そうした地域でなければうまくいかないかもしれません。
ある店では交通量100人に1人、入店してくれたとしても、
同じことが新しい街で言えるとは限りません。
いいえ、確実に違うはずです。
今度は200人に1人、あるいは300人に1人しか
お客さんになってくれない。
そういうことが起こります。
異なった地域間では、1人の交通量にかかるウェイトが異なってくる。
これがより真実に近いことです。
もう一つ、交通量があてにならない理由があります。
それは、地点ごとに、交通量の測り方がまったく異なってくるということです。
単に、ほんとうに
「お店の直前だけ計測する」
と決めたとしても、
その「お店の直前」というのがどうなのということになります。
[交通量の測定.jpg]
交通量の測定方法は、大きく分けて2つ、①直前型 と ②領域型 があります。
①直前型は、AとBの方向を測定するが、②領域型は、駅から出てくる人々=イからトまでの7方向を測定しその合計を求めます。たとえば、日野市にあるT駅では、①直前型では平日10:00~18:00で、3400人ですが、②領域型では、26200人とその8倍以上になります。
交通量は、計測方法によって大きく数値が異なることがわかります。
図にもあるように、実際、交通量というのは、単に直前を往復する人ばかりではありません。
横断歩道や路地がすぐ近くあるような場合、その人達をどうするか、数えるのか数えないのか、これによって交通量はかなり変わってきます。
それに、直前なんか、ほとんど人は歩いていない。
でも、店は繁盛している。
どうしてかなあと思ったら
駅からその店がよーく見えて、
駅口から出てきた人も売上に貢献している
ことは明らかというような場合もあります。
ですから、こういう場合、本来なら駅に出入りする人も数えなければいけないと思ってしまいます。
さらに、計測する相手はどうしましょう。
子供を含めますか?
赤ちゃんも含めますか?
ベビーカーに乗った子供はどうしますか?
タクシーやバスから降りてきた人は数える、
それとも数えない?
計測時間はどうしましょう。
1日24時間数えますか?
それとも12時間?8時間?1時間でも良いですか?
雨が降ってきたら中止ですか?
風が強かったらどうです?
暑い日でも良いですか?
このように、そもそも
交通量なんて計測自体が、ほとんど正確でない。
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引用元:交通量神話に踊らされるな。連載13-2








チェーン企業X社の出店配置-442x500.jpg)


宇都宮周辺の行動ベクトル(弊社ソフトウェアで描画)

首都圏の行動ベクトル-500x376.jpg)










