先日、「PC系ー今年やりたい事」という記事を書きました。
その参考書籍に
を紹介しました。
ですが、昨日、記憶を呼び戻してみると「gcc」には一時期、随分お世話になっていたことを思い出しました。
最初は約30年前でした。使ったコンピュータは当時隠れた人気機種だったSHARP製 「X68000」(linkはWikipedia)でした。
個人的にも所有していた(実は今でも廃棄はしていません)社会人になった最初の高額な買い物でした。
モニタ・ディスプレイと本体とプリンタで確か50万円くらいしていました。
Macintosh Plus(linkはWikipedia)も購入検討機種には挙げていたのですが、確か60万円位でした。「ソフトウェアが無ければタダの箱」になりかねないと言われていたPCの世界ですが、将来的な対応ソフトウェアの充実に期待して「X68000」の購入を決めました。(既にその頃、Macには「ユーザーインターフェースガイドライン」などが整備されていて、高価ながらもソフトウェアも充実し始めていました。)
X68000とMacの共通点はCPUにモトローラ 68000を採用していた事です。x86系のCPUが主流になる中、設計的には既に32bitへの拡張を想定していた68000MPUを採用したPCへの期待は当時かなり着目されていました。
残念ながら(個人的な感想ですが)Macの様な「設計思想」の整備ができていなかったX68000の実用的なソフトウェアの商品はあまり発売されませんでした。
ですが、一部のパワーユーザーのお陰で、提供されていたのがUnixからの移植で提供され始めたソフトウェア群でした。
その代表格が「gcc」でした。現在は「レトロPC」の扱いではありますが、この「gcc」もダウンロード可能な様です。
(「GCC(真里子版)」に見つかりました。)
とても個人的な見解にはなるのですが、日本の中ではソフトウェアに関して言えば、MicrosoftやApple、Googleの様な「iTの巨人」となった様な企業は生まれていません。これは極論ではありますが、日本国内では「ソフトウェアの軽視」が有ったのではないかと思っています。なのでgccの様な重要なソフトウェアを提供する大手は未だにありません。これがずっと続いている大きな問題ではないかと思っています。
今後暫く「gcc」を調査、活用するつもりではいますが、ふと昔の日本の名機(X68000)というPCと開発環境としての「gcc」について触れておきたく記事にしました。
#追記(2021/01/07)
X68000版のGCCは記事に書いた「GCC(真里子版)」しか使ったことは有りませんでしたし、他にもあるとは知らなかったのですが、ネット検索したところ「X680x0 (Human68k & SX WINDOW) 対応 Gnu C Compiler modified by Charlie」という版もありましたので、追記します。