変貌するW杯 | A Cheap Log.

A Cheap Log.

Kei

今日は休み。天気も良くてなんかのんびりした面持で寛いでいる。


今年は久々に梅雨らしくまとまった雨がよく降る。地球環境の自浄作用やろか?


いつの間にかワールドカップが始まった。


日本の初戦は家内と見ていたが、課題の攻撃はまだ「型」ができてへん。取敢えずセンタリング上げたら何とかなる、といった中学生レベルの攻めで点が入って運よく勝てた、という感じやった。


今大会、TVの放送が良くも悪くもかなり変わってきた。


試合中継のカメラワークやハイスピードカメラの多様化等、まるでオリンピックみたいで少々興醒めする。やりすぎの感が否めない。


映像が鮮明になって、昔見とった頃「どうやって抜いたんやろ」という細かいプレーもほんまによくわかる。

現役のサッカー選手には非常に参考になるやろが、超スロー再生の選手の「飛び散る汗」まで捉える必要性はどうなんか?殊更「感動」を押し付ける演出は、オリンピックはともかくW杯には不要や。


放映権問題でTVで見られる試合も少なくなったが、日本では関連の番組が増えた。初戦に勝ったからやけど、僕らがやってた頃はNHK以外は殆どメディアに相手にされてなかったから、ええ事には違いない…


82年大会が、一番最初にちゃんと見た大会やった。西ドイツVSフランス戦なんかはかじりついて見とった。「西ドイツで一番足が速い」と言われとったルンメニゲが、劣勢の延長に出てきて絶妙のアウトサイドで点取って流れを変えた。これがなかったら、西ドイツは多分準優勝でけへんかった。国の危機に直面しとったポーランドの進撃、期待外れのブラジル、そして天才ロッシの爆発でこの大会はイタリアにW杯を齎した。


後年、最低の試合と酷評されとった西ドイツVSオーストリア戦は、物凄く残念に思いながら見とった。

監督の家でみんなで見とったが、監督が「いずれアフリカ大陸がW杯で大活躍する時代が来る」と怒りながら僕らに話された。監督の言った通り、その後のサッカー界の勢力図は変わっていった…


マラドーナの逆襲が、今大会目立つ。一時期よりもマラドーナ評価は高くなった。今の時代のサッカーでは多分マラドーナは生まれない。旧時代のサッカーに対するオマージュが、マラドーナを連れ戻してきたような気がする。サッカー本来の要素が、マラドーナのプレーには溢れとった。


90年大会が節目やった。W杯は国の威信をかけたナショナリズムの大会やったが、世界の強豪リーグで海外の選手の活躍が増えるにつれ、各国の本来のサッカーは影を潜めていった。


西ドイツサッカーは好きではなかったが、強いサッカーではあった。そやけど今大会を見る限りはそういった「強さ」は感じられない。


オランダのFWの速さは別格や。W杯ではフリットの頃のチームが一番強かったのに全く駄目やったけど、今大会はクライフの頃のような台風の目になるような気がする。


日本は中盤が課題になってくる。TVではFWが云々言うとるけど、中盤の底上げが弱いから苦し紛れのロビングになってしまう。ウィングやった僕は、試合の時ああいうパスがほんまに嫌やった。センタリング上げよと思っても中に誰もおらへん。ハーフの押し上げが弱いとどうにもならん。大久保が引いてしまうのも原因はそれやった。


ブラジルなんか見とっても今さらながら基本がちゃんと出来とるな~と感心する。かつてオフトさんが教えとった頃、何の変哲もない面白くない練習の先に、物凄い収穫があったと柱谷さんが言うとったが、ほんまにそうやと思う。決勝リーグになったら、その差が命取りになってくる。


今夜のオランダ戦は、粛々と頑張ってほしい。かつて釜本さんに指導され将来有望やったのに足をぶっ壊して終わった摂津の怪物FWの後輩が、日本のFWの要になったんはほんまに嬉しい。個人的には得点王を期待しとります。頑張れ!