日本 久々の決勝トーナメント進出 | A Cheap Log.

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Kei

小鳥がさえずる穏やかな早朝、日本が予想通りデンマークに勝った。


久々の貫徹で試合を見ていた。淡々と試合が始まり、立ち上がりの10分頃に異変が起きた。


攻める「型」を見いだせんかった日本が、選手個々の「本能」で攻め始めた…


ここ最近の日本代表に欠けていた「自分で考えて攻める」事が、漸く形になった。ジーコさんが望んどった形が漸く今になって出来上がったんは皮肉なもんやと思った。


その僅か数分後、1点目が入った。やっぱりすごい子や、と改めて思った。

浮いたボールやなくてプレースキックであの局面であんなん蹴れるとは恐れ入りました…


試合開始前からメディアは何やかんやと騒ぎ立て持て囃しとったが、僕はデンマークが圧倒的不利やと思っとったから全く心配しとらんかった。



高校2年の時、久々にインターハイに出れるかもしれん大一番で、うちのチームはちょうどデンマークとおんなじ立場に立たされとった。


新人戦準優勝でご無沙汰やった大阪代表に返り咲いて久々に全国に行くんやと、本人らもOBもその気になっとった。


第二シードやったうちのチームは決勝リーグからインハイ予選の試合に臨んだが、初戦の強豪にカウンター二発で負けた。9割方こっちが押しとって、シュートも20本以上やったが点が不思議なくらい入らんかった。防戦一方やった相手は、この試合に戻ってきたトップが起死回生の活躍で結局スコアは2-0やった。


次の試合は何なく勝って最後の試合、うちはとにかく勝たなあかん立場に立たされとった。同じグループのもう1高が、その強豪校に引き分けたからや。最初から勝ちにいかんと引分けを狙っとった。


うちに対しても向こうは最初から引分け狙いの作戦で、90分間ハーフラインを超えてこんと、ゴール前を固めてひたすら防戦一方やった。


たいしたチームちゃうからそのうち1点くらい取れると思っとったが、流石にゴール前にうじゃうじゃ固められとったら、そない簡単に点は入らない。

徐々にフラストレーションが溜まってきた。選手も応援に駆け付けてくれはったOBも爆発しそうになって後半はヤジ怒号の嵐になった。グランドは異様な雰囲気やったが、向こうの選手はそんでもペナルティから誰一人出てこんかった。


結局、0-0の引分けでインハイ代表はそのチームと強豪校になった。うちのグループから代表2高出揃ったが、そのチームは初戦であっさり負けおった。

「お前ら一生後悔するからな」怒り狂った監督の言葉は、20年以上経っても耳に残って消えへん…


「絶対に勝たなあかん」時、プレッシャーをしょってるチームは本来のプレーがまず出来へん。

このプレッシャーはなった者にしか絶対に分らん。プレーが固くなる、パスが繋がらんようになる、最後は仲間を信用できんようになって孤立していく…


高校サッカーレベルとW杯を比較すんのは飛躍しすぎやけど、選手の心理は舞台が違ってもおんなじ事や。


日本はこの3戦でどんどんチームが成長した。中盤から前線が試合毎によくなった。前を向いてプレーし始めた。今日の試合なんかはほんまに「勝ち方」を知ってるチームの戦い方やった。凄い進歩やと思う。


試合前の円陣もそうや。前大会で足らんかった事を、「これじゃ駄目や」とこのチームはちゃんとやっとる。

個々の能力がなんぼ高うても、チームで団結出来んかったら何にもならん。みんながそういった当たり前の事をちゃんとやってきたから、「結果」がついてきたんや…


それにしてもサッカーの神様はやっぱりほんまにおる。苦しんで苦しんでやっと微笑んでくれる…


日本も漸くここまで来れたんや、とほんまに嬉しく思う。


僕らの時代、W杯は別次元やった。雲の上やった。そやけど今の選手は立派に世界に立ち向かっとる。


どこまで行けるんか分らんが、大昔にボール蹴りしとった端くれとして粛々と応援しとります。