昨日とうってかわって、今日は晴天。
気合いを入れて店に向かうと、すでにテキ屋さん達も昨日の分を取り返そうと、
早朝から準備に大忙しだ。
私も大急ぎで店の前についてびっくり!
私のスペースが狭くなっている、、
昨日より、隣の金魚屋がこちらに寄っているからだ。
見ると、40センチは私のスペースにはみ出している。
、、、まったく油断も隙もありゃしない。
「ちょっと!勝手に動かしちゃだめだよ!」
「え、、、だって、ほんの10㎝ぐらいだよ。」
「ちがうでしょ!ほらーー、50㎝はずれてるじゃない」
「いやね、だからね、あっちの二つとなりのクレープ屋がずれてくれって言うからみんなズレたんだよ。ほら、となりのヤキソバ屋もずれたからさーーオレもずれたわけ、、、」
「・・・・・・・」
「みんな協力しているんだから、これくらい勘弁してよ」
と、言われても納得いかない。だって、見れば、幅寄せされたのは結局自分の所だけ。
テキ屋のテントに囲まれて、なんだか肩身の狭い感じに我慢できない。
クレープ屋が言ったんなら、クレープ屋に話をしようとクレープ屋のところへ行って若い人に、
「今朝、この店動かしたの?」
「へ??、いえ動かしてませんよ、、」
「だって、金魚屋さんが言ってたよ、」
「いや、ここは昨日のまま動かしていません!」
そこへ、クレープやの主人が慌てて現れて、やはり動かしていないと言う。
、、、、ということは、まさか金魚屋の一人芝居か??
念のため、その隣のヤキソバ屋の兄ちゃんにも聞いてみると、
「え!動かしていませんよ!どうかしましたか?」
と、まったく身に覚えがない感じ。。。。。
やっぱり犯人は金魚屋に決定だ。
さっそく、金魚屋の座っている椅子のとなりに腰掛けて、冷静に話をした。
「ねえ、いまクレープ屋さんと話をしたら、動かしてないってよ!ヤキソバ屋さんも、動かしてないっ
てよ!!
、、、ってことはさあっ動かしたのは金魚屋さんだけじゃん!」
「・・・・・・・いやだからね~それは昨日の話で、、、」
「昨日のことはどうでもいいよ!今朝動かしたのは金魚屋さんだけでしょ!!」
「・・・・まあね、、」
私は、大人がふてくされて口をとんがらせたのを初めてみた(笑)
しかし、まだ熊のような金魚屋もすごい顔で粘ってくる、
「じゃあさーもう船(水槽)に水もいれちゃって動かせないからねっっ!!社長のテントの脚をこうやって船の前のほうに置けばさっっ、ちゃんとテントも張れるじゃない!これでなんとかしてよ!!」
みると、なるほど、金魚の水槽の前にテントの脚をおけば、テントを張れない事もない。
しかし、それでは客が金魚の水槽のすぐ横で整体をうけることになる。
ここはガンと断ろうと思ったところに、我が家の妻が店の奥から登場である。
妻は、おもむろに登場するや否や、事の次第を私から聞くと、開口一番、
「ウチは金魚屋じゃないんだから!!!だめだよっっそんなの!」
と、みもふたもない事を言ってのける。
これには、金魚屋さんもガックリ。。。
流石、我が家の番長は言う事が違う。
結局、若い衆を集めた金魚屋さんは、
「だからやめろって言っただろ~」
とたしなめられながら、
「だから10センチだって、、」(まだ言ってやがる、、)とぶつぶつ言いつつ、
4、5メートルはあろうかという船を持ち上げてなんとか動かしてくれたのでした。
まあ、その後、客足もかなりあって、金魚もジャンジャン売れているみたいで、最後はめでたしめでたしだったのですが、、、、
朝からかなりのバトルでした。
来年も気を抜かないでやるしかないようです。。。