子どももわかる「小牧野遺跡の保護に関する条例」その2 | こまきの自然学校

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縄文時代のストーンサークルで知られる「小牧野遺跡」をテーマに、文化財と自然との一体的な保護を目指した活動などを紹介するブログです。

青森市小牧野遺跡の保護に関する条例 は、

前文、第一条から第七条、附則、別図という項目になっています。


今回は、「前文」(ゼンブンと読む)について解説します。


「前文」は、条項(第○条と書かれた文章)の前に置かれる文章で、

条例を作る理由や目的などを強調して書かれた文章です。


前回のブログでは、条例は、都道府県や市町村などで定める法律のようなもの。

と説明しましたが、数多くの条例の中でも「前文」が書かれたものと、無いものとがあります。


では、小牧野遺跡の保護に関する条例の「前文」を見てみましょう。

下の青文字です。


 縄文時代の遺跡である小牧野遺跡は、歴史的にも学術的にも貴重な文化遺産である。


この遺跡は、悠久の時を越え、古の時代の精神生活や社会構造を現代の私たちに示してくれている。堤川から採取された多量の大型石の運搬と設置、土地の造成など、往時の土木工事の実態を示す遺構は、私たちの好奇と探究の心をかき立ててやまない。


とりわけ、小牧野遺跡を小牧野遺跡たらしめるのは、その個性的な環状列石にある。それは、石を縦横交互に組み合わせた立体的かつ独特な外観を有し、縄文時代の土木技術上、極めて完成度が高い記念碑的構造物であり、日常の衣食住とは別に膨大な日数と労力をかけて作られ、祭祀の場として利用されていたと考えられる。


また、小牧野遺跡の価値を高めているのは、環状列石だけではない。住居跡、貯蔵穴、墓など、先人がこの土地に刻んだ活動の記録が数多く遺されている。縄文時代の人々の生活も、現代と同様に、周辺に棲む動物や美しき森林、烈々たる川の流れなどがもたらす豊かな恵みによって支えられ、育まれていたのである。


小牧野遺跡は、青く輝く陸奥湾や堤川、緑溢れる八甲田の山並みを眺望できる本市郊外の高台に位置している。豊かな自然に囲まれた、森閑たるこの遺跡は、ここがかけがえのない地であることを物語っている。


私たち市民一人ひとりが、小牧野遺跡を郷土の誇りとして深く認識し、遺跡のみならず周辺区域が、その価値を損なうことなく将来世代へと確実に引き継がれていくことを願い、この条例を制定するものである。


どうでしょう。難しいですよね。


この条例の「前文」は、6段落で構成されているので、以下、段落ごとに解説します。


  1段落目 小牧野遺跡の時代や、貴重なのか、どうかといったことを書いています。

2段落目 縄文時代の小牧野遺跡と現代の人々との関わりについて書いています。

3段落目 小牧野遺跡のシンボルである環状列石(ストーンサークル)のすごさを書いています。

4段落目 環状列石以外のことや、現在も美しい遺跡周辺の自然環境のことを書いています。

5段落目 小牧野遺跡から見える陸奥湾や八甲田山などの景色のことを書いています。

6段落目 以上のような遺跡や自然環境、景色を残すため、この条例を作る理由を書いています。



一言でまとめると、

「歴史的に重要な小牧野遺跡や遺跡周辺の豊かな自然、美しい風景を、

将来にわたり残すため、この条例を作ります!」

という決意表明みたいなものです。


なんとなく、わかりましたでしょうか?


(つづく)