昔、インテグレーション事業を行っていた部門が業績を伸ばしたいというので、これからはコンサルティングの領域を拡大すると決めた。ITの素養だけでなく、当該ビジネスの業務経験が必要だしそんなに簡単にチェンジできるとは思えなかった。
案の定、最終的に頓挫したのだが、そういう決断をする経営層がどのくらいの本気度で言っているかの見極めは自分自身にとって重要となる。たいていの場合、苦し紛れにそんなことを言っていることもあるし、本当にそういうチェンジをしてゆくなら、現状のビジネスモデル、収益のあげ方、能力・スキル開発に多大な労力を払う覚悟がいる。
もしかすると、現状のインテグレーションの仕事に少し毛を生やせばなんとかなると簡単に考えているのかもしれない。人というものは、経験したことがないことは想像もつかないものである。
では出来る人を雇えばいいか。経営層とすると、自分のやったこともないことで経験豊富な人間を外部から雇ってくる場合、完全に自分のコントロール下におけないと寝首をかかれるので、自分の考えるコンサルティングの範疇から逸脱することを絶対に許容しない。だから重要なところでうまくゆかなくなり、雇われた人も辞めることになる。
こういうかんじで、大抵の場合失敗することになるのだが、重要なのはそういう組織にいる自分である。あっという間に失敗に終わるのではなく、長い時間経過したはてに予想通り失敗して事業部解散になりました ということに付き合っているとそれだけ自分は歳をとることになる。
結果が見えていることに付き合ってみすみす自分のキャリア作りに必要な時間を浪費してしまうのはもったいない。自分の会社組織の上にいる連中の特性を見極め、自分のキャリアのための貴重な時間を失ってしまわないようにすることが肝心である。


