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石田マネジメント事務所

技術やものづくりに関する最近の話題と気づき、ちょっとした備忘録を書いています。

昔、メーカーで工場勤務をしていたことがあり、立場的にコストとか製造損益に関する仕事をしていることがあった。本社の立場では長年やってきたことを、製造組織からみるとこうなっていたのか、ということを理解できた。

 

その際に、共通費として巻き上げられるというと言い方はよくないが、会社全体で使う機能について、一定の負担費用として徴収されるものがあるということを知った。この共通費は、例えば情報システムがあるが、これ以外にもなんだかんだとある。

 

この負担比率は工場の生産高とか製造損益に応じて算出されているようであったが、そのメカニズムはよくわからず結構とられていて不満のタネとなっていた。これに加え広い敷地内に、いろいろな事業体が間借りするような構造になっていたので、それぞれの事業組織は大家に家賃を払わないといけないので、さらに徴収される。

 

こんなところにいたら利益が出ない と文句を言って出て行った事業組織もあった。

 

さて、この「人の収益の上前をはねる構図」は、国レベルでも顕著である。国だと文句を言って出てゆくこともできないが、税金で徴収したり、車検などで金を徴収して、その金はどこの誰がどのように利用しているのだろうかよくわからない。

 

毎年、確定申告のこの時期になるとこういうことを思ってしまう。

三菱重工が正式にMRJ開発中止をすることになったという。いろいろな人が論評していますが残念な結果になりました。こうなった要因には、

 

・型式認証機関である、国土交通省に米国FAAの認証手続きの

 知見、経験がなかった

・三菱重工も当初は自前主義にこだわりが強かった

・部品メーカの大半は海外メーカで、日本側のいいなりになる

 ような手合いではなかった

 

ということですが、もっと踏み込んでいうなら次のようなかんじでしょう。

 

・日本は第二次大戦敗戦国であるため、航空機はじめ重要技術

 の根幹を米国に牛耳られ、開発はおろか制度や仕組み策定の

 場からも排除されてきた

・米国は自国産業保護のため、認証においてもボーイング等身

 内には甘く、海外には厳しかった

・そのボーイングにも対しても787の失敗に懲りたせいか、

 これ以降の認証取得のハードルは(米国企業といえど)かな

 り高くなった

・民間航空機の開発、製造、運用における根本的な思想・考え方

 の違い

 

航空機開発は技術力さえあればできる と考えてきた日本のメーカ、省庁は、民間旅客機の世界の支配者は米国であり、個別の技術だけが問題ではない ということが長年理解できなかった。

 

原子力も同じだと思いますが、安全に関わるものというのは、設計・製造・材料や部品等の”正しさ”を証明しなくてはならない。しかしその証明法は決まったものがあるわけではありません。

 

故に、”正しさ”を証明するには大変なコスト、時間、労力がかかるし、許認可を与える側の恣意性というものを排除することは難しい。アビオニクスのソフトウェア規格であるDO-187Cを知っている人であれば、普通の会社はこんなことをやれと言われたら事業的にもたないと感じるはず。

 

中国も米国の型式認証は取得してませんが、中国内市場は大きいので、自国内でもペイできるが、日本は違います。今後な戦闘機等防衛に特化するか、これまでのようにボーイング、エアバスの下請けでゆくかということでしょうか。

これはディープラーニングを使って、人間の会話とほぼ同じように会話できるように作られたチャットコミュニケーション技術です。中で使われている技術は、ネコや人の顔を識別する深層学習のモデルでこれを自然言語に応用したものです。

 

中で使われているパラメータは億単位あり、膨大な人の会話データ(コーパスといいます)を時間をかけて教師無しで学習させています。ChatGPTの前身はGPT-3と呼ばれるものでしたが、生成される会話に不道徳、倫理に欠けるものが含まれるというので、どういうものがOKで、NGなのかを強化学習させ、スマホなどでも利用できるようになってきた。

 

これが窓口Q&A対応他いろいろなものに応用されると思いますが、与える知識情報によっては以下のようなことも可能と思います。

 

●役所や省庁の人員削減

 法令や規則ベースに前例に従って処理する業務を人間に

 やらせる必要はなくなる。役所の人は前例や規則の不備

 や問題解決という創発的な仕事だけ行えばいいので、

 現行の職員の70%くらいはリストラ可能でしょう。

 

●大学教員・教授職の削減、置換

 何年も同じコンテンツで漫然と授業をしているだけの

 努力しない教員はChatGPTで簡単に置換できる。人間

 の教員は、最新の研究動向などに取り組む等努力する

 人だけに厳選できる。

 

●ビジネス詐欺

 最近のサイバー攻撃手口で目立ってきたのがビジネス

 詐欺をメールで行うというものです。A社とB社の仕事

 のやり取りを盗聴、窃取しあるタイミングで偽口座に

 金を振り込ませたり、偽サイトに誘導してマルウェア

 感染させるものです。ハッカーはこれにChatGPTを応用

 するかもしれない。もちろん、その裏をかくこともでき

 そうです。

 

ChatGPTはこの数年で急激にその性能、能力が伸びてきています。どのような応用にせよ、我々の社会生活を劇的に変えてゆくことになりそうです。