石田マネジメント事務所 -174ページ目

石田マネジメント事務所

技術やものづくりに関する最近の話題と気づき、ちょっとした備忘録を書いています。

日曜日から微熱が出始め、火曜には8度代、水曜には9度、木金と8度代と一向に下がる気配がない。本日もう一回医者にゆくと、詳しく検査され結果なんとか球菌が大繁殖しているとのことだった。今日明日と抗生物質の点滴を行うことになった。

山本七平氏の著作である「空気の研究」。山本氏は日本人の作る社会では、空気がものごとを支配する という。そしてこれは、いつか消えてなくなるというようなしろものではなく、日本人が存在する限りなくなることはないかもしれないだろうとのこと。





現在、豊洲の移転、環境汚染問題について百条委員会が昔の市場長、当時の都知事、都議会の関係者を証人喚問しているが、





 「豊洲への移転は既定路線であった」


 「土壌汚染に関する東京ガスの瑕疵担保は法令の範囲で実施されていた」


 「この件は都の◯◯局と◯◯室の所轄事項だった」





というような見解が述べられている。簡単に要約すると、





 なんとなく、そういう雰囲気でものごとが進行していて、その流れにもの申すことができる状況ではなかった





ということだろう。これはきっと言い逃れではなく、その場の雰囲気、空気を正しく状況を述べていると思う。なんとなく決まった決定を翻すためには、大変な労力がかかる。場合によっては、自らの政治的地位、立場が消失し、ひどい場合は生命も脅かされる。我々の社会とはそういう社会なのだ と今回のことを見ていてつくづく思う。



旧日本軍を題材にした「失敗の研究」にも似たようなことが書かれているが、70年前も今も変わらないのが、この空気の問題だ。





変更コストがあまりにも高くつくため、誰もものが言えなくなってしまうのである。東芝の不正問題などはじめ日本社会のすみずみを覆っているこの、本当のことが言えなくなる風土はこの先もずっと生き続けるのだろうか。

イノベーション、イノベーションというが日本のイノベーションは目に見えるもの、大受けしそうなもの、巨大なものにしか価値観がない。たとえば、グーグル。





グーグルはWebの検索エンジンで巨大企業になったが、その利益の源泉は「検索エンジン」というアルゴリズムと、それを利用した広告収入というのがそもそもの発想であった。





その後携帯端末向けのアンドロイドによるソフトウェアプラットフォームをリリースし、現在はAIに注力している。DeepMind社が Deep Q-learning を出すと、その価値をすぐに見抜いて500億(最終的には700億と言われる)をポンと出して買収した。





このようなものの値打ちを見る眼力というか、価値観は残念ながら日本の産業界、社会にはない。日本で、こうした優れたアルゴリズムが出されたとしても、誰が数百億もの金をポンと出すだろうか。





ロボットにしても、表面的な”動き”にばかり目がいってしまい、ロボットをコントロールさせたりする目に見えないロジック、アルゴリズムには1億円すら出さないのではないだろうか。





自動車の自動運転も最重要なのはアルゴリズムであり、その威力を発揮させるためのセンサー、SoC、半導体技術という順番になるべきと感じる。先頃もとあるメーカの説明を聞いたが、アルゴリズムはほぼ全て海外もので、半導体とくにアナログ系も海外ものだという。こんなことで、本当にイノベーションなのかと思う。





ちょっと前に携帯メーカが「結局はほとんど外からの買い物。それを単に寄せ集め、高いライセンス費を払って組み立てているだけで全く儲からない」とぼやいていたのを思い出す。この二の舞にならないことを祈りたい。