日本では機能安全は本当はあまりなじみはありませんでした。 これは日本の産業界には安全の概念がないからではありません。実際の品質、信頼性、安全性の実力は我が国はトップレベルの 実力があるといって差し支えないでしょう。
しかし問題なのが、文化の違い、思想の相違というものがあり機能安全規格の認証取得を行っている企業は皆そのギャップに戸惑ってきました。どういうことかというと、まず第一にリスクに対する考え方が根本的に違う点です。
欧米『リスクをゼロにはできないので、許容できる程度に低減させること
が重要』
日本『リスクはゼロにはならない、リスクを許容すると公言できないので
、品質を上げて限りなくゼロに近づけることが重要』
日本の製造業はQC活動や、TQMなどに力を入れていますが、おおむねこのような背景動機があると推測されます。これが故に原子力や鉄道などの分野を除き ”安全性” 特に機能安全の概念が 希薄だったわけです。次に挙げられるのが、「以心伝心」「建前と本音」「性善説」などの日本人固有の民族性でしょう。
欧米は古くから多くの異民族が異なる言葉と慣習でせめぎあってきた社会であり、性悪説に立脚しながら明確かつ詳細に決めた上で厳格に監督しなければうまくゆくはずがないという考えに立っている ため、
ロジカルなアカウンタビリティ
が強く要求されるわけです。近年ある自動車会社がアメリカで訴訟を受けましたが、この件からの学びはこのアカウンタビリティにあったと思われます。

