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石田マネジメント事務所

技術やものづくりに関する最近の話題と気づき、ちょっとした備忘録を書いています。

昔、コンピュータと行ったらIBMでした。大型のメインフレームと呼ばれる汎用コンピュータでは向かうところ敵なしでした。IBMはその後、IBM-PCと言うパソコンを作ります。

 

もちろん当時はメインフレームを脅かすなどとは到底考えられない、非力で小さな代物でした。このIBM-PCのためのOSを開発していたのが、ビルゲイツ率いるマイクロソフト。また、このパソコン用のCPUはインテルに作らせることにしました。

 

その後しばらくすると、マイクロソフトのWindowsによって、IBMのコンピュータ事業は凋落してゆきます。

 

時代は移って、モバイル、ユビキタスの時代はと言うと、日本のメーカがNTTドコモを筆頭に世界の技術の先陣を切るようになります。しかしこれも程なくして、クアルコムとかグーグルなどに席巻されるようになる。

 

インターネットでの音楽配信を巡っては、ソニーなども乗り出しましたが、アップルのiPod、iPhoneに駆逐されることになる。

 

さて、今日はと言うと世界中でAIとこれを用いた自動運転と言われています。自動車メーカの王者はドイツのフォルクスワーゲン、日本のトヨタなどに加え、グーグルなども乗り出しています。

 

今後自動車はエンジンと言う内燃機関ではなく、EVになってゆくので、モーターとバッテリーが基幹部品になる、そうすると次の時代の支配者は、トヨタやフォルクスワーゲンではなく、日本電産とかGSユアサ、パナソニックはたまた中国のバッテリーメーカと、グーグルやプリファードネットワークスと行ったAIのアルゴリズム、産業応用に長けたIT企業とかになるのかもしれません。

先日、近くで行われた先端技術センター主催のセミナーに参加しました。コニカミノルタが取り組んでいる品質経営の紹介セミナーです。この会社は、コニカ(小西六)とミノルタカメラが合併してできた会社で、現在の売り上げは9000億を超えそろそろ1兆円に迫ろうかという大企業です。

 

実はここに限らず大手製造業はどこも皆、品質問題に悩んでいます。トラブルが減らない、同じようなミス、品質問題が繰り返されその度に手を売っては見るものの思ったようにはならない。今回のセミナーでもそうした背景には、システムが大きくなりかつ複雑化してきたことが挙げられていました。

 

興味深かったのが「変更」と「変化」の話。変更は作り手がどこを変えたのかを知っているが、変化は意図しない変更、知らないうちに知らないところで起きているサイレントチェンジであり、これをどうするのかは結構難しい。

 

多くの製造業では工場の多くが東南アジアなどの海外にあり、従業員も当然現地の方々です。コニカミノルタも生産の7割は海外にあり、足並みを揃えてゆくのも一苦労。世界規模で通用する考え方、データドリブンの対策でないと説得力もない。

 

こうしたものづくりの品質向上への取り組みは長期間にわたる地道な努力が不可欠で、かなり成果が出てきたとのこと。不祥事を起こして没落する会社、地面を這いつくばってでも努力する会社。日本の製造業は大きな岐路にあると感じます。

古本屋で見つけ、一気に読んでしまいました。紀元前に興きた古代王国は、共和制に移行しカエサルが暗殺された後、カエサルが後継にと見込んだオクタビアヌスが帝政を敷くと、名前もアウグストゥスと改め初代皇帝となります。アウグストゥスは優れた人物でしたが、その後ネロなどの暴君などが続きこの後ネルファ、トラヤヌスと続く五賢帝の時代に入リます。ギボンが著したこの本は五賢帝以降から始まります。

 

一千年以上の長きに渡り、優れた皇帝が出現した時代はわずかで、多くの皇帝は暗愚だったり、傀儡として祭り上げられその後暗殺されたりなどで、わずか3ケ月しか帝位につくことができなかった人物もいました。

 

まともだったという皇帝を独断と偏見で、初代アウグストゥスと五賢帝、ディオクレティアヌス、コンスタンティヌス、ユリアヌス、テオドシウス、ユスティニアウスとすると11名。時代を遡り、王政、共和制時代含め、ハンニバルを撃退したスキピオなどを入れたとしても20名程度。東ローマ帝国の滅亡まで含めて見ると、2000年以上の間にこれくらいの名帝しかいなかったことになる。

 

しかしそうであっても、ローマ帝国は簡単に崩壊しませんでした。それは、ローマ人であるということが名誉であり憧れる存在であったからです。要件を満たせば人種に関わらず、新たにローマ領になった属州出身者でもローマ人になることができ、強い求心力があったことが大きな要因です。しかし、徐々に状況が変わってゆきます。

 

ゲルマン民族の大移動がどのようにローマ帝国に影響を与えたのか、これまであまり知らなかったのですが、ギボンの解説で初めてきちんと理解しました。フン族の西進に押されゴート族、ヴァンダル族の大進撃が始まった時、すでにローマは自分自身で自らを防御できなくなっていた。属州になっていたガリア、先住ゲルマンの外人部隊に依存せざるを得なくなっていました。また、本来イタリア半島の中心のローマが帝都であるはずなのに、皇帝がローマにおらず、属州に居を構えている時代が続いていました。

 

こうして、誇りあるローマ人でありたいという求心力は多くの地域でなくなってゆき、ついにゴート族の首領であるアラリックによってローマは蹂躙されることとなる。ローマ帝国の衰亡から得られる教訓はたくさんあります。

 

名君、つまり優れたリーダはわずかしか出現し得ない、環境の変化は必ず起こる、自らを自らの力で守る気概のない民族・国家は滅びる、その世界の構成員の精神や価値観などによって大きく流動するものである というようなことでしょうか。今の時代に置き換えて見ると、大切なことがたくさんあると気づかされます。