タンパク質 | 石田マネジメント事務所

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技術やものづくりに関する最近の話題と気づき、ちょっとした備忘録を書いています。

タンパク質は生き物の体内に無数に存在し、個々の細胞内にもたくさん存在しています。今回ノーベル賞を受賞された硤合氏の研究もタンパク質の鏡像体に関するものですが、最近特に不思議だなと思っているのが、プリオンです。

 

これは一頃、狂牛病の騒ぎで名前が知られるようになりましたが、原因はウィルスや細菌による感染ではなく、個々のタンパク質の変質にある。プリオンは誰の体内にもあり、タンパク質を形成しているアミノ酸などが螺旋構造で3次元的に折りたたまれています。

 

これが何かの拍子に折りたたまれ方が変異し、平べったい短冊状になると異常プリオンとなり、お互いが寄り集まってきて巨大な塊になる。正常プリオンは酵素などの働きでそのうち分解されますが、異常なものは煮ても焼いてもどうやっても分解できなくなり、隣にいる正常プリオンにちょっかいを出して、それも異常構造に変化させ、次々と伝搬してゆきます。同時に周囲の組織にとって毒性を持つようになり、細胞自体を破壊してしまいます。

 

この話に似ているのが、アルツハイマーの原因になるアミロイドベータ。これはもともとは大きなタンパク質(アミロイド前駆体)を酵素が切断した残りかすのようなものらしいですが、これもお互いに寄り集まる性質があって、神経細胞の軸索にとりついて信号伝搬を著しく阻害する。だれにでも存在し、40代あたりから溜まり始めるようです。またこのアミロイドベータには似たような仲間(?)でタウなんとかと呼ばれるものあり、これは神経細胞内に蓄積するらしい。いずれもアルツハイマー等の病変を起こす。

 

なんでこういうものがあるのか、ですが調べたら初めからゴミとして存在しているのではなく、細胞の代謝とか、環境が大きく変化した場合に、DNAを操作するあるいは操作する酵素の生成を変化させて生き残ろうとする機能として働くようです。しかし、それも定常的に安定しているわけでもなく、原因は不明ですが、異常な状態になるようです。

 

生物の体内は得体のしれない巨大な高分子、生化学工場のようでもあり、イオン電気システムでもある。人体は神様が造りたもう優れたシステムという人もいるようですが、とてもそうは思えない。複雑すぎるし、どう転ぶか予測できない不確実さの塊のようでもあります。