職人技の思い出 | 石田マネジメント事務所

石田マネジメント事務所

技術やものづくりに関する最近の話題と気づき、ちょっとした備忘録を書いています。

職人技にもいろいろありますが、自分が思い出すのは回路基板設計屋さんです。当時の電子回路基板はアナログとデジタルが共存していて、ノイズや静電気対策上回路のパターン設計が極めて重要でした。

開発はいきなり本番ものを作るのではなく、試作基板から作成するのですが、当時蒲田に小さい会社でしたが、凄腕の試作基板メーカがあり、無理難題であっても知恵の限りを出して作ってもらえたのです。

そのすごさは、この試作から量産基板に移行してわかります。試作基板では何の問題もなかったノイズなどが、本庄児玉にある自社の子会社のCADで作った量産ものになったとたん、ズタボロになるわけです。試作基板と同じパターンのはずなのにどこが違うのかといつも不思議でした。

しかし、ある冬にインフルエンザが大流行した時に、お世話になっていた匠の技を持つ役員の方が、インフルをこじらせ脊髄に感染しお亡くなりになってしまいました。無常観としかいいようのない気持ちでした。